マルトク 特別協力者 の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
ブクログで当選してしまってサンプル本が送られてきた。 メンドイのでほっておこうと思ったら、当たった以上はレビューを書かねばいかんらしい。 なので仕方なしに読む。 いやあ・・・ メチャクチャ面白いじゃないですか! 「フィクションにしてノンフィクション」はさすがに大げさだけど、そんなことも実はホントにあるんじゃない?と思えるくらいの感じはある。 アウトローな感じの筒見。 昼行灯なようで実はメラメラ燃えている朝倉。 面白い。 惜しむらくはコレが第2弾だということか。 第1弾の「背乗り」も読まねばだなあ・・・
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面白かった。 色んな人が色んな思惑で動いていて、そこにはあまり国とか関係ないないんだな、と。 そこにあるのは、人と人との繋がり。人間関係。
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TBSでニュースキャスターや記者としても活躍されている、竹内明さんのハードボイルドスパイミステリー小説。 「ソトニ」のシリーズ第二弾ですが、スパイミステリーを読み慣れていない初心者の方にも手に取りやすい仕上がりとなっている。 国家の闇、暗い影に光を当て、見えない部分、隠された...
TBSでニュースキャスターや記者としても活躍されている、竹内明さんのハードボイルドスパイミステリー小説。 「ソトニ」のシリーズ第二弾ですが、スパイミステリーを読み慣れていない初心者の方にも手に取りやすい仕上がりとなっている。 国家の闇、暗い影に光を当て、見えない部分、隠された部分をえぐり出す。 筒見慶太郎のハードボイルドな生き様にあこがれるなぁ。
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面白かった~ この手のものは大好物 でも、今までは海外のものばかり読んでいたわ。 工作員とか公安とか聞くけど、なんかいまいちよそのこと・・ってくらいにしか思っていなかったわ。 実際こういうことって知らないだけであるんだろうね。 昔よく密航者を乗せた船がって記事多かった時あった...
面白かった~ この手のものは大好物 でも、今までは海外のものばかり読んでいたわ。 工作員とか公安とか聞くけど、なんかいまいちよそのこと・・ってくらいにしか思っていなかったわ。 実際こういうことって知らないだけであるんだろうね。 昔よく密航者を乗せた船がって記事多かった時あったものねぇ~ 白黒写真で・・ふるっ!(笑) この中のいくつかの事件?は「あのことかな?」「あの人のことかな?」って思い当たることあるから、何処までがフィクションでどこからがノンフィクションなんだろうってあれやこれや妄想・想像しちゃうね。 今もマスコミはねつ造ばかりだし。 一番大事なことは日本国の為でなくてはならないことだけど、この本読んでいると誰が正しいのか訳分からなくなってくる。 おまわりさんはそうでもないけど刑事なんてホント人相悪いしねぇ。 腹が出てるの多いし。 私の小さいころはたま~に外人見たらそれは宇宙人に遭遇したくらいの出来事だったものだけど、今はここはどこの国?ってくらい外人が氾濫してるし・・・ 怪しいななんて思って見てたらキリないし(笑) それにしても、ラスト切なすぎたわ~
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宣伝用の簡易冊子を手に入れて読みましたが、今、初めて政府がオタオタしているスパイ問題、インテリジェンスに関することは前回の「背乗り」でも取り上げられていて、中国問題も予告していたかのような現状に戦慄が走ります。そういう意味で早く次回作を待ち望んでおりました。あくまでもノンフィクシ...
宣伝用の簡易冊子を手に入れて読みましたが、今、初めて政府がオタオタしているスパイ問題、インテリジェンスに関することは前回の「背乗り」でも取り上げられていて、中国問題も予告していたかのような現状に戦慄が走ります。そういう意味で早く次回作を待ち望んでおりました。あくまでもノンフィクションに近いと思われる内容に拍手を送りたくなります。早く本編(ハードカバーの本)が届かないかと待っているところです。
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私にとって、この作品はこれまで読んできた中ではかなり異色だ。 嫌いというわけではないのだが、現代日本を舞台にした、それも公安が中心の政治・外交ネタが入ってくる話は、硬くて難しいイメージがあって何となく手の出しづらい部類だった。 下手をすれば、献本という形でなければ一生出会うことの...
私にとって、この作品はこれまで読んできた中ではかなり異色だ。 嫌いというわけではないのだが、現代日本を舞台にした、それも公安が中心の政治・外交ネタが入ってくる話は、硬くて難しいイメージがあって何となく手の出しづらい部類だった。 下手をすれば、献本という形でなければ一生出会うことのなかった本かもしれない。 だが、読んでみて、なぜこれまでこの人の作品を知らなかったのかと後悔せずにはいられなかった。 電車の中で読み終え、早速帰りに本屋で前作を探したくらいだ(残念ながら見つからなかったが)。 この話は、かつて組織上層部にかみつき、海外に飛ばされた公安部の元エース・筒見慶太郎が主役だ。 彼の元に、某国の外交官が亡命を求めて来るのだが、その男は「祖国を開放するため、"亡霊"を助けてくれ」という言葉を残し、命を落とす。 筒見は日本に帰国し、公安部外事二課(ソトニ)と取引しながら、官房副長官が銃撃された事件や「英雄」の帰還、某国から持ち出された一個の石、それらをつなぐ「終戦時の暗黒の歴史」の真相を紐解いていく―――― 正直、終戦時の暗黒の歴史は、辛いという言葉も申し訳ないほど凄惨なものだ。 だが、それこそが、このフィクションの中で何よりも明確なノンフィクションである気もする。 現実は小説より奇なり、ではないが、まず間違いなく、この作品で語られた「過去」はあったのだろう。 知ったからと言ってすぐに声をあげられるほど行動的でも勇敢でもないが、「知らなかった、ということを知る」ということは、とても大事なことだと思うのだ。 そこから、思索も検証も始まるのだから。
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今回も献本企画に応募したら、当選した! ただし、ハードカバーではなかった・・・。 地味な展開ではなく、後半になってアクションが入ってくる。渋いままでも一向に構わないのだが。
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衝撃作『背乗り』の"ソトニ"シリーズ第2弾! 特別協力者【マルトク】:公安組織が獲得し、情報提供者として運用する外国の諜報員や犯罪組織の構成員のこと。 組織に巣食う”敵”に気付づき、公安警察を追われたエース・筒見慶太郎。 NYの総領事館で警備対策官を務める筒...
衝撃作『背乗り』の"ソトニ"シリーズ第2弾! 特別協力者【マルトク】:公安組織が獲得し、情報提供者として運用する外国の諜報員や犯罪組織の構成員のこと。 組織に巣食う”敵”に気付づき、公安警察を追われたエース・筒見慶太郎。 NYの総領事館で警備対策官を務める筒見の元に、北朝鮮外交官が亡命を求めてやってくる。 「頼む、祖国を開放するため、日本にいる"亡霊"を守ってくれ――」 北朝鮮の"体制崩壊後"を運命づける<コードネーム:亡霊>とは誰なのか。そして亡霊を狙う暗殺者たちが背負った、哀しすぎる終戦時の"暗黒の歴史"とは。 「国民の命を犠牲に、利権を漁るヤツらは俺が叩き潰す」 いま、ニュースを騒がせる『あの事件』を先取り!? ここに書かれた諜報戦は、あなたの目の前でも起きている!
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マルトク(特別協力者)とは、「公安警察が、主に敵対するスパイ組織や犯罪組織の内部に獲得し、運用する、特殊な情報提供者」のことである。平たく言えば二重スパイのことだろう。公安がそういう人種を運用するなら、敵も同じことをするにちがいない。つい、この間中国で日本人がスパイ容疑で拘束され...
マルトク(特別協力者)とは、「公安警察が、主に敵対するスパイ組織や犯罪組織の内部に獲得し、運用する、特殊な情報提供者」のことである。平たく言えば二重スパイのことだろう。公安がそういう人種を運用するなら、敵も同じことをするにちがいない。つい、この間中国で日本人がスパイ容疑で拘束されたと報道されていたばかりだ。国と国との間だけではなく、敵対、競合する組織間では、こんなことは日常茶飯事になっている。 警視庁公安部外事二課(ソトニ)の活躍、というか暗躍を描くシリーズ第二作は、先の戦争前に朝鮮に渡った人々のうち、戦後になっても帰国することが叶わなかった日本人の、自分たちを裏切り、見殺しにした戦後日本に対する怨念と復讐を主題とする。主人公は前作『背乗り』で颯爽と登場した在ニューヨーク日本国総領事館警備対策官、筒見慶太郎。制止命令を受けたにもかかわらず、業務を遂行しため責任をとらされ、公安部外事二課を追われた男である。業務執行中に息子を死なせたことに負い目を感じ、その復讐を誓っている。 現在外務省に出向中という身分の筒見は今回は単独行動。外事二課に所属する島本彩音と捜査一課から異動してきたばかりの朝倉の若い二人が彼と競いあって事件を追う。事件は日本とアメリカで起きていた。政府高官が白昼狙撃されて重傷を負うのと時を前後して、北朝鮮に亡命していた元内閣情報調査室調査官が半死半生の身に一つの頭蓋骨を抱いて日本に流れ着く。同じ頃、筒見との接見を求めてきた男が二人殺される。メキシコでは張哲(チャンチョル)という特別協力者。ニューヨークでは日本に亡命を申請し、筒見が保護していた北朝鮮外交官。二人とも絶対安全なはずの場所で殺されていた。情報はどこから漏れたのか。 複数の事件をつなぐのが犯行に使用された拳銃が南部乙自動拳銃で実包も当時のものを使用している点だ。わざわざ失敗の危険を冒して旧式の銃や弾丸を使用するのは被害者に向けてのメッセージがそこにあると考えられる。筒見と外事二課が追うのは、バラバラのピースをつなぐ線であり、完成時に現れるはずの絵柄である。マルトクが筒見に見せようと隠し持ってきたモナザイトが謎を解く鍵となるはずだ。 北朝鮮の金正恩体制が対外的にいくら強硬姿勢を貫いて見せようが、不作による食糧難ほか国内に鬱積する体制に対する不満は今や爆発寸前だ。相つぐ粛清がその証拠である。金王朝を倒し、集団指導体制を行なおうとするクーデターはいつ起きても不思議ではない。もし、その現実化を急がせるためにどこかの国が秘かに協力し、クーデターが成功したなら、その国は新しい国家の重大なパートナーとなって半島に眠る貴重かつ莫大な鉱物資源を手にすることも夢ではない。 そんな夢のような計画をどこかの国が画策していたら、その国を舞台に政府側と反政府側の暗闘は熾烈なものとならざるを得ない。もしそれが日本のことだとしたら?拉致問題ばかりが囃されるが、戦後連絡がとれなかった在朝日本人は、日本国によって死んだことにされている。この国が国民を守らないのはとうの昔に知れたことだが、戦後の混乱期を旧統治国で迎えた邦人の悲惨さはまさに地獄であったろう。家財は奪われ進駐してきたロシア軍兵士によって女と見れば強姦された。そんな地獄のなか自己犠牲を通じて邦人を救った女性とその遺児を日本に帰すために立ち上がった者がいた。一方、利権をめぐって国にすりより、鉱物の採掘権を得ようとたくらむ者も。 いくつもの思惑が交錯して、事件は錯綜する。ハイテクばやりの世の中なのにデッドドロップという昔ながらのアナログな通信手段で交わされる暗号通信文。外事二課六係が行なう追尾陣形、と一昔前のスパイ小説や刑事物を読んでいるような楽しさがある。シリーズ物ならではのお楽しみ、筒見の愛犬白いシェパードのフィデルもちらっと登場する。前作ではビル・エヴァンスだったBGMが今回はバードだったり、愛読者の期待は裏切らない。 男っぽいアクションや、ハードボイルド風の会話はたっぷり用意されているが、男女の恋愛やとびっきりの美女との濡れ場はない。紅一点の彩音は、昔窮地を救ってくれた恩人の筒見とは年が離れすぎていて、憧れの対象となっても恋愛には発展しない。むしろ、東大を中退してMITでロボット工学を学んできたくせに刑事になった変わり者の朝倉との関係が微笑ましい。今後のシリーズで、関係が深まっていけばいいコンビとなるだろう。巨悪を暴くと宣言し、公安の方に向かってゆく筒見の去就はどうなるのか。次回作が楽しみな結末となっている。
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