拳の先 の商品レビュー
良かった 誰にでも怖いものがある 得体のしれない、言葉に出来ない怖いもの その怖いものから逃げて楽しい場所を見つけ続けるのが人生なのかもしれない 逃げるのは悪いことだと誰が言ったんだろうな 僕は怖いものに向き合って得たものはないような気がする 怖いものから逃げたほうが得るものが...
良かった 誰にでも怖いものがある 得体のしれない、言葉に出来ない怖いもの その怖いものから逃げて楽しい場所を見つけ続けるのが人生なのかもしれない 逃げるのは悪いことだと誰が言ったんだろうな 僕は怖いものに向き合って得たものはないような気がする 怖いものから逃げたほうが得るものがあった 怖いものを勘違いしているほうが厄介かもしれない 蒼介みたいに 怖いのを認めるほうが難しい 自分に向き合うのが一番難しい
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空の拳の続編。 主人公の空也も、プロボクサーの立花や坂本も小学生のノンちゃんも、作家の蒼介も、みんな弱い。怒りや不安、恐怖と戦って、逃げて、また戦って、拳の先にあるものをみることができるのか。 ボクシングは興味ない(怖くてみれない)けど、角田さんのボクシング愛はひしひしと伝わり...
空の拳の続編。 主人公の空也も、プロボクサーの立花や坂本も小学生のノンちゃんも、作家の蒼介も、みんな弱い。怒りや不安、恐怖と戦って、逃げて、また戦って、拳の先にあるものをみることができるのか。 ボクシングは興味ない(怖くてみれない)けど、角田さんのボクシング愛はひしひしと伝わります。置いてきぼりになる読者もいるだろうし、私も途中で諦めかけたけど、それだけじゃない話なので最後まで読んでよかった。
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「空の拳」続編・・・読んだつもりになって読んでませんでした!たぶん、忙しい時期に「あー、またボクシング~? 当面これはパスでいいかな」とか思ってそのまま忘れ去っていたのだろうと・・・で、「空の拳」の内容もほぼ忘れてたわけですが、単独でも十分過ぎるくらい楽しめました!! (「空の拳...
「空の拳」続編・・・読んだつもりになって読んでませんでした!たぶん、忙しい時期に「あー、またボクシング~? 当面これはパスでいいかな」とか思ってそのまま忘れ去っていたのだろうと・・・で、「空の拳」の内容もほぼ忘れてたわけですが、単独でも十分過ぎるくらい楽しめました!! (「空の拳」の感想は、「・・・長げーよ!」的な感じだったのww) ボクシングの描写もさることながら、主人公の空也のタイガー立花を応援し見守る目線、ジムに通う小学生ノンちゃんが抱えている問題、それぞれの思い、その周辺を取り巻く人々の思い、またそれらの人々との関わり・・・ 角田さんが女性の内面を怖いまでに深く書けるのは同性だからこそだけど、この小説に出てくる女性たちはサラッとしていて強い。逆に男性についてもここまで書けるのが凄いなーと、改めて角田さんの人物に対する観察眼に敬服。 才能?努力?逃げる?立ち向かう? 人は皆それぞれの場所、それぞれの立場で、精一杯生きているんだよなぁ~という当たり前のことを、深く丹念に描かれたこの小説が教えてくれる。 自分の生きる場所、生きて進んでいく道は、自分で決めていかなくちゃならない。 でも、人と関わると選択肢が拡がるときもある。 やっぱり人が一人でいるのはよくないよね。 いやー、堪能した!!分厚いけど、ツレにもおススメしてみよ~っと(●’ᴗ’●)♡
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- ネタバレ
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ふと図書館で目に留まったので借りてきた本。 読み応えがあった。 角田さんにしては珍しく?スポ根もの、かと思いきや、やはりそうではなかった。 とはいえ、角田さん得意の、女同士のドロドロは一切出てこない。 むしろ、出てくるのは男子ばかりで、男目線の小説だった。 でも、主人公空也はわりと女性っぽい印象…そして、すごく「良い人」である。 (酔うと女言葉になる、という面を持つからか?) 野球でもサッカーでも、若くして(30代とか)引退するのはどのスポーツも同じなんだろう。 負けて悔いなく引退を決める選手、返り咲こうとする選手、これから頂点を目指す若い選手。 試合の先に何があるかわからなくても、逃げずに戦う人達がすごいと思った。 架空の人達なのに、ノンちゃん、蒼介(ヤなやつだけど)、坂本さん、立花さん、人生はこれから、みんなみんな頑張れ!と思ってしまった。 ボクシングとは全く無縁の自分だが、人生で一度でもこういうステージを経験できるのが羨ましく思えてしまった。 そして、ほとんど観たことがなかったが、なんとなく観てみたい気になった。
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「空の拳」の後日談。文芸編集者としての仕事が忙しくなりボクシングから遠ざかっていた空也が、ふとしたきっかけでまたボクシングに関わっていくことになる。悪役路線をつづけている立花、ぽっちゃり小学生のノンちゃん、無敗の新人岸本…それぞれにとってのボクシングとその人生を綿密に描く物語。 ...
「空の拳」の後日談。文芸編集者としての仕事が忙しくなりボクシングから遠ざかっていた空也が、ふとしたきっかけでまたボクシングに関わっていくことになる。悪役路線をつづけている立花、ぽっちゃり小学生のノンちゃん、無敗の新人岸本…それぞれにとってのボクシングとその人生を綿密に描く物語。 正直言って、前作を読んでいると後半特に辛い。時の人だった立花が、落ちぶれるとまではいわないけれど、明らかに中心から外れていくさま、そして彼が呑み込まれていた闇の姿。唯一無二だと思っていた頼りの綱が、突然化け物に変わっていたという恐怖。 それはなにもボクシングに限った話ではなくて、友達や恋人との齟齬、仕事の行き違いなど、突然それまでの親密性がぱたりと憎悪に入れ替わる瞬間はだれにだって訪れる。だからか、彼の陥った状況にあまりにぞっとさせられたのです。 そして容赦のないその描写がつづいても、彼にかかわる人々のあたたかさ(無論その逆もみっちり描かれてはいますが)、ボクシングそのものの魅力、けして悪いことばかりではないという側面も描かれていて、あまりにどんよりさせられるわけでもありません。 そういった意味で、前作を含めてこの二作は、ボクシング小説というより、ボクシングにかかわった人々の物語、人間を描いた物語だと思うのです。だから、すかっとするスポーツ物を求めると、うん?と感じるかもしれないですね。 無敗の王者として描かれた岸本がなぜそんなにうつろなキャラクタとして描かれているのか気にかかりますし、蒼介が空也のメモをもとに立花の物語に着手する日が来るのかと妄想したりしますが、きっと彼らの物語はこれで終わりなのでしょう。 立花が、空也がうつくしい光を一瞬捉えたというシーンの印象を残したまま、そっと閉じられていった本編のかたちがこれ以上なく完璧だと、そう感じたからです。
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ボクシング小説。意外な題材だが、ボクシング好きの編集者の目を通して、あるしがないボクサーの挫折と成長を丹念に描いている。ボクシングが苦手な私には冗長と思われる展開もあったが、角田光代に特有の終盤のほろ苦い輝きもあり、なかなか良い作品。
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凄く良かった!ボクシングものなんだけどボクサーを主人公にせずに特にボクシングファンでも無いのにボクシングに関わった男を主人公にしてるところがとてもユニークで、かつ普通のボクシング物では辿り着けない視点にまで達してる。中盤の葛藤から逃げたいという気持ち、更には最後の試合でのゾーン体...
凄く良かった!ボクシングものなんだけどボクサーを主人公にせずに特にボクシングファンでも無いのにボクシングに関わった男を主人公にしてるところがとてもユニークで、かつ普通のボクシング物では辿り着けない視点にまで達してる。中盤の葛藤から逃げたいという気持ち、更には最後の試合でのゾーン体験の共有、拳の先の化け物を叩き潰したって表現、それぞれ素晴らしいシーン。ノンちゃんの登場もこの作品を単なるボクシング小説の枠に収めないことに一役買ってる。全然関係無いけど角田光代ってすごいおばあさんだと思い込んでたんだけど若いのね。トレーナーの有田みたいな無自覚に人を傷つけたり意気消沈させたりって凄くわかる。
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ボクシングもの。 好きというわけでもないし、技もよくわからないので雰囲気で読むという感じだな。 タイに行ったあたりから別の意味で面白くなってきた。 何事も練習を積んでそれを継続するというのは大変なことだと思う。いくら練習してきても、試合でどうなるかなんてさっぱりわからないし。 試...
ボクシングもの。 好きというわけでもないし、技もよくわからないので雰囲気で読むという感じだな。 タイに行ったあたりから別の意味で面白くなってきた。 何事も練習を積んでそれを継続するというのは大変なことだと思う。いくら練習してきても、試合でどうなるかなんてさっぱりわからないし。 試合って考えたらドキドキするな。
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角田光代さんがボクシング!!! マジかと思ったけど、すごい、凄い、スゴイ! 今から録画してたWOWOWのタイトルマッチ見る。
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プロとして闘いながら、見えない恐怖から逃げようとするボクサーの話に、行き詰まった作家の葛藤やいじめられている子供の孤独が重なる。 でも、流れだけを淡々と追っている感じで、タイクツだった。
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