ウォーク・イン・クローゼット の商品レビュー
短編 いなか、の、すとーかー ウォークインクローゼット どちらも幼友達とのストーリー。 社会でのトラブルや躓きも親しい友達がいれば乗り換えられるという前向きなお話。
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表題作とてもよかったです。 社会人になり、周りの友だちが様々なステージに進んでいく中、早希の思いが痛いほどわかります。恋愛の失敗は若いうちは許されるけど、歳をとったら自業自得、自己責任。わかってはいるけど、その場の誘惑にぐらついてしまう心。作中の洋服の描写もそのひとを表しているよ...
表題作とてもよかったです。 社会人になり、周りの友だちが様々なステージに進んでいく中、早希の思いが痛いほどわかります。恋愛の失敗は若いうちは許されるけど、歳をとったら自業自得、自己責任。わかってはいるけど、その場の誘惑にぐらついてしまう心。作中の洋服の描写もそのひとを表しているようで楽しかったです。 すとーかーは、終わり方はすっきりしないけど、途中のホラーな感覚はおもしろいです。
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2作の中編からなる。 いなか、の、すとーかーは、すとーかーはもちろん、登場人物みんなが少しずつ変な感じだった。 表題作のウォーク•イン•クローゼットは面白かった。早希とだりあの関係性が良い。
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ウォークインクローゼット 独身時代は男受けする服、流行りの服=女友達と出かける服と無意識に分けていたな…そして服と共に当時の彼氏との思い出が詰まっていたり、懐かしい感情が蘇ってきた。 今は服選びの最優先は長く着られる服、使い回ししやすいかが重視になって独身時代と全く変わってしまっ...
ウォークインクローゼット 独身時代は男受けする服、流行りの服=女友達と出かける服と無意識に分けていたな…そして服と共に当時の彼氏との思い出が詰まっていたり、懐かしい感情が蘇ってきた。 今は服選びの最優先は長く着られる服、使い回ししやすいかが重視になって独身時代と全く変わってしまったなと驚いた! いなかのストーカー 読めば読むほどホラーでドキドキハラハラしたけど、ストーカーされやすい男の性格ってこんな感じなんだろうなと思った。
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ウォーク・イン・クローゼット ダメな男に振り回される主人公にかつての自分を重ねた。 洋服を着る場所じゃなく人によって選ぶってところも、共感しかなかった。 いなか、の、すとーかー 男の態度が女を化け物にする、のか。 化け物の女に捕まる男のパターンがある、のか。 主人公が「こういう...
ウォーク・イン・クローゼット ダメな男に振り回される主人公にかつての自分を重ねた。 洋服を着る場所じゃなく人によって選ぶってところも、共感しかなかった。 いなか、の、すとーかー 男の態度が女を化け物にする、のか。 化け物の女に捕まる男のパターンがある、のか。 主人公が「こういう人いるよなぁ」だった。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
「いなか、の、すとーかー」☆☆ 「ウォーク・イン・クローゼット」☆☆☆☆ 間をとって☆☆☆ 「いなか、の、すとーかー」 うーん。ストーリーは面白かったんだけど、私が好きな、圧倒的な筆力で小説の中の世界を体感させられるような綿矢りささんの文章ではなかったので…。 「ウォーク・イン・クローゼット」 こっちは逆に、主人公の早希はあんまり好きになれないタイプの女の子だし私と共通する所なんてほぼ無いのに、"あー…。何か分かるな。"と思わせるところが度々あって面白かった。 早希の対男用のモテ服。 だりあのプロのスタイリストが選んだ高級服。 "きれいな服は戦闘服。 私たちは服で武装して欲しいものを掴みとろうとしている。" 広いウォークインクローゼットに詰まっていたきれいな戦闘服を全部早希にあげただりあ。 だりあとユーヤの存在が良い。 追記↓ 青空文庫で夢野久作の「いなか、の、じけん」を発見。なるほど。オマージュだったのね。と思って「いなか、の、じけん」も読んでみた。そうか。そういう感じだったのか。知識不足で申し訳なかったな。
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〈いなか、の、すとーかー〉 ここまで重い愛は気味悪いと思っちゃうし、あんま共感できなかった。 〈ウォークインクローゼット〉 やっぱ文章はすごく読みやすい。思ってたような話ではなかったけど、楽しめたことには楽しめた。
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2015年出版。綿矢りさの文体について考えてみた。ちょっとだけ説明過多な風景描写、続けて2つ3つほどの会話のやりとり、会話を受けた後のひねくれ気味なモノローグ、もとい考察。肥大した自己言及のひねくれたモノローグが、どこかしら「少女マンガ」っぽさを感じさせるのだろう。このリズムで紡...
2015年出版。綿矢りさの文体について考えてみた。ちょっとだけ説明過多な風景描写、続けて2つ3つほどの会話のやりとり、会話を受けた後のひねくれ気味なモノローグ、もとい考察。肥大した自己言及のひねくれたモノローグが、どこかしら「少女マンガ」っぽさを感じさせるのだろう。このリズムで紡がれる「三十路手前の女の物語」が心地よくって、好きだ。 「いなか、の、すとーかー」は、どこかしら滑稽味を感じさせながら不穏な匂いを感じさせる展開。 「ウォーク•イン・クローゼット」は、対照的な2人のアラサー女子のビルドゥングスロマン。角田光代みたいなイヤな匂いがしなくてよかったラスト。 この2作品に共通するものは、恋愛をあらかた経験した世代が、じゃあ次は結婚か?の手前でああだこうだグルグルするって展開もそうなんだけど、むしろ成長手前の男の存在にあるのだ。「すうすけ」と「ユーヤ」の陽気さやいいかげんさに救われる。だからこそ、あれで終わるべき物語なのだ。その先を描かない潔さが、綿矢りさっぽくて好きだ。
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かわいい服で武装する(矛盾してるようだけど、してないのです)。27歳の早希が主人公。異性関係で悩んだり、素敵な女友達とピンチを乗り越えたり… 毎日勉強しかしない私からすれば、とっても華やかなお話。 早希にとって服は異常に大切なもの。 見られたい自分を演出するための道具であり、...
かわいい服で武装する(矛盾してるようだけど、してないのです)。27歳の早希が主人公。異性関係で悩んだり、素敵な女友達とピンチを乗り越えたり… 毎日勉強しかしない私からすれば、とっても華やかなお話。 早希にとって服は異常に大切なもの。 見られたい自分を演出するための道具であり、もはや自分の一部。 ある意味、飾りのない自分では勝負できないっていう弱さなのかなぁ。 だりあを助けたことで早希はちょっと強くなったと思った。
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注目の若手陶芸家として活躍の場を広げ始めた矢先に、昔からどんな小さな展示会にもやってきていたストーカーともいえるほど執着されているファンに居場所を突き止められてしまい、対峙することとなってしまう「いなか、のすとーかー」 洋服が大好きだがどうしても、この服が着たい!ではなくこの服は...
注目の若手陶芸家として活躍の場を広げ始めた矢先に、昔からどんな小さな展示会にもやってきていたストーカーともいえるほど執着されているファンに居場所を突き止められてしまい、対峙することとなってしまう「いなか、のすとーかー」 洋服が大好きだがどうしても、この服が着たい!ではなくこの服はあの人に合う時喜ばれそう、で選んでしまう早希と、素敵な洋服に囲まれ芸能界で華やかな仕事をしているだりあの友情と、人生の岐路での悩みを描いた「ウォーク・イン・クローゼット」 の2作を収録した本作。 どちらも最後にすっと視界が晴れる感じがとても気持ちよかった。 生きている限り誰かに影響を与えることからは逃れられないし、だからこそ信念となる核が欲しいなとぼんやり思った。
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