ノックス・マシン の商品レビュー
ミステリー好きが書いたSF。 ノックスマシン2は量子力学のホーキング理論とブラックホールの情報理論をアレンジしており、科学的にもっともらしい法螺話になっている。ノックスというミステリー作家を知らないので、面白さが半減したかも。ミステリーに精通していると、更に面白いと思うが、そこま...
ミステリー好きが書いたSF。 ノックスマシン2は量子力学のホーキング理論とブラックホールの情報理論をアレンジしており、科学的にもっともらしい法螺話になっている。ノックスというミステリー作家を知らないので、面白さが半減したかも。ミステリーに精通していると、更に面白いと思うが、そこまでマニアではないので、内輪落ちが判らないので3点。 バベルの牢獄は電子書籍が難しい鏡文字を扱っており、読めるのは紙の本好き読者の特権です。
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SF短中編を4編による作品集 表題作も面白かったが、収録作の中ではバベルの牢獄のギミックが楽しめた 囚われの身の主人公による一人称で語られており、監視者の目を潜り抜けて脱出を試みる物語 読み進めると監視者は読者だと気付く つまり主人公の考えを含めて監視者に全て読まれている状況 最...
SF短中編を4編による作品集 表題作も面白かったが、収録作の中ではバベルの牢獄のギミックが楽しめた 囚われの身の主人公による一人称で語られており、監視者の目を潜り抜けて脱出を試みる物語 読み進めると監視者は読者だと気付く つまり主人公の考えを含めて監視者に全て読まれている状況 最後に小気味良い仕掛けで監視の目から逃れ脱出するのだが、全編通して脱出準備が進められていた事に後から気付かされた そしてその仕掛けにより、当作は電子化不可能という点も面白い
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法月綸太郎の中篇作品集『ノックス・マシン』を読みました。 ここのところ国内の作家のミステリ作品が続いています。 -----story------------- 「このミステリーがすごい! 2014年版」国内編1位!珠玉の中篇集。 上海大学のユアンは、国家科学技術局から召喚の連...
法月綸太郎の中篇作品集『ノックス・マシン』を読みました。 ここのところ国内の作家のミステリ作品が続いています。 -----story------------- 「このミステリーがすごい! 2014年版」国内編1位!珠玉の中篇集。 上海大学のユアンは、国家科学技術局から召喚の連絡を受けた。 「ノックスの十戒」をテーマにした彼の論文で確認したいことがあるというのだ。 科学技術局に出向いたユアンは、そこで予想外の提案を持ちかけられる。 本格ミステリ、本格SF、両ジャンルの歴史に残る必読の傑作 ――大森望(「本の旅人」4月号) まさに“血(知)湧き肉踊る”エンターテイメントだ ――村上貴史(「ダ・ヴィンチ」6月号) 中でも「論理蒸発――ノックスマシン2」は、“感涙すら誘う恐るべき傑作” ――千街晶之(「SFマガジン」6月号) ----------------------- 2013年(平成25年)に刊行された本格ミステリとSFが融合した中篇集で、以下の4篇が収録されています。 ■ノックス・マシン ■引き立て役倶楽部の陰謀 ■バベルの牢獄 ■論理蒸発-ノックス・マシン2 ■あとがき ■解説 杉江松恋 2058年4月、上海大学で20世紀の探偵小説を研究していたユアン・チンルウは、国家科学技術局から呼び出される… 博士論文のテーマであるイギリスの作家ロナルド・ノックスが発表した探偵小説のルール「ノックスの十戒」の第5項「探偵小説には、中国人を登場させてはならない」が、史上初の双方向タイムトラベル成功に重要な役割を担う可能性があるというのだ、、、 その理由を探るべく、実験に参加させられた彼が見たものとは―― 発表直後からSF&ミステリ界で絶賛された表題作『ノックス・マシン』、名探偵の相棒たちが暗躍する『引き立て役倶楽部の陰謀』、空前絶後の脱獄小説『バベルの牢獄』などを含む中篇集。 本格ミステリファンなら、読みながらニンマリしてしまうネタが満載の物語でしたね… それだけに一般受けするのが難しいし、科学的な理論の解説も難解なので、好き/嫌いが分かれる作品だと感じました、、、 そんな個性的な4篇が収録されていますが、イチバン愉しめたのは『引き立て役倶楽部の陰謀』ですね… ワトスン博士やヘイスティングズ大尉等、名探偵の助手たちが集うクラブの面々が本格ミステリにおける名探偵の助手という立場を護ろうと暗躍、アガサ・クリスティの失踪事件の真相も絡めて印象的な作品に仕上がっていました。 『ノックス・マシン』と、その続篇の『論理蒸発-ノックス・マシン2』は、SFとミステリを巧く融合させた作品で、ロナルド・ノックスが発表した探偵小説のルール「ノックスの十戒」やエラリー・クイーン作品の定番「読者への挑戦状」をネタにした愉しい展開が印象的ですが、科学的な理論が理解不能なのでその部分は流し読みして、オチを愉しんだ感じかな、、、 いずれにしても、海外古典ミステリについて一定の知識がないと愉しめないので評価が難しいですね。
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作者の推理小説好きが顕著に現れた作品。海外ミステリをあらかた読んでいる人はニヤリとするかも。ただ少し設定が難しいところもあった。
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法月綸太郎はすごいなあ。 内容よりロジックだけでない部分がふんだんに盛り込まれていて、圧倒されてしまった。
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2020/03/07読了 #このミス作品16冊目 ある程度有名どころのミステリを 読破してから読むことが前提の本です。 私のようなにわかミステリ好きだと 完全に置いてけぼりを喰らいます。 もっと知識を得てから再戦したい本。
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SFが好きな人、海外ミステリーを読んでいる人、仕掛けが好きな人 にオススメできる短編集。 ■SF要素 近未来的な描写が出てくるが、読み込まなくてもOKな気がする(笑) なので、「SFが好き」は必須条件ではないと思う。 「SFが好き」ならばより楽しめるという感覚。 ■海外ミステ...
SFが好きな人、海外ミステリーを読んでいる人、仕掛けが好きな人 にオススメできる短編集。 ■SF要素 近未来的な描写が出てくるが、読み込まなくてもOKな気がする(笑) なので、「SFが好き」は必須条件ではないと思う。 「SFが好き」ならばより楽しめるという感覚。 ■海外ミステリー これが結構比重が大きいと思う。 アガサ・クリスティとコナン・ドイル以外の作品を読んでいない私は、おそらく2割程度しか楽しめていないのではないかと思う短編があった。 ■仕掛け ある一つの短編が、まさに文章の仕掛けがあって面白い。 紙で読んだほうが濃密に実感できると思う。 また、短編集ではあるが全体も緩やかに繋がっているのも楽しい。 SF的な文章や、読者に知識がないと楽しめない部分が多い点で星3つにした。 でも本として楽しい作品だと思う。
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発想が際立った作品。 探偵小説のなだたる傑作に、ブラックホールやタイムマシンなど量子論で立ち向かうSF, 理解するのに何度も立ち止まる疲れた読書だった。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
4編収録の短編集。SFの文脈でミステリが描かれることはしばしばあるが、ミステリの文脈でSFを描いたとしたらこんな感じになるのだろう。なんとも形容し難いが、不可思議な状況を科学的整合ではなくて、論理的整合性で物語っており、分かるけど、確かに面白いんだけど、もっと別のやり方があるんじゃないか、という感じ。2014年の「このミス」1位とのことだが、うーん。
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考えてみればSFと推理小説ってのは、難解という意味では同じジャンルというか、読者層は似ているのかもしれんから、今作なんて好きな人にはたまらんのかもしれん。 が、好きでない人、ていうかコアな趣味層にはいない人にはけっこうきついか。だってホーキング放射って言われても訳わかんなくね?常...
考えてみればSFと推理小説ってのは、難解という意味では同じジャンルというか、読者層は似ているのかもしれんから、今作なんて好きな人にはたまらんのかもしれん。 が、好きでない人、ていうかコアな趣味層にはいない人にはけっこうきついか。だってホーキング放射って言われても訳わかんなくね?常識なんかな?ってwikiで調べちゃったよ。 と言ってもそういうコアな知識がなくてもそこそこ面白かった。きっとSF+古典推理小説の知識があればニヤリとするネタの宝庫なんだろうなぁ。たまにはアガサ・クリスティでも読んで悦に入るかな。
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