痴女の誕生 の商品レビュー
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「美少女・熟女・素人・痴女・男の娘」をどのようにジャンルとして確立したのか、まとめられた歴史の教科書みたいな本。マニアックな分野をどう売れ線に持ってくかは普通にマーケティングだし、ギャルの話でもあったようにいかに求められているニーズに近づけるか、といった視点は商業作品なんだなあと。他ジャンルは幻想に近いが、痴女だけ現実を侵食していったのは面白いなと。
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AVにおける「美少女」「熟女・人妻」「素人」「痴女」「ニューハーフ・女の娘」という五つのジャンルをとりあげ、それぞれのジャンルにおける流行の変遷をたどっている本です。 著者は「はじめに」で、「アダルトメディアでえがかれた女性像の移り変わりは、男性の欲望の変遷そのものである」と述...
AVにおける「美少女」「熟女・人妻」「素人」「痴女」「ニューハーフ・女の娘」という五つのジャンルをとりあげ、それぞれのジャンルにおける流行の変遷をたどっている本です。 著者は「はじめに」で、「アダルトメディアでえがかれた女性像の移り変わりは、男性の欲望の変遷そのものである」と述べ、その変化を明らかにすることで男性の欲望のありようを明らかにすることを本書のねらいとしています。なお著者は、AVをはじめとするアダルト・メディアを題材にライターとして活動をしており、本書の叙述も基本的にはジャーナリスティックなものとなっています。そのため、「男性の欲望」そのものについて社会学的な考察が展開されているわけではありません。もちろん、業界の内側を知る著者だからこそ書くことのできた内容は興味深いのですが、二村ヒトシなどのクリエイターによって領導された性意識の開拓に好意的で、「S1的」と形容されているような緊張感をうしなったAVのありかたに対しては、著者はあまり関心がないようです。 このジャンルにかんする事実をていねいに追っているので、そうした関心のある読者にはおもしろく読めるのではないかと思います。
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筆者はこう書いている。 「男性の妄想の産物と思われがちな「痴女」像を作り出したのは、女性たちだったからだ。そして、それを男性たちは受け入れたのだ。」つまり、「痴女」は男と女の共同幻想の産物である。 筆者が後書きで書いているように、「アダルトメディアで描かれてきた女性像は、男たちの見果てぬ夢の象徴である」とするなら、女性が作り出した「痴女」は、これからも夢の象徴で存在するのだろうか?
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ピンク映画、ロマンポルノが終焉し、家庭用ビデオが普及しAVの時代が始まってから今日、その時代時代で男たちが性欲の赴くままに、次々とその嗜好や女たちの属性(「タイプ」と違うのはルックスや性格よりも性的な役割やジョブなのが重要というのが面白い)を表明し、それに忠実にダイレクトに反応す...
ピンク映画、ロマンポルノが終焉し、家庭用ビデオが普及しAVの時代が始まってから今日、その時代時代で男たちが性欲の赴くままに、次々とその嗜好や女たちの属性(「タイプ」と違うのはルックスや性格よりも性的な役割やジョブなのが重要というのが面白い)を表明し、それに忠実にダイレクトに反応する作り手たちが、どんなジャンルやどんな女性の属性を開発・発見してきたのかをまとめたクロニクル。それは、とにかく欲望に対し忠実なので、流行ったり廃れたりまた流行ったり、あっちにいったりこっちにいったり、マーケティング「論理」など歯が立たない、川の蛇行のようにその向かう先がわからない、まさに欲望の赴くままという面白さがある。清純派、人妻、ロリ、素人、熟女、そして痴女に男の娘。新しい性感帯を開発するように、欲望を顕在化しては消費してきたが、次なる未開拓のジャンルや属性はまだあるだろうか? それが見いだせなくなった時、AVというサービスがその役目を終えるのだろう。
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期待していたほど面白くはなかったが、しかし 2000年代、2010年代と華々しく展開するアダルトメディアの歴史を 1980年代からの一貫した流れの中で把えたという意味では第一級の史料だろう。「美少女」の登場から「熟女」「素人」「痴女」を経て「男の娘」に至るまで各年代でブームとなっ...
期待していたほど面白くはなかったが、しかし 2000年代、2010年代と華々しく展開するアダルトメディアの歴史を 1980年代からの一貫した流れの中で把えたという意味では第一級の史料だろう。「美少女」の登場から「熟女」「素人」「痴女」を経て「男の娘」に至るまで各年代でブームとなったトピックを歴史の流れの中に置いて整理した。 もともと一次史料が散逸しやすいアンダーグランド、サブカル領域の中にあって、ことAVだけは DMM-R18 などのインターネット・アーカイブが史料保管庫としても機能しているという事実も面白い。
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大分前に図書館にリクエストした本が 入荷したらしい。 新刊広告を見て知った本だから はや1年位経つのか? AVや風俗にそれほど興味がなくなって しまったのでそれほど 熱心に読む気持ちにならない。 AVや風俗が何か意味あるものと 思えた時期もあったが それほど重要なものに思えなく...
大分前に図書館にリクエストした本が 入荷したらしい。 新刊広告を見て知った本だから はや1年位経つのか? AVや風俗にそれほど興味がなくなって しまったのでそれほど 熱心に読む気持ちにならない。 AVや風俗が何か意味あるものと 思えた時期もあったが それほど重要なものに思えなくなった。 俗世間の上っ面なものに思えるのだ。 真実とか人間の深い処とか 男性の否定できない欲望とか… ちょっとそれほどのことでは無い気がする 煩悩の一つ。 あえて見つめるべき対象とは思えないのだ。 男性側の論理だから? 女性を深く知るための素材にはなりえない。 だから興味がわかないのだろうと思う 著者が女性というのは良いね。 そういえば以前愛染恭子のセックス指南書は 女性視点でとても参考になったなあ。 既婚男性との恋の感想が 「愛し方がうまい」とか -------------- P11 セーラー服姿の「女子高生」と、 ブレザーの制服のJKでは 正反対と言ってもいいほどに 描かれ方は違う。 それは少女が清楚であるという幻想が ブルセラやコギャル世代の登場によって 打ち砕かれたという現実の影響が大きい。 ある時期から「女子高生」は 性に奔放だという記号に変化してしまったのだ P10 女性の属性に興奮する男性は多い。 単に顔とスタイルの好みの女性と いうだけでなく、 「女子高生」「人妻」という 属性があった方が、より興奮する ↑岸田秀の性的唯幻論じゃないが 脳はバカなんだと思う。 つまり妄想、それは煩悩。 語るに足るか?と思うのだ ----------------- 「『痴女』は男の妄想が作り上げた幻想」 そういう話だろう、とたかをくくってたが そう上を行ってた。 「痴女は女が作った」というのだ。 さらに男の気弱なM欲求が指摘されてる。 そういった指摘は興味深いものがあった ---------------- (タイトルが)「若妻」より「人妻」の方が 受けがいいとか面白い話だ。 やっぱり「イメージ」「属性」なのだろう。 男は、というか脳ってほんと。 「熟女に癒やしを求める男たち」とか 同性として情けなくなる ----------------- P104 (なぜ熟女・人妻はドラマ物が強いのか) 現実世界では、あまりユーザーにとって 縁のない「美少女」に比べて、 身近な存在である熟女・人妻だからこそ 幻想のキャラクターへと昇華させるために ドラマが必要とされるのではないだろうか --------- ※AVってプロレスと同じだね
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読了。高橋源一郎が、推薦の帯を書いていたから、自分は、全く興味がなかったが、読んでみた。サブカルチャーの歴史がわかった。
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「美少女」「素人」「熟女」「痴女」「男の娘」というジャンルにおいて、どうAVの表現や指向が変遷していったのか、丁寧に追われてます。タイトルは『痴女の誕生』だけど、副題の「アダルトメディアは女性をどう描いてきたのか」の方が、内容に添ってるものと思う。 30、40代のAVを見てきた人...
「美少女」「素人」「熟女」「痴女」「男の娘」というジャンルにおいて、どうAVの表現や指向が変遷していったのか、丁寧に追われてます。タイトルは『痴女の誕生』だけど、副題の「アダルトメディアは女性をどう描いてきたのか」の方が、内容に添ってるものと思う。 30、40代のAVを見てきた人なら歴史描写に懐かしささえ覚えるのじゃないかな。 そしてアダルトメディアがどう世相を反映してきたのか、という歴史物としても読める。 「ロリータもギャルも、どこにもいない架空の存在であるという点では同じなのだ。(略)対極に思えるこの二つのタイプが実は似ているという証拠だ。AVは(略)どこにもいない幻想の少女を追いかけ続けているのかもしれない」(P70) 「南智子をはじめとする多くの勤務していた風俗嬢たちのアイディアが積み重ねられ、磨かれていったのだろう。(略)つまり現在の痴女像につながるスタイルを創り出したのは女性だったということである。」(P150) 「アダルトメディアで描かれてきた女性像は、男たちの見果てぬ夢の象徴である」(P249)
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