ミナトホテルの裏庭には の商品レビュー
今時の若者が、祖父たちに頼まれてミナトホテルの裏庭の鍵を探すというお話。 何となく、主人公の青年がいい人過ぎるような気がして、入り込めなかった。ミナトホテルと我儘書道には興味あるけど。 …33
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
人生に疲れて眠れなかったり食欲がない時には、ミナトホテルに行くといい。 そんな不快もきっと解消されるはずだ。 ストレスを抱えてヘトヘトに疲れた心も軟らかくほぐしてくれる。 「死ぬほど辛い場所で、青筋立ててがんばる必要もない。がんばりどころと、そうでないところを間違えてはいけないよ」 もうこれ以上は無理な位がんばった人には「休めばいい」と優しく諭してくれる、そんな言霊を沢山貰えた。 ぐっすり眠れば自然と食欲も出てくるはず。 たっぷり眠って美味しいものを沢山食べたら、きっと元気も出てくる! 最近ぐっすり眠れていない私も、ミナトホテルのベットで爆睡して、綺麗な花が沢山咲いている裏庭をのんびり眺めていたい。 我儘を言い合い、聞き合う互助会に私も参加したいな。
Posted by
芯は、税理士の仕事を「よその会社の面倒ごとを引き受けている」と説明する。国家資格を取れば給料も増えるが責任も増すので、積極的に受けようと思っていない。 ある日、亡くなった祖父の友人、陽子の一周忌を、陽子の遺言どおりに執り行うため、ミナトホテルへ行って息子の湊を手伝うことになる。(...
芯は、税理士の仕事を「よその会社の面倒ごとを引き受けている」と説明する。国家資格を取れば給料も増えるが責任も増すので、積極的に受けようと思っていない。 ある日、亡くなった祖父の友人、陽子の一周忌を、陽子の遺言どおりに執り行うため、ミナトホテルへ行って息子の湊を手伝うことになる。(金のため) それは、一周忌を行う場所、裏庭への扉の鍵を探すこと。 ミナトホテルがどういう場所であるか、陽子さんのことなどが、巻末の短編で明かされるが、それまではちょこっとわかりにくかった。(私の理解度の問題かも) 殴られたのに酒の上のことで覚えていないといけしゃあしゃあと行ってのける渡部の元で、仕事を続けることにする芯と、花岡さんを好きなのかどうかわからない、もどかしさ。これって今風の男の子なのかな?次々と現れる人物には、とても魅力的に表現されていると思った。 勝手に頭の中でキャスティングしてみると、テレビの連続ドラマ向けかもしれない。 他の作品にも興味が湧きました。
Posted by
祖父の古くからの友人陽子さんの一周忌を行うために、裏庭の鍵を探すミッションを課せられた芯。 裏庭のあるミナトホテルは、休む場所を探している人を休ませてくれる優しいホテルだった。 それぞれの登場人物に、深いエピソードがあり、退屈することなく、一気に読みました。 芯のおじいさん達の関...
祖父の古くからの友人陽子さんの一周忌を行うために、裏庭の鍵を探すミッションを課せられた芯。 裏庭のあるミナトホテルは、休む場所を探している人を休ませてくれる優しいホテルだった。 それぞれの登場人物に、深いエピソードがあり、退屈することなく、一気に読みました。 芯のおじいさん達の関係性が素晴らしい。 短編のサイドストーリーで語られる陽子さんを知ると、更にその気持ちが強くなります。 主人公の芯もとても魅力的。 決して押しの強いタイプではないけれど、心にあるものに共感できるいい奴でした。 著者の作品3冊目。 ストーリーだけでは語り尽くせない、大切にしたい言葉の詰まった素敵な話でした。
Posted by
家でも会社でも、友達の家でもなく一人でゆっくり休める場所が必要・・・ ゆっくり眠れる場所を提供するために営業を続けているミナトホテル。 祖父の友達であった陽子さんの十周忌をホテルの裏庭で執り行うために鍵をさがす役目を引き受けた芯。 陽子さんの息子の湊さん、ホテルの長期宿泊者、桐...
家でも会社でも、友達の家でもなく一人でゆっくり休める場所が必要・・・ ゆっくり眠れる場所を提供するために営業を続けているミナトホテル。 祖父の友達であった陽子さんの十周忌をホテルの裏庭で執り行うために鍵をさがす役目を引き受けた芯。 陽子さんの息子の湊さん、ホテルの長期宿泊者、桐子さん、祖父の友人たち、芯の同僚。 みんな一生懸命生きてます。 たまにはゆっくり休めばいいです。
Posted by
図書館で借りたもの。 本編よりアナザーストーリーのが良かった。 装丁の可愛さに読んでみたけど、本編は期待外れ…。私には合わなかった。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
よみやすくて、するする読めました。 私にとってはこのお話に出てくるキャラクターは、どのキャラもとても魅力的で、湊さんと桐子さんと葵くんにはにやにやさせられました(笑) 主人公がたまに頓珍漢なことを言い出すので、何度か「え?」と苛立ちを覚えたりもしたのですが、もしかして世間一般の多くの人の意見って、こんな感じなのかしら。 ex.) ●「ほんとうに勉強を教わる必要のある子どもが、塾に行けるほどの金が家にないとか、金はあっても親がその必要性を理解していない等の理由で塾に来られないんだと思った」という湊に対して「え、そんな家、いまどき日本にあります?」という発言 ●「ていうか自分で産んだのに、そんなに(赤ちゃんの)世話するのってしんどいものなんですか?」という発言 --- 最初に目次を見たときに、二本立てなのかな?とも思ったのですがそうではなくて、本編と番外編(過去/陽子と篤彦編)でした。それがまたいい具合のバランスで。 じんわりじんわりあたたかく、しつこさのない丁寧な描写がとてもよかったです。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
何といっても、装丁がかわいいです! <我儘を言い合い、聞き合うための互助会>の我儘書道。いいなぁ。 いくつになっても、なんの気兼ねもなく、弱音や愚痴をこぼせる関係ってありがたいですよね。 世の中から取り残されたように感じるときも、 誰か気にかけてくれる人がいるだけで救われる。 ひとりぼっちじゃない。それだけで心強くなれる。 我慢することもいいけれど、肩ひじ張らずに甘えることがあってもいいんですね。 平田カラメルちゃん失踪事件で、 常に猫成分が不足しているという女性登場に、私も~!(笑) 残念だったのは、ようやく鍵が見つかった裏庭の花園の描写が少なかったこと。 『秘密の花園』みたいでわくわくしてたんですが…。 きれいな花は、地上のいたるところに咲いている。 でも咲くのは花だけではない。 世の中のどんな花より美しい”笑顔”の花。 優しく心にしみる一冊でした。
Posted by
「芯くん、きれいな花が咲いている、って言ってみなさい」 「きれいな花が咲いている、って声に出して言うと、笑ったみたいな顔になるの。しかめ面しては、言えない言葉なの」
Posted by
著者の文章が好みで、以前からブログを読んでいました。 ミナトホテルは2作目でしたよね。1作目から読むつもりが、順番が逆になってしまいました。 登場人物が結構多い上に、文章自体が淡々としているので一度時間があいてしまうと、「あれ?これ誰だっけ?」となってしまうかも…(単純に私の記...
著者の文章が好みで、以前からブログを読んでいました。 ミナトホテルは2作目でしたよね。1作目から読むつもりが、順番が逆になってしまいました。 登場人物が結構多い上に、文章自体が淡々としているので一度時間があいてしまうと、「あれ?これ誰だっけ?」となってしまうかも…(単純に私の記憶力に問題があるのかもしれません。笑) 日常生活にあるほんの少しの凹凸を切り抜いたような話だと思いました。ここは結局どうなったの?これからここはどうなるの?という要素もたくさんあります。これを想像の余白と思うか、回収されない伏線と思うかで評価が変わってきそうかなー。 映画のかもめ食堂とかめがねとかが好きな人にはわりと好まれそうな小説だな、という個人的な印象。私は、好きでした(ただ1年後に問われても詳細な内容は語れないかも…)
Posted by