西洋菓子店プティ・フール の商品レビュー
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はやりの千早茜。面白かった。商店街にある『西洋菓子店プティ・フール』を舞台とした連作短編集。最初の話で孫の亜樹が主人公だったので、ずっと亜樹中心かと思ったら、次の話で別の人になってたので、そういうことかと分かった。じいちゃんが主人公とか、友達の紅茶屋の長岡さんが主人公でも面白そうだけど、なかったわ。じいちゃんの秘密も気になるなぁ。で、最後でまた亜樹に戻ってくるのがにくい。ほんと、亜樹じゃないけど心配したよ。良かった。結局ばあちゃんが一枚も二枚も上手なんだよな。そして、亜樹と祐介、こんなに違う二人が結婚してうまくいくのかと思うけど、不器用なとこが似てるといえば似てるし、結局他人同士が結婚するんだから、それでいいのかもと思う。まぁ私は結婚したことないけどね。そして、私も亜樹のより、じいちゃんのシュークリームが食べたい。やっぱこの作家さん好きだわー。
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洋菓子店を舞台にすると、割とドリーミーで甘目の話になる印象が有りますが、そこは千早茜さんなのでいい具合にぴりりとしていて読み心地が良いです。町の洋菓子やの祖父母と、有名パティシエの元で修業した孫。 祖母の具合が悪くなったことから、祖父の店を手伝うべく退職する彼女。周囲から見たら都...
洋菓子店を舞台にすると、割とドリーミーで甘目の話になる印象が有りますが、そこは千早茜さんなのでいい具合にぴりりとしていて読み心地が良いです。町の洋菓子やの祖父母と、有名パティシエの元で修業した孫。 祖母の具合が悪くなったことから、祖父の店を手伝うべく退職する彼女。周囲から見たら都落ちとも思える状況ですがそうではないのであります。丹精込めた町の洋菓子の素晴らしさでシュークリームが食べたくなります。
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千早茜さんの作品の中で、一番好きな作品。洋菓子や登場人物の描写がやはり素敵。どの登場人物も、それぞれの思いがあり、それがすれ違ったりしつつ、話が進むのが、リアリティがありつつもフィクションを感じさせる。装丁も素敵で、最後のパートで、改めてこの装丁デザインが好きになる。そして最後のページがジーンときた。
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+++ 女を昂奮させない菓子は菓子じゃない。 スイーツは誰かの心を不意につかんで新しい場所へと羽ばたかせるスイッチ。下町の洋菓子店を舞台に繰り広げられる鮮烈な六つの物語。 +++ おいしそうなお菓子の描写満載で、ついつい食べたくなってしまう。だが、物語は甘いだけではない。甘さの...
+++ 女を昂奮させない菓子は菓子じゃない。 スイーツは誰かの心を不意につかんで新しい場所へと羽ばたかせるスイッチ。下町の洋菓子店を舞台に繰り広げられる鮮烈な六つの物語。 +++ おいしそうなお菓子の描写満載で、ついつい食べたくなってしまう。だが、物語は甘いだけではない。甘さの裏に潜むほろ苦さが、甘いお菓子との対比でなおさら苦く感じられたりもする。人生なかなか一筋縄ではいかない。誤解もすれ違いも、意地も甘えも、さまざまな気持ちがまじり合い、絡まり合って、容易にほどけなくなることもある。人間関係のほろ苦さとあたたかさを存分に味わえる一冊である。
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プティ•フールと言う西洋菓子店を舞台にしたほろ苦い男女の関係をスゥイーツを絡めて描いている。「和菓子のアン」みたいなのを期待してたがミステリーではなかった。
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救いの見える物語。 ひとつひとつ、或いはひとりひとりの物語はそれぞれに痛みがある。 これらの物語の根底には、他者と分かり合う事の難しさが流れているように思う。 或いは、誰かを理解したいとか、理解してほしいという思いがどこまでも一方通行適な側面がある事を示唆しているのかもしれ...
救いの見える物語。 ひとつひとつ、或いはひとりひとりの物語はそれぞれに痛みがある。 これらの物語の根底には、他者と分かり合う事の難しさが流れているように思う。 或いは、誰かを理解したいとか、理解してほしいという思いがどこまでも一方通行適な側面がある事を示唆しているのかもしれない。 人間は言葉を話す高次の能力を有している生き物であるから、本来は言語的コミュニケーションだけで事足りるはずなのかもしれない。 そうあって然るべきだし、そうあってほしい。 しかし、どうしてか完全にわかりあうということは残念ながら不可能だ。 わかりあうという実感を得るには、コミュニケーションの間に中間的な領域、主観と主観の間にある間主観 を共有するという体験が必要になる気がする。 そこで、彩り溢れたお菓子が重要な役割を担う。 この物語は人物と人物の間にお菓子が介在する事で、その関係性そのものが成長してゆくような、救いがある物語だった。 その他 P.101『肉感のある身体なんて品がない。気持ち悪くて吐き気がする。』
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本の装丁はめっちゃ好き。 出てくる人たちがあんまり私の好みじゃなく。。 でも、美味しそうなお菓子が沢山出てきて、キラキラしてて楽しかった。 もっとゆっくりスイーツを味わって、世界に色をつけたい。
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ケーキの描写は綺麗だけどなんでお菓子のことをあまり知らない人がそんなに細かいところまで表現できるんだろうと思った 何かふわっとしたまま終わったけどそれが狙い?
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ブクログのランキングに載っていて、文庫になったんだ、買いたかったよなーと思い、欲しいものリストに登録したとき、ふっと思い出した。持ってるはず、買ったはず、読んだはず。kindleコンテンツをさらうと、間違いなく4年前に購入し、読了していた。 最初のページを読めば、大体は思い出すは...
ブクログのランキングに載っていて、文庫になったんだ、買いたかったよなーと思い、欲しいものリストに登録したとき、ふっと思い出した。持ってるはず、買ったはず、読んだはず。kindleコンテンツをさらうと、間違いなく4年前に購入し、読了していた。 最初のページを読めば、大体は思い出すはずが、何ページめくっても思い出さない。なんでだろう? どうやら3編目あたりで気づいた。 連作短編なので毎回目線が変わるのだが、それはあまりクロスしない。登場人物の感情や行動がまったく交差していない。すべて一方通行にしか読めなかった。 登場人物Aはこう思った。Bはこう思っている。Cは行動する。Dは語った。というように。 そして詳細なのは、各スイーツやクリームなどなど。 どうりで何も残らなかったはずであった。 kindleコンテンツは既読となり、端末から削除された。
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ケーキが美味しそう!! ネイリストのミナのみずみずしさとひたむきさに比べ、主人公亜樹にさっぱり魅力を感じないのが残念
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