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あこがれ の商品レビュー

3.8

112件のお客様レビュー

  1. 5つ

    24

  2. 4つ

    40

  3. 3つ

    30

  4. 2つ

    3

  5. 1つ

    1

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2022/11/30

子供の目線からしか見えない街の風景や人間模様、大人にはわからないダメージポイント、成長途上のピュアな心。子供の世界が見事に再現されていると思います。読んでいるうちにときどきふっと自分自身の子供の頃を追体験しているような感覚に。84〜85頁にかけて、家までの道を歩く麦くんの描写が秀...

子供の目線からしか見えない街の風景や人間模様、大人にはわからないダメージポイント、成長途上のピュアな心。子供の世界が見事に再現されていると思います。読んでいるうちにときどきふっと自分自身の子供の頃を追体験しているような感覚に。84〜85頁にかけて、家までの道を歩く麦くんの描写が秀逸!屈託のない視界はまるでビー玉の瞳を通して覗いているようで…、なんというか遠い昔に無くしてしまった大切ななにかを、思いがけず目の前に差し出された感じです。あらためてこの著者はすごいと感じました。アルパチーノ

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2022/11/04

川上未映子さんの小説は初めて読みます。 文章がとても美しいと感じました。 1章と2章で視点が違うのですが、物語自体は同じ舞台で繋がっています。日常を描いた、特にアップダウンのないお話です。仲のいい男女のそれぞれの視点から描かれていますが、彼らが小学生だからか 彼らの間に惚れただ...

川上未映子さんの小説は初めて読みます。 文章がとても美しいと感じました。 1章と2章で視点が違うのですが、物語自体は同じ舞台で繋がっています。日常を描いた、特にアップダウンのないお話です。仲のいい男女のそれぞれの視点から描かれていますが、彼らが小学生だからか 彼らの間に惚れただの腫れただの恋愛で傷付いただの そんなことが発生しない世界の話で、少しだけ重めな箇所もありましたが全体的に爽やかで なんだか清らかな気持ちになりました。途中まで外国のお話だと思って読んでいたのは私だけでしょうか。

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2022/09/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「夏物語」でハマって二作目です。1章、2章と分かれていますが、2人の登場人物それぞれの物語でした。小学生の夏、人生を変える経験が無数にあり、日々成長していく姿が眩しかったです。特に大きな事件があるわけではないですが、文章自体が美しく情景がありありと想像でき、とても気持ちの良い読書ができました。

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2022/04/24

220421 「誰かにあしたまた会えるのは、会い続けてるからに決まってるじゃん。…会うための約束が必要になって、その約束をするための約束みたいなのも必要になって、どんどん会わなくなっていくんだよ…」

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2022/03/12

泣いた。小学生の気持ち(と今思えるもの)をどうして彼女はこんなに鮮やかに描けるんだろう。装丁もとてもステキ。

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2022/02/09

麦君の様な憧れはあったかも知れない。 年齢を重ねて行くと憧れも変わったりするのだろうか、遠い記憶を思い出して、こんな時期もあったなあ、ぐらいの印象でした。ベガティーの思う憧れは、私と環境も違うので、そう言うものもあるのかと思う程度でした。麦君とヘガティーの環境が少し似ているので子...

麦君の様な憧れはあったかも知れない。 年齢を重ねて行くと憧れも変わったりするのだろうか、遠い記憶を思い出して、こんな時期もあったなあ、ぐらいの印象でした。ベガティーの思う憧れは、私と環境も違うので、そう言うものもあるのかと思う程度でした。麦君とヘガティーの環境が少し似ているので子供ながらお互い深く立ち入らないのかなあと感心した内容だった気がします。

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2022/02/06

ピンクの本で題名があこがれだったから 勝手に女の人が主人公のほのぼの系か恋愛系かな と思って読んだら全然違った でも小学生が主人公で迷いや葛藤とかがあって楽しく読めました

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2022/01/01

比喩表情が面白くて、読んでいて楽しい1冊でした。1章と2章で主人公が違うのですが、1章が特に秀逸だと感じました。主人公の男の子の世界の見方や考え方が独創的で、次はどんな表現がくるのかとわくわくしました。"うさぎの耳みたいに素敵な場所"なんて表現、自分では逆立ち...

比喩表情が面白くて、読んでいて楽しい1冊でした。1章と2章で主人公が違うのですが、1章が特に秀逸だと感じました。主人公の男の子の世界の見方や考え方が独創的で、次はどんな表現がくるのかとわくわくしました。"うさぎの耳みたいに素敵な場所"なんて表現、自分では逆立ちしても絶対出てこないです!冒頭が個人的に1番お気に入りで、憧れの人に会いに行く主人公の興奮や切なさが魅力的な言葉で彩られていて最高でした。

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2021/09/04

ヘガティーと麦くん、四年生と六年生の時のお話。 四年生の時は麦くん目線、六年生の時はヘガティー目線で語られている。 二人とも元々周りと群れたり同調したりするタイプではなかったのだけれど、誰もが通り過ぎるであろう子どもからちょっと大人へと抜け出ようとしている最中とでもいうかなんとい...

ヘガティーと麦くん、四年生と六年生の時のお話。 四年生の時は麦くん目線、六年生の時はヘガティー目線で語られている。 二人とも元々周りと群れたり同調したりするタイプではなかったのだけれど、誰もが通り過ぎるであろう子どもからちょっと大人へと抜け出ようとしている最中とでもいうかなんというか、うまく言えないけれどもなんだかそんな風な、いやそんな言葉では片付けられないような‥‥ みたいな感じで子ども特有の頭の中には色々浮かんできているのだけどうまく言葉にはできないもどかしさみたいなものが、改行なしでずらずらーっと書かれている文章にこめられているような気がしました。 自分の心の中だけで秘かに大事にしてきたものが、他の人にとっては大したことではなかったと感じた時の不安や違和感が強く伝わってくる。でも、ヘガティーと麦くんは、それを分かち合える。理解し合える。小学生の時にそんな友だちに巡り会えるのはとても心強くて幸せなことだと思います。 そして、相談する前に二人とも自分一人でじっくりと考えて煮詰めているところがいいな!と思います。 「窓のむこうにみえる風景のひとつひとつが、いつもとは少しだけちがうように感じられるのだった」 心も体も成長の真っ只中、ふと昨日までとは何もかもが違って見える、そんな作品でした。 ヘガティーと麦くんには、男女の枠を飛び越えて友情を持ち続けてほしいな。でも、一周まわってそれをまた飛び越えて結婚してしてもらってもいいかも。 ちなみに作中に出てくる犬の名前が『コットン』で、ちょっとドキッとしてしまいました(笑)

Posted byブクログ

2021/07/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

すごくよかった。お姉さんと会うことをお父さんに知られていたと気付いたあと、ヘガティーがめちゃめちゃ走るシーンに泣いた。お姉さん、もっと手加減して喋ったらどうなんだ……と思ったけど、もし自分が姉の立場なら「興味ない」となるかもしれないし、でも妹の立場だったら「会ってみたい」となるかもしれないし……。 麦くんのネーミングセンスもよかった。他の子たちの名づけ理由も知りたかった。

Posted byブクログ