都市をたたむ 人口減少時代をデザインする都市計画 の商品レビュー
これまで人口増に合わせて広がってきた都市を人口減少時代にどのように使っていくのかを考察した本。 その前提として、人口減によって都市は周辺部から収縮していくと考えがちだけど、実際は中心部も周辺部も各持ち主の事情によって、ランダムに空き家が出たりしてスポンジ化していくらしい。 コ...
これまで人口増に合わせて広がってきた都市を人口減少時代にどのように使っていくのかを考察した本。 その前提として、人口減によって都市は周辺部から収縮していくと考えがちだけど、実際は中心部も周辺部も各持ち主の事情によって、ランダムに空き家が出たりしてスポンジ化していくらしい。 コンパクトシティという考えに共感していたが、著者によると、コンパクトシティ化するために人の住まいを集中させるにはお金もかかるし現実的ではないとのこと。 これまでのような中心部+ゾーニングという都市計画ではなく、スポンジ化する都市をレイヤーするという提案が示されている。 興味ある分野でとてもおもしろかった!
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人口減少による都市衰退のイメージが変わる面白い本。都市が衰退していくと都市が縮んで小さくなるイメージだったが、実際は都市の大きさや形は変わらずにスポンジみたいにスカスカになるイメージとなる。 机上での都市計画の歴史に関する分析から、足を使ってフィールドワークした実態に即した分析ま...
人口減少による都市衰退のイメージが変わる面白い本。都市が衰退していくと都市が縮んで小さくなるイメージだったが、実際は都市の大きさや形は変わらずにスポンジみたいにスカスカになるイメージとなる。 机上での都市計画の歴史に関する分析から、足を使ってフィールドワークした実態に即した分析まで説得力がある。 youtubeでの饗庭さんの対談も聞いてみたが、実際に都市の輪郭を探すために郊外まで車を走らせたとのこと。都市の中心程開発が先に進むので、建物が古く、都市の輪郭に行くほど建物新しくなっていくような現象が各地で発生しており、周りから縮小してコンパクトにすることはやはり難しいと。 今後衰退する都市の対策として、コンパクトシティーのように都市の外周部から集約して中心に集める方法もあるけど、それは実際難しく、場当たり的に発生したスポンジの穴(空き家、統廃合され使われなくなった施設等)を上手く埋める必要がある。穴を埋める具体な対策は、その周辺環境や条件が大きく異なるので、コンパクトシティのような街全体を縮小する方法論は、難しく 個別の事業(空き家の利活用、公有地の活用等)として、一つ一つ解決していく必要がある。
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人口減少時代の都市はスプロールの逆向き、内側に縮小していくのではなく、スポンジのようにだんだん密度が低くなっていく。すごくわかりやすいイメージを持つことができた。
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2019年の個人的ヒットの一冊。日本の都市をこれからどうしていくべきかを、コンパクトシティ等既存の政策を理性的に批判しつつ論じている。スポンジのように空洞化が進む、というイメージは木が朽ちる時に似ていて直感的にも納得感が高い。
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空き家が増える都市の活用について考える参考になりました。市場原理を組み込み急拡大した都市が、人口減少によりスポンジのように虫食いだらけになる現実が、大阪にも来てるなと思う今日日この頃。
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都市人口が全体の9割を占める国家、日本。いまや少子高齢化が進みスポンジ化の傾向が見られる。 近年は「コンパクトシティ」が声高に叫ばれ、本書でもあるべき姿であることは肯定しつつ短期的な転換は難しいと主張している。 ではどのように都市をシュリンクしていく、「たたむ」べきなのか。 ここでは、大枠の方向性は示しつつ個別の事情にあわせて逐次最適化するという方法論が提示される。 ある種のアジャイル開発的な発想で、5章では実際にその成果の一端も見られる。 「たたむ」ことを悲観的に捉えず、むしろその変化の中で活路を見出す。これからの日本にとって大切なことが織り込まれた一冊。
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・日本は人口の91.3%が都市に住む。そのような国で人口減少しているのは日本が世界初。 ・中世の都市的性格を有する場所「市、宿、浦、泊、津、境内、門前」 最初は興味深く読んでいたが、第2章都市を動かす人口の波、第3章縮小する都市空間の可能性、第4章都市をたたむための技術は頭のメモリが足りなかったので飛ばし読み。 興味のある第5章都市のたたみかた へ。 事例報告が2件。 1・南武線のどこかの空き家活用。中心を街道が貫く歴史ある街だがスプロール(虫食い)状況。 発端は地域で活動する建築家と都市農地の再生に取り組む市民グループが小さな平屋建ての借家を使って地域で活動する拠点をつくることになり著者に相談に来た。 その借家の調査の過程で近辺に大きな空き家があることがわかったことから。 オーナー退職までの5年間。幹線道路に面する三百坪。 近隣の学生等も巻き込み、皆が使うことができる拠点の企画をつくるワークショップを数度にわたり開催。 建物を中心にそれを使う人たちの社会的なつながりを形成していく取り組みでもあった。 結果的にシェアハウス、コミュニティカフェ、シェアオフィス、工房、イングリッシュガーデンを混在させたプランに。 草むしりや大掃除のワークショップなども。←作業量がわかってよい。 2・東北地方の人口13万人の都市での空き家活用まちづくり計画とランド・バンク事業。 こちらは概念的な説明が多く、読み飛ばした。 第6章災害復興から学ぶも読み飛ばす。 第7章都市をたたむことの先にあるもの どういう力がたたまれた空間を支えるか。 都市の中でどこでも用を足されないようにするための都市計画という例がわかりやすい。 政府→税で公衆トイレ設置 上記の対策は限られるためコミュニティが発生→ここで用をたすべからず 看板を設置、見回りなど→人口減少するとこういう役割も果たせない→鳥居のマークを用を足してはいけないところに書く コストが一番小さな鳥居のマークを書くというほうほがたたまれた空間を支える都市計画。
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まちづくり、特に関東大震災以後の都市計画の歴史的な経緯についてわかりやすく解説されている。 都市は手段。かつての目的は経済成長。 貯蓄をすることで、銀行が貸し出しができ、企業が投資するという循環。 個人も住宅ローンという将来への投資をすることで、経済が循環してきた。 東京の土地は...
まちづくり、特に関東大震災以後の都市計画の歴史的な経緯についてわかりやすく解説されている。 都市は手段。かつての目的は経済成長。 貯蓄をすることで、銀行が貸し出しができ、企業が投資するという循環。 個人も住宅ローンという将来への投資をすることで、経済が循環してきた。 東京の土地は、①銀座など関東大震災後の都市計画地域②計画性の弱い木造密集地域③4メートル道路規制ができてからの木造密集地期の周辺④都市計画のニュータウンの4つに分けられる。 空き家820万戸といわれるが、賃貸、新築などが入るので、実質は305万戸で全体の5%。 持ち家は人を土地に固定し、同じ場所で勤勉に働き続けられる人を創出する。
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人口減少とそれに伴う都市のスポンジ化の減少についてわかりやすく分析されている。これまでの日本における伝統的な都市計画制度に対する批判及び指摘も的確。 スポンジシティのレイヤーモデルは、確かに空いた土地に新しい存在意義を与えるという点では有効だが、それが行政/民間/コミュニティ等...
人口減少とそれに伴う都市のスポンジ化の減少についてわかりやすく分析されている。これまでの日本における伝統的な都市計画制度に対する批判及び指摘も的確。 スポンジシティのレイヤーモデルは、確かに空いた土地に新しい存在意義を与えるという点では有効だが、それが行政/民間/コミュニティ等どのレベルで行われるべきであるかは曖昧。人口という都市のエネルギー(筆者の言う「捌く力」)自体が弱まってきた時、この解決方法には無理も出てくるだろう。しかし、一つの可能性としては有効であり、それを行うべき主体(恐らくコミュニティが主に想定されている)が出現することによって、地域の市民社会の発展およびソーシャルキャピタルの蓄積が期待できる。 これらの考え方及び制度への批判を踏まえ、法的制度や民間のレベルでも何ができるのか考えるヒントになる。
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【工学部図書館リクエスト購入図書】☆信州大学附属図書館の所蔵はこちらです☆ http://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB20207523
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