片隅の人生 の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
南洋を航海し、上陸した島々を舞台に、人々が出会い反応し、時間を共有してまた別れ別れになっていく。 人間は多面的であり、「このような人間はこういうことをする(しない)に違いない」という読み手の思い込みを、作者モームはひらひらと裏返していくよう。 (尊敬を集める医師が阿片を常用していたり、悪党がキリスト教的な葬儀を重んじていたり) 若者が持つ業と待ち受ける結末を、老齢で無神論者の主人公は透明な視点で見つめている。 無為をつまらないものとせず、様々な感情の揺さぶりを経験してもまた、平穏な日常に戻っていく主人公に、年齢を重ねた諦めだけではなく強さを感じた。
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素晴らしい読後感がある。素晴らしい名言も数多くあり読み疲れることはない。 しかし突然「薄汚い日本人」などの表現があり彼も人種差別主義のイギリス人なんだなとガッカリしてしまう
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諦めによる楽天主義とは言い得て妙。 サンダース医師ではないが、皮肉屋と言われる人こそ他人をよく観察しときに有益な助言をくれるもの。 逆に、日頃から明るい人こそ他人に興味がなかったりするのもまた真。
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例によってモームの分身とも言える医師が主人公.彼自身,訳ありの人物なのだが,彼が東南アジアのとある島で,そこまで同行してきた人物達,その島に住む人物達との出会いを描き,終盤で起こる衝撃的な事件を通して,「生きる意味とは何か」を描く作品. 主人公(=モーム)はシニカルな目で世の中を...
例によってモームの分身とも言える医師が主人公.彼自身,訳ありの人物なのだが,彼が東南アジアのとある島で,そこまで同行してきた人物達,その島に住む人物達との出会いを描き,終盤で起こる衝撃的な事件を通して,「生きる意味とは何か」を描く作品. 主人公(=モーム)はシニカルな目で世の中を見ているのだが,それはユーモアで包まれており,矛盾するようだが暖かい目でもある.本書ではこのモームの「人生観」が途中で,また,最後のクライマックスで語られており,それが何よりも雄弁な解説ともなっている. いつものように途中の伏線は全て見事に回収されています.
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モームが南洋を舞台に書いた長編小説。 読み終えた後に不思議な気分になる。人間には色々あるよな〜……。 それにしてもモームの描き出す人間は、不思議と親近感が湧くね。凄い。
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