マカン・マラン 二十三時の夜食カフェ の商品レビュー

古内一絵(著者)

2024/02/02

古内一絵さんの書く文章は、私には若干堅く感じてほんの少し取っ付き難い印象。
読み初めその感じは変わらないのだけど、
気づいたら自分も物語の中に入っている気になってる。
特にこのところお疲れな私は、
この夜だけ開いてるカフェ「マラン・カラン」に行ってみたくなるし、ドラァグクイーンの店主シャールさんにも会いたくなる。
心があたたかくなるようなお料理を食べて、シャールさんとゆっくり話をしてみたくなる。

2024/02/02

ドラッグクイーンが営む夜食カフェ
世間に揉まれ辛い現実に向き合い疲れた人々が癒しと空腹を満たす為にふと足を運び訪れる
知る人ぞ知る隠れ家的なお店。

文章も読みやすく
どんどんページを捲って一気に世界観に引き込まれてしまいました。
シャールさんが作る料理は読んでどれも食べてみたいし、どんな味なんだろうと想像するのも楽しいです。

様々な困難に向き合っている人に寄り添う料理とシャールさんの話術
こんなお店が近くにあったらいいのになと思いながら夢中になって読みました。

次作にも期待したいです。

2024/01/30

夜だけに営業する小さなカフェのお話。お料理を提供してくれるのはドラァグクイーンのシャールと名乗る人物。そんなカフェに訪れる様々なお客さんの目線から描かれる作品で、心が温かくなります。
僕のお気に入りポイントはお料理の描写です。知らない料理名が沢山でてきたのにどれも想像つき、見たことのあるような錯覚がありました。実際にこんなお店あったら行ってみたいし、食べてみたい。
そしてシャールの人間性が最高に良く、ポジティブになれます。温かい飲み物を飲みながら読みたい1冊です。

ゆったりしたい人、忙しい社会人の方にオススメです！

2024/01/30

安らぎの夜食カフェ　滋養たっぷりの料理が素敵　読んでいるだけで心が満たされる　続編も楽しみ　マクロビ、薬膳に興味が湧いた

2024/01/20

/＿/ 感想 ＿/＿/＿/＿/＿/＿/　

連作短編集です。

弱った心と身体を温めてくれるお店が出てきます。
お店の名前はマカン・マラン、トランスジェンダーであるシャールのお店。

インドネシア語で、マカンは食事、マランは夜。
オリジナルドレスを作成、販売するお店のスタッフの賄い料理が評判となり、いつのまにか、夜はカフェとして食事を提供することになったお店でした。

シャールは、ものすごいダンディなイケメンイメージでしたが、まったく違ったので、ちょっと笑えました。イケメンではあるようですがドラァグクイーンだとわかっていなかったので（笑）

何事においても、深みというのは、好きです。
何考えているかよくわからない深みのある女性は苦手ですが、単純なのに、深みを感じさせる男性は好きです。シャールもそんな雰囲気がでていて、とくに、とても深い優しさを感じました。

「足りなければ、満たせばいい。空っぽならば、埋めればいいのよ」この言葉は、なかなかに、今の自分には響きました。
足りないものばかりですが、一歩一歩前に進んでいきたいと思います。

/＿/ あらすじ ＿/＿/＿/＿/＿/

いろいろな悩みをかかえる人たちが、シャールと出会うことで、新しい道を見出していきます。
心温まる物語です。

/＿/ 主な登場人物 ＿/＿/＿/　
■マカン・マラン
シャール　御厨清澄
ジャダ　黒光大輔、元ヤン

■春のキャセロール
城之崎塔子　会社員
村田美智恵
森紀実子　城之崎と同じチーム
芳本璃奈

■金のお米パン
柳田敏　中学校教員、１年学年主任、シャール同級生
久保智子　１年担任
三ツ橋璃久　1年生

■世界で一番女王なサラダ
安武さくら
芳本璃奈　さくら友達
城之崎塔子

■おおみそかのアドベントスープ
黒光大輔　くろみつ、配送員

2024/01/17

一度読んだ事あるけど、4年ぶりぐらいに読むと大分忘れていた。

前も読んで漢方とか体にいいもの取り入れよう！と思っていたのに日々の忙しさですっかり忘れていた。

本当に大好きな本。
ジャダさんの成長も感じる。
世の中に本当に悪い人なんてそうそういない。
みんな自分の事で精一杯なだけ。
本当にこんなカフェとシャールさんにお会いしたい。どんなお茶を入れて、どんな言葉をかけてくれるだろう…

2023/12/30

今月の飯ウマ本を図書館で探していたら目についたので読んでみました。

最後の章が年末のお話なんですね。
これも何かの縁なのかな。
読み終えた今、ほっこりしました。
と、同時に、思いついたものがあります。
ビューネくんっていますよね。化粧品のＣＭの。
私の中ではビューネくん＝藤木直人さん（初代らしい）なのですが、社会にもまれて疲れた女性を後ろから抱きしめて慰める、あのＣＭを真っ先に思い出しました。
この本のイメージがまるであの感じなのです！

頑張っても周りから評価されない、自分の頑張りが空回りで結果が出ない、毎日不甲斐ない思いで仕事をしている。
自分の行いが結果に結びつかないことが多いと心が疲れてくるんですよね。これが長く続くと麻痺してきて、何も感じなくなってくる。

そんな時に、欲しい言葉と気持ちのこもった料理でもてなされると、気持ちが緩まずにはいられなくなる。

中でも私がコレコレ、これを言って欲しい時ってあるんだよねってフレーズが第三話の「世界で一番女王なサラダ」で出てきました。

”苦しかったり、つらかったりするのは、あなたがちゃんと自分の心と頭で、前へ進もうとしている証拠よ”（抜粋）

アドバイスとかではなくて、ただただ自分の頑張りを認めてほしい時ってあります。
そんな時に沁みる言葉だと思いました。
（数年前、本当に悩んでいる時にこの本読みたかった）
この言葉だけで満たされた気持ちになれるというか、今までのどす黒く渦巻いていた負の感情が浄化されるっていうんですかね。前を向いて歩いて行こうという気持ちが腹の底から湧いてきます。
年末にこの本を読めて本当に良かった。

マカン・マランの店主、シャールさんが登場人物に投げかける言葉は登場人物だけではなく、読者である私にも響きました。

”シャールは誰であろうと、態度を変えない。それが同い年の柳田であろうと、小学生に毛の生えたような1年坊主の璃久であろうと。
　常に、自分の考えを自分の言葉で、率直に語っている。”（抜粋）

だからなのかな。
読んでて泣きそうになるんだよな。

2024/01/16

どこかファンタジーのようなものを感じさせる独特な世界観がすごく好き。
現実にもあったらいいのになー…。
実写化するなら 草なぎ剛がいいなー…ミッドナイトスワンに引っ張られすぎか笑

2023/12/11

たくさん勇気をもらえました。
人によって幸せは違う。
お互い違って当たり前、そして相手を尊敬する気持ち大切にしないといけないと感じました。

2023/12/09

ドラァグクイーンの店主が作る美味しくて身体に良い料理。悩みを抱える人にそっと寄り添う感じが素敵。美味しいもの食べると元気になるっていうのは本当だなぁ。