僕はダ・ヴィンチ の商品レビュー
激動の時代のなか事勿れ主義で、パトロンをどんどんと変えて行った人。時には戦争の相手国だった国の方に行くことも。 絵筆のタッチを消す「スフマート」の技法で境界を曖昧にする事を目指した。 「僕たちが見ている世界にはくっきりとした輪郭など存在しない」 政治的な思想などは分かっていない...
激動の時代のなか事勿れ主義で、パトロンをどんどんと変えて行った人。時には戦争の相手国だった国の方に行くことも。 絵筆のタッチを消す「スフマート」の技法で境界を曖昧にする事を目指した。 「僕たちが見ている世界にはくっきりとした輪郭など存在しない」 政治的な思想などは分かっていないものの、拘っていない、明確にしない性格が絵画にも反映されているのかも。 輪郭の抽象的な感じや光の刺し方は写真だと分からない部分もあるので実物で見てみたくなった。
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レオナルド・ダ・ヴィンチの生涯が、作品の解説を交えながら、絵本風の挿絵とともに平易に語られている。奇抜な装丁と本のサイズが独特。ダ・ヴィンチは複雑な環境(父親が4人の妻を娶り13人兄弟)の長男として生まれるも、非嫡出子のため家業を継げなかったことが非凡な才能を開花させた。伝統に根...
レオナルド・ダ・ヴィンチの生涯が、作品の解説を交えながら、絵本風の挿絵とともに平易に語られている。奇抜な装丁と本のサイズが独特。ダ・ヴィンチは複雑な環境(父親が4人の妻を娶り13人兄弟)の長男として生まれるも、非嫡出子のため家業を継げなかったことが非凡な才能を開花させた。伝統に根付く手法や見方に捉われることなく独自性を発揮、影から光への緩やかなグラデーションを表現するスフマート技法は、モナ・リザで最高度に効果が高められる。モナ・リザのモデルにも触れ、パトロンとの関係など物語りとして楽しめる内容になっている。
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借りたもの。 絵本のようでありながら、その簡潔かつ充実した内容が素晴らしい本。 クリスティナ・クリストフォロウ氏によるイラストレーションがモダンで美しくも、中世の雰囲気を崩さない。 レオナルドのワガママで堅物な自由人だったことが伺える。 ヴァザーリ『芸術家列伝』における、レオ...
借りたもの。 絵本のようでありながら、その簡潔かつ充実した内容が素晴らしい本。 クリスティナ・クリストフォロウ氏によるイラストレーションがモダンで美しくも、中世の雰囲気を崩さない。 レオナルドのワガママで堅物な自由人だったことが伺える。 ヴァザーリ『芸術家列伝』における、レオナルドの年齢の間違いを指摘(明記)。 日本の場合、仕方ないのかもしれないが……タイトルで”ダ・ヴィンチ”となっているが、名前ではない。あくまで”ヴィンチ村の”という意味なので。 しかし本文中では「レオナルド」の名で統一されており、そこからも美術史に精通した人物が手がけたこと、翻訳者が意識していることを伺わせる。
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