わが心のジェニファー の商品レビュー
最近よくある、日本てすごい!日本人て素晴らしい!という内容じゃなかったのは好感触。 でもやはり浅田次郎は歴史物の方が面白い。
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美しい話だった。わたしはとても好き。 京都の時間の移ろいの表現はとても美しく、「あぁ、こんな美しい表現ができるようになりたい」と思った。 京都の紅葉から、台風、釧路のダイヤモンドダストはちょっとさすがに3週間じゃ経験できないでしょ…とつっこみたくなったところはあったけど(笑) ...
美しい話だった。わたしはとても好き。 京都の時間の移ろいの表現はとても美しく、「あぁ、こんな美しい表現ができるようになりたい」と思った。 京都の紅葉から、台風、釧路のダイヤモンドダストはちょっとさすがに3週間じゃ経験できないでしょ…とつっこみたくなったところはあったけど(笑) 京都、大阪、別府、東京、釧路…自分自身が訪れたことがあるところもないところも、日本の魅力があふれていたし、日本人だとわからない日本人の変なところ(笑)が再発見できる一冊だった。 これだけ穏やかで叙情的だったのに、一気に読み進められたのはわたしにとってはちょっと奇跡。
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かの「鉄道屋」浅田次郎作、ということで、広告で見たり書評で見て気になっていた本。 ニューヨーカー、にしては引っ込み思案な主人公が、日本を愛する恋人のジェニファーに、結婚の条件として、日本を見てきてほしい、と言われ、3週間の休暇をとって、京都、大阪、別府、北海道…と巡る話。 ち...
かの「鉄道屋」浅田次郎作、ということで、広告で見たり書評で見て気になっていた本。 ニューヨーカー、にしては引っ込み思案な主人公が、日本を愛する恋人のジェニファーに、結婚の条件として、日本を見てきてほしい、と言われ、3週間の休暇をとって、京都、大阪、別府、北海道…と巡る話。 ちょっと大げさに驚いてみたり、布団を敷く仲居さんの技をマジックのようだと言ったり、新幹線の清掃員に拍手を送ったり、足りなくてワンモア!と言ったり、改めて日本文化を見直してみて、なるほどな、と思ったり、笑えるんだけど、主人公が移り気なのは、いただけないわ。 というので少し減点。
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米国人の目を通して、改めて日本を見ると面白い カソリックにしろ、正教会にしろ、信仰にかかわる美術的な表現はみな一様すぎて、オリジナリティを欠いている 芸術の真価は確固たるオリジナリティにあると、千年前の日本人はすでに気付いていたんだ
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アメリカ人の目から見た日本の姿が ユーモラスだったり、辛辣だったり、愛おしかったり ラリーの行動が、素直で笑えたり、心配になったり 少しハラハラしながら読み進めて 最後には、こうなるか…と愕然としたけど 浅田次郎さんらしいなと、納得
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最高傑作 浅田次郎先生の渾身の一冊 欧米人から見た日本の姿が良く分かり 日本人としてのアイデンティティが再確認出来る一冊です
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2015/10/30-11/20 ①退役軍人の祖父から、「日本人は心が許せない人種」と教えられてきたラリーが、恋人ジェニファーから「日本を自分の目で見て」と告げられ、日本を訪れる。 ②自分の中の「生きる人としての優しさ」に気づかせてくれる一冊。読んだ後に充実感と芳醇なときめきが湧...
2015/10/30-11/20 ①退役軍人の祖父から、「日本人は心が許せない人種」と教えられてきたラリーが、恋人ジェニファーから「日本を自分の目で見て」と告げられ、日本を訪れる。 ②自分の中の「生きる人としての優しさ」に気づかせてくれる一冊。読んだ後に充実感と芳醇なときめきが湧いてくる。生きていくっていいなあと思わせてくれる一冊。
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日経に新刊の広告が掲載されたのを見てさっそく注文せずにはいられなかった。10月26日発行の本が26日に配達された。Amazonの早業か。浅田の作品は「蒼穹の昴」や「壬生義士伝」などしか知らなかったので、浅田次郎もこんな作品も書くんだ!と再認識した。 タイトルの「わが心のジェ...
日経に新刊の広告が掲載されたのを見てさっそく注文せずにはいられなかった。10月26日発行の本が26日に配達された。Amazonの早業か。浅田の作品は「蒼穹の昴」や「壬生義士伝」などしか知らなかったので、浅田次郎もこんな作品も書くんだ!と再認識した。 タイトルの「わが心のジェニファー」を単に「ディア・キャシー」ではなく「ジェニファー・オン・マイ・マインド」とするあたりの説明は妙に納得がいった。知らないフレーズがよく出てきて英語の勉強にもなった。 ニューヨークで日本びいきの恋人にプロポーズしたら、一度自分の眼で日本を見てきてからにしてと、保留にされたラリー。彼女のことばに従い日本を訪れてみると、それまで考えていた日本とは全く異なる日本がそこにあった。ラリーが日本の滞在先から恋人に送る手書きの手紙を綴る形でストーリーは進行していく。そしてラリーに関わった女性たちが一様に口にした「クレイン・ダンスを見よ」というメッセージを完結させるため、丹頂が渡って来る釧路へ行く。そこで意外なクライマックスを迎える。 ラリーは行く先々で日本の魅力を発見していく。そしてそれを恋人に逐一報告する。最初は祖父の影響もあってか日本を少々小馬鹿にしていたが、実際にその眼で見ると素晴らしいところが目に付く。ラリーの素直にそれを受け入れる柔軟性が好ましい。 浅田はラリーに日本良さを発見させることによって、日本の読者に日本再発見を促しているのだろう。最近はテレビでも日本の良さを見直すような番組が増えた。日本人に自信を取り戻してほしいという浅田のメッセージだと思う。こういうと直ぐにナショナリズムだと言う人やジャーナリズムがあるが、それは違うと思う。自分の国を正しく認識することこそ、世界のグローバル化に対応する方法ではないだろうか。
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