十三番目の子 の商品レビュー
呪われた十三番目の子として産まれたダーラは母と離れて暮らし、ついに生贄となる日が明日に迫り、深く哀しんでいた。その夜、ダーラの元に鳥がやってきて真実を知る。 短いながらも胸に迫るものがあり、母の深い愛を感じる悲しくも美しい物語。 シヴォーン・ダウドの作品は美しく、哀しみを含んで...
呪われた十三番目の子として産まれたダーラは母と離れて暮らし、ついに生贄となる日が明日に迫り、深く哀しんでいた。その夜、ダーラの元に鳥がやってきて真実を知る。 短いながらも胸に迫るものがあり、母の深い愛を感じる悲しくも美しい物語。 シヴォーン・ダウドの作品は美しく、哀しみを含んでいるが、成長や再生も描かれていて希望の光が見えるのが良い。
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島に伝わる言い伝え、一人の女が産んだ13番めの子が13歳になったときに生贄として捧げれば、村は13年繁栄する。その13番めの子は双子の妹ダーラだった。 アイルランドの伝説を元にしたお話。
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イニスコール島での言い伝え、13番目の子を神にささげると、その島には13年の繁栄がもたらされる。その13番目の子が、ダーラだった。ダーラの上には11人の姉がいた。そしてやっと12番目に男の子が生まれた。そして2分ほどして、ダーラが生まれたのだった。ダーラは13番目の子として、岬の...
イニスコール島での言い伝え、13番目の子を神にささげると、その島には13年の繁栄がもたらされる。その13番目の子が、ダーラだった。ダーラの上には11人の姉がいた。そしてやっと12番目に男の子が生まれた。そして2分ほどして、ダーラが生まれたのだった。ダーラは13番目の子として、岬の老人のもとで育てられた。そして明日がその13年目の誕生日なのだった。 その夜、ダーラのもとに鳥が舞い降りる・・ 昔話的ななかに、島の生活の厳しさや、人間のエゴも描かれ、そして「生」への希望が、未来へとつながる、そんな思いが伝わってきた。 パム・スマイの挿絵がとてもいい。1ページおきくらいにふんだんにある。ケルト文様の石なども描かれている。 著者のシヴォーン・ダウドは2007年8月に47歳で乳がんで亡くなった。生前は「ロンドンアイ・の謎」「A Suift Pure Cry」の2冊のみの発表だったが、死後書きためていた原稿が出版された。 2013発表 2016.4.25初版第1刷 図書館
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シヴォーン・ダウドの最後の未発表作。 47歳で亡くなる前に、ケルト神話からこの話を選んだことに深い意味があると思った。 美しい挿し絵が物語の世界観に引き込んでくれる。
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パム・スマイの挿絵が素晴らしい。 特に最初の数ページは絵だけで物語っている。 映像が見えてくるようだ。 『フィオナの海』に似た幻想的なお話かとおもいきや、十三番目に生まれた子(ダーラ)が十三歳の誕生日に、暗黒の神ドンドの生け贄にされるという理不尽な話。 「十三年の繁栄」に目が眩...
パム・スマイの挿絵が素晴らしい。 特に最初の数ページは絵だけで物語っている。 映像が見えてくるようだ。 『フィオナの海』に似た幻想的なお話かとおもいきや、十三番目に生まれた子(ダーラ)が十三歳の誕生日に、暗黒の神ドンドの生け贄にされるという理不尽な話。 「十三年の繁栄」に目が眩み助けようとしない村人もひどいが、双子の弟バーンを取り、娘を見捨てた母メブも許せない。 けれど、生け贄になる寸前に「子どもをこんなふうに死なせてはいけない」と叫んだメブ。 命の重みを知る著者ダウドの思いが込められた言葉だと思った。 空の神ルグはクロウタドリや長老カイルに姿を変えながら常に見守ってきた。 エリウの地にたどり着いたダーラとバーンは、これから長い道のりを歩むだろう。 そばで見守るリスが母メブではと思わせる終わり方で、少し救われた気がした。
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暗黒の神ドントにより呪われた十三番目の子ども、誰が産むのか、と思ったが、なんと双子か。死の運命のため、ダーラは親兄弟から引き離されて育てられる。13回目の誕生日プレゼントが死とは!しかし、誕生日の前日、双子の兄バーンが会いにくる。そして、母メブがダーラを1日たりとも忘れたことはない事を伝える。その夜、空の神ルグが現れ、2人に13年前の真実を見せる。翌日、2人は揃って生贄になろうとするが。 真実の愛が呪いを解く。神様は助けてはくれないところがキモ。 貧しさ故と言っていいのか悩むが、他人に死ねばいい、と面と向かって言う人がいるなんて嫌な村だ、と感じた。 作者のシヴォーン・ダウド最後の作品。残念。
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創作物語。 13番目に生まれた子どもは13さいの誕生日に生け贄に捧げる。 文章は簡単で挿し絵も多くよみやすいが世界観をよく理解するには有る程度年齢が上の子の方がよい 北欧伝説のよう
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イニスコールの村には言い伝えがあった。「一人の女が産んだ13番目の子の13回目の誕生日に、その子を暗黒の神ドンドに生贄に捧げよ。引き換えにその日から13年の繁栄が約束される」と。母メブの12回目の出産で生まれた双子の妹ダーラは、生贄として村人たちと接することなく長老に育てられた。運命の誕生日の前の晩、双子の兄バーンは、掟を破って彼女に会いに来たが、その時二人は、飛んできたクロウタドリに運ばれて衝撃の事実を知る。 妹を想う兄の、娘を想う母の愛が、悲劇の家族を再生し、村を呪いから解いていくファンタジー。挿絵が文字のないページの物語を語る。 ダウドの作品というより、ネスの作品に近い印象を持つのは、訳者の影響なのか? 主人公は13歳ですが、文字数も少なく物語も単純なので、中学生というより小学生。もしかしたら中学年でもいいかも知れません。
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呪われた運命を背負ったダーラ。 家族の絆を知らないまま死んでいこうとしているが…。 「怪物はささやく」原案の方。
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死ぬべき定めに生まれて育つとどんなに苦しいだろう。ペッパー・ルーを読んだときも思ったけど、この本ではもっと容赦ない、むき出しの愛と葛藤。
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