砂漠の悪魔 の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
ヤクザに弱みを握られた橋場広太は、北京での危ない仕事をすることに。北京で留学生鵜野雅之と出会い、雅之の提案で一緒にヤクザから逃げることに。北京~蘭州~酒泉~ウルムチ~カシュガル~トルファン。中国の西端、タクラマカン砂漠。広太と雅之が砂漠の美しさに見とれている時に、一瞬の光が2人を襲う。ヤクザよりも、もっともっと怖い悪魔の光が。近藤史恵「砂漠の悪魔」、2010.9刊行、2015.12文庫。一気に読み終えました。近藤史恵さんのテーマの広さ、内容の深さに驚きです。
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大学生の主人公は悪意によって友達を自殺させてしまった。それによりヤクザに目をつけられ脅迫され中国との運び屋をやらされてしまう。中国で知り合った日本人と仲良くなって、ヤクザから逃げることにするが、最後にはたまたま砂漠で核実験をしていた光を浴びてしまう。そう、コレが砂漠の悪魔という事...
大学生の主人公は悪意によって友達を自殺させてしまった。それによりヤクザに目をつけられ脅迫され中国との運び屋をやらされてしまう。中国で知り合った日本人と仲良くなって、ヤクザから逃げることにするが、最後にはたまたま砂漠で核実験をしていた光を浴びてしまう。そう、コレが砂漠の悪魔という事なのだ。被爆した2人のうち、中国で知り合った友達は死んでしまった。だが、日本に戻った主人公はまだ生きていた。
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始まりと終わりのギャップが凄い。 主観的な話にはなるが、 生きることの価値を図るのは難しい。 だからこそ、生きないと。
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大学生の広太は小さな悪意から親友を死なせてしまいます。 実際手をかけたわけではないのに、それがきっかけとなりヤクザに脅されて薬の運び屋をやらされてしまう展開には少し無理があるような気がしました。 中国の描写はかなりリアルで息苦しい場面も多々あるけれど、文章の読みやすさと登場...
大学生の広太は小さな悪意から親友を死なせてしまいます。 実際手をかけたわけではないのに、それがきっかけとなりヤクザに脅されて薬の運び屋をやらされてしまう展開には少し無理があるような気がしました。 中国の描写はかなりリアルで息苦しい場面も多々あるけれど、文章の読みやすさと登場人物の描写が丁寧で一気に読めます。 ただタイトル「砂漠の悪魔」の意味がラスト近くにようやく判明されて壮大なスケールを感じさせる割には、一番伝えたい事がぼやけてしまった感じも残りました。
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大学生の主人公は友達に対して悪意のある態度を取り、それが原因でその友達は自殺してしまう。彼の死をきっかけにカタギでない人たちの手足となって働く羽目にになり中国へ向かう。そこで出会った日本人留学生と親しくなり、現在の境遇を打ち明けたところ逃亡の手助けをしてくれるという。追手に怯え、...
大学生の主人公は友達に対して悪意のある態度を取り、それが原因でその友達は自殺してしまう。彼の死をきっかけにカタギでない人たちの手足となって働く羽目にになり中国へ向かう。そこで出会った日本人留学生と親しくなり、現在の境遇を打ち明けたところ逃亡の手助けをしてくれるという。追手に怯え、家族への危害も心配しながら中国の西の端の方までたどり着くが逃げるだけでは問題は解決しないことに気づき日本に帰る決意をする。 帰国を前に逃亡に付き添ってくれた日本人留学生と砂漠で夜を明かすキャンプに出かけるのだが、そこで人に怯えるのがバカバカしく思えるような体験をするのだった。 最後の方まで、中国を旅しながら自分探しをする話かと思っていたが、最後の最後で作者の言いたいことが出てきた。これを言うための長い序章だったのかと思うと視点が変わる。なんだか非常にもったいない。
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ちょっとした悪意から友人を自殺に追い込んだ大学生広太はそのことをネタに暴力団に脅され中国からの運び屋をやらされる。中国で出会った留学生雅之と共に広大な中国を旅することに…。タイトルの意味は最後に明らかになるもあっさり終わった印象。
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砂漠の悪魔って このことだったんだねー。 全く想定外だった。 いろいろ重い問題満載のストーリーだけど スッと入っていける展開ですんなり読めた。
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タイトルから想像するに、貴志祐介や伊坂幸太郎のような、オドロオドロした、残虐な世界が広がっているのだろう、と思っていたら、意外にもあっさりと終わってしまった。 中国の西域における核実験が描写されているあたり、なんとなく時代を感じさせる小説ではある。(中国による新疆ウイグル自治区で...
タイトルから想像するに、貴志祐介や伊坂幸太郎のような、オドロオドロした、残虐な世界が広がっているのだろう、と思っていたら、意外にもあっさりと終わってしまった。 中国の西域における核実験が描写されているあたり、なんとなく時代を感じさせる小説ではある。(中国による新疆ウイグル自治区での核実験は、1960年代~1990年代に実施されていたそうだ)
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※このレビューにはネタバレを含みます
衝撃的な展開が起きたのは最初だけで、そのあとは延々と旅とも言えない移動が続くだけなのに、まったく飽きることなく読み進めてしまう。 まず最初の段階では日本でのミステリ混じりの大学生青春系か、はたまた友人の死に新しい真実が出てくるのかと思いきや、まったく違う展開になり、ある意味望んでいる小説と方向が変わったのに、それでも一気に読ませる文章はすごいとしか言いようがない。 そしてその一見なんてことない移動中の景色、出来事、会話が終盤に近づくにつれ急速に意味のあるものになっていき、そして砂漠の悪魔に行き着き悪魔を知る。 それらが余すところなく主人公に落とされていき、あの最後の結末である。 主人公と一緒に明日も見えない、あてどなく切り貼りされた日々を追いかけていたはずなのに、最初から最後までに無意味なものなど一切なく、この一冊が完璧に纏まっていると気づいたときの読後感といったらこれぞ小説の醍醐味だ!という本。
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2017.10.7購入 面白かった!! 大学生の広太は悪意から親友を自殺に追いやってしまう。 ひょんなことから中国に行くことになった広太、中国横断記のようなロードノベル。 展開もラストも驚きの連続。 近藤史恵のイメージとは離れるもののさらっとした感じ、読みやすさは変わらない。 ...
2017.10.7購入 面白かった!! 大学生の広太は悪意から親友を自殺に追いやってしまう。 ひょんなことから中国に行くことになった広太、中国横断記のようなロードノベル。 展開もラストも驚きの連続。 近藤史恵のイメージとは離れるもののさらっとした感じ、読みやすさは変わらない。 (図書館)
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