メアリー・スーを殺して 幻夢コレクション の商品レビュー
乙一さんのアンソロジー。 それぞれの雰囲気が楽しめて、楽しかったです。 とはいえ、著書ごとの作風の違いはそこまで分からなかったかな。 好きなのは…… 「宗像くんと万年筆事件」中田永一 小学生の頃にタイムスリップしたような感覚 宗像くんはヒーローだ! 「トランシーバー」山...
乙一さんのアンソロジー。 それぞれの雰囲気が楽しめて、楽しかったです。 とはいえ、著書ごとの作風の違いはそこまで分からなかったかな。 好きなのは…… 「宗像くんと万年筆事件」中田永一 小学生の頃にタイムスリップしたような感覚 宗像くんはヒーローだ! 「トランシーバー」山白朝子 震災を扱っているお話しで、胸が苦しい 泣けます ラストは、ゾクっとしつつも切ない 怖かったのは…… 「ある印刷物の行方」山白朝子 もしかしたら現実世界にもこんな事があるのでは? と思うと背筋が凍りつく 怖いけど好きなお話 「エヴァ・マリー・クロス」越前魔太郎 これは要注意です 不気味なことこの上なし(((;ꏿ_ꏿ;))) それぞれの作品の前に、安達寛高さんによる愛ある解説がついています。 乙一さんは本当に、読者を楽しませてくれますね。 この本は、なおなおさんからの乙一バトン。 グサリときましたよ〜
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山羊座の友人は漫画で読んだことあるけど乙一の作品だとは思ってなかった。 『エヴァ・マリー・クロス』 p.320 "大麻はあいかわらず、あたたかくて、やさしい。"
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5人の作家によるアンソロジー。 乙一。中田永一。山白朝子。越前魔太郎。安達寛高(解説)。 実際はすべて同一人物という。笑 どの作品も乙一さんらしくてよかった。 ホラー、ファンタジー、ミステリー。 いろんな要素が混じり合い、その加減がなんとも絶妙。 もうみんな乙一さんでいいんじゃな...
5人の作家によるアンソロジー。 乙一。中田永一。山白朝子。越前魔太郎。安達寛高(解説)。 実際はすべて同一人物という。笑 どの作品も乙一さんらしくてよかった。 ホラー、ファンタジー、ミステリー。 いろんな要素が混じり合い、その加減がなんとも絶妙。 もうみんな乙一さんでいいんじゃない?笑 なんて失礼なことを言いつつ… 物語を書く人物から作り上げちゃう自由な発想はやっぱり好きだな。 後味はホラーが強めなので、少しひんやりしたい夏にぴったりかも。 忘れかけていた、子どもの頃に感じたドキドキや恐怖を 思い出させてくれる。内容はほとんど大人の話なんだけどね。不思議。 乙一さんの遊びごころ満載な本だった。 土瓶さんのお勧めから。白乙一作品も気になったのですが、 5人同一人物っていうところに惹かれてこちらを選びました。 いやぁ、乙一作品はおもしろいなぁ。 土瓶さん、教えてくださりありがとうございました!
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乙一さん始め、乙一さん別名義の著者によるアンソロジー。 って、実質1人です。 愛すべき猿の日記(乙一) 小さなきっかけで好転してゆく物語。せっかくなので……の連続が幸せをつかむことに。 だが、現実はこの逆で、小さなつまずきが不幸を連鎖させることが良くありますよね。 山羊座の友人(乙一) 不思議な風の通り道に位置する家のベランダにはおかしなものが引っ掛かっていることがある。未来の記事が載っている新聞の切れ端を見つけた少年は、ある行動を起こした。 宗像君と万年筆事件(中田栄一) 探偵は不潔な小学生。がんばれ宗像君。 メアリー・スーを殺して(中田栄一) メアリー・スーなるものを意識し、消し去ろうとする女の子の成長と挑戦の物語。 トランシーバー(山白朝子) 不思議なトランシーバーの物語。山白朝子さんの「私の頭が正常であったなら」にも収録されていたので読んでいました。 ある印刷物の行方(山白朝子) 薄暗くて怖いお話。ゾッとさせられますが、「私の頭が正常であったなら」と同様に、主人公を応援したくなる場面が好き。 エヴァ・マリー・クロス(越前魔太郎) 嫌だ。そっちのほうに行くオチが予想できてしまうのが怖い。読んでいる最中に「やめてくれ!」と言いたくなる。 やはり乙一さんは良い。 「ある印刷物の行方」が一番すきかな? しかし、結局は全部が乙一さんに思える。 それほどはっきりとした別名義による作品の違いは感じられなかった。 もともといろいろな作品を出している人だし、そういう意味で言えば、今回の"別名義集"の意味はない。 だが、おもしろかったので良し! それがいちばんだいじです。
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この本が書店に並んでいるのを目にしたとき、思わず笑ってしまった。 表紙には収録作の作者の名前が並んでいる。 乙一 中田永一 山白朝子 越前魔太郎 解説・安達寛高 これらの5名は、すべて同一人物だ。 しかも同一人物であることに全く触れずにそれぞれの著者略歴まで載せている。 自分...
この本が書店に並んでいるのを目にしたとき、思わず笑ってしまった。 表紙には収録作の作者の名前が並んでいる。 乙一 中田永一 山白朝子 越前魔太郎 解説・安達寛高 これらの5名は、すべて同一人物だ。 しかも同一人物であることに全く触れずにそれぞれの著者略歴まで載せている。 自分の作品を自分で解説しているため、作品執筆の背景もわかる、遊び心のある単行本だ。 乙一『愛すべき猿の日記』 ☆3 ちょっと哲学的? 父の遺品であるインクを受け取ったことをきっかけに、主人公の身の回りの小さな変化から始まって、人類の歴史にまで話が広がっていく。 飛躍感は多少ある。 乙一『山羊座の友人』 ☆4 以前ジャンプのアプリで漫画が連載されていたのを読んでいたが、確か最終話を読めていなかった。 若槻ナオトがどうなるのかと気にしながら読んでいたが、こんな結末だったとは。 せつなさの乙一。 最後の牛乳パックの存在感がすごい。 中田永一『宗像くんと万年筆事件』☆2.5 タイトルの通りのお話。 登場人物も小学生だし、中田永一のひらがなを多用する文章のせいもあって、児童文学っぽい。 おもしろさはそこそこ、何か得られる類の物語でもない。 中田永一『メアリー・スーを殺して』☆3.5 文庫のアンソロジーに収録されていたものを読んだことがあるため、読むのは2度目。 前回読んでから1年くらいしかたっていないので、ほぼ同じ感想。 山白朝子『トランシーバー』☆2.5 3・11にまつわるお話。 世にも奇妙な~にでてきそうな、よくあるプロット。 著者も報道等であの衝撃的なシーンを見ていたのであれば、もっと踏み込んでも、もっとひねってもよかったのではないか。 3・11である必要がない。 山白朝子『ある印刷物の行方』☆3 「印刷物」ときたか。 私は物語に出て来る分野について詳しくないので、実際に「印刷物」という表現をするのかどうかも知らないが、なんだかとてもグロテスクな言葉に聞こえる。 ホラーSF。 実際に起こりうる未来。 越前魔太郎『エヴァ・マリー・クロス』☆3.5 本作唯一の書き下ろし作品。 この作品が一番最後にあるせいで、後味の悪い単行本に仕上がった。 怖すぎる。 ちらっと最悪の結末が見えていて、何の躊躇もなくそこへと突き進んでいく。 これだからホラーの乙一は嫌いだ。 嫌いだが、出来はいい。 きっとホラー好きは喜ぶだろうと思う。 切ない乙一か中田永一が読みたい。
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宗像くんと万年筆事件がめっちゃ面白い…!10円の恩を律儀にはらす宗像くんかわいいし頭いいし推せる。 中田永一の短編は良いなあ。
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乙一さんの別名義アンソロジー。 書いているのは一人なのに、作風がそれぞれ違っていて、乙一さんの器用さを実感する一冊。 猿の日記と宗像くんが個人的にはお気に入り。
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山羊座の友人 宗像くんと万年筆事件 メアリー・スーを殺して 好き。 中田永一さんの作品をもっと読んでみたいと思った。
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改めて乙一さんの才能を見せつけられた一冊。 全名義で執筆された一人豪華アンソロジー!とても同一人物が書いたとは思えないぐらい作風が異なっていて驚きました。 コミック化もされた乙一「山羊座の友人」は安定の面白さ。 中田永一の表題作で青春の爽やかさを感じたかと思えば、山白朝子の「...
改めて乙一さんの才能を見せつけられた一冊。 全名義で執筆された一人豪華アンソロジー!とても同一人物が書いたとは思えないぐらい作風が異なっていて驚きました。 コミック化もされた乙一「山羊座の友人」は安定の面白さ。 中田永一の表題作で青春の爽やかさを感じたかと思えば、山白朝子の「トランシーバー」で全身が総毛立つ。 そして極め付けはラストの越前魔太郎「エヴァ・マリー・クロス」!常軌を逸している。(褒め言葉)人体楽器がまるで映画を見ているかのように脳裏に浮かぶのは、著者の圧倒的な筆力によるものだろう。最高に面白かった。
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幻夢コレクションとのことで、ジャンルのよくわからないアンソロジー。ミステリ系が少し多目か。それなりの粒ぞろい。 愛すべき猿の日記(乙一)は導入の掌編。山羊座の友人(乙一)はある意味切ない。なるほどそちらであったか、と。宗像くんと万年筆事件(中田永一)は、宗像くんのキャラに惹かれる...
幻夢コレクションとのことで、ジャンルのよくわからないアンソロジー。ミステリ系が少し多目か。それなりの粒ぞろい。 愛すべき猿の日記(乙一)は導入の掌編。山羊座の友人(乙一)はある意味切ない。なるほどそちらであったか、と。宗像くんと万年筆事件(中田永一)は、宗像くんのキャラに惹かれる。担任はひどいがこんなものなのか。メアリー・スーを殺して(中田)は題名がよい。が、ストーリーはなんてことないかも。トランシーバー(山白朝子)は、大震災を背景にした切ないストーリー。自分が信じることが真実であり、それでよい。ある印刷物の行方(山白)は、後味悪し。グロい。そして、小野寺の行動も若干怖い。エヴァ・マリー・クロス(越前魔太郎)は狙いすぎ。江戸川乱歩の夢見すぎ。 一人の作家が複数の作品を載せるアンソロジーというのはあまりみたことがない。乙一さんはやっぱりストーリーの組み立てがすごく綺麗に組まれているなぁと感服。
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