この世にたやすい仕事はない の商品レビュー
面白かった。 長年勤めた仕事を辞め、色々な仕事を渡り歩く。 監視の仕事、山小屋での仕事、ポスター貼りの仕事、どんな仕事にもそれぞれに楽しさ、面白さ、辛いこと、苦しいことがあることに気付いていく。 主人公がどの仕事にも真摯に取り組み、任された範囲だけではなく自分で背景を考え、動く...
面白かった。 長年勤めた仕事を辞め、色々な仕事を渡り歩く。 監視の仕事、山小屋での仕事、ポスター貼りの仕事、どんな仕事にもそれぞれに楽しさ、面白さ、辛いこと、苦しいことがあることに気付いていく。 主人公がどの仕事にも真摯に取り組み、任された範囲だけではなく自分で背景を考え、動くことで物事が動いていくところを見習いたいと感じた。 自分自身も10年以上勤めている現職場に限界を感じつつあり転職が頭をかすめている。そんな状況で読んでいたので、こんな働き方もいいな、辞めちゃおっかな、と憧れを持ちつつ読み進めた。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
仕事があまり続かないタイプの人のお話、、かと思っていたら逆だった(笑) 燃え尽き症候群で退職後、色んな仕事を経験していくお話。 そこまで前職に情熱を注げるって、まじめな人なんだろうなぁ。。 物語を読んでいても主人公の感じることも仕事ぶりも、真面目で仕事の出来る常識人タイプ。 私はそんなに仕事に情熱は持てないかなぁ。。 物語に登場する仕事内容はえ??そんな仕事あるんだって思うような内容のものばかりで(笑) 主人公の行動力の高さに感心しつつ楽しませてもらいました♪ 隠しカメラで監視される生活って、、 危険回避の為とはいえイヤだなぁ(笑)
Posted by
題名は自己啓発っぽいですが、小説です。ドラマな展開が巻き起こされ、ドキドキします。普段の生活では遭遇できないようなことばかりです。そして、最後にはなんか自己啓発っぽくなりました。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
主人公の「私」が前職を辞めて、働くことへのリハビリのために、5つの仕事を渡り歩く。 監視カメラで人を見張る仕事、バスの広告アナウンスを考える仕事、おかきの袋に書く豆情報を考える仕事、路地のポスターを貼り替える仕事、大きな森の小屋での仕事。 こんな仕事があるのか!と目から鱗が出るくらい、普段意識しないけど、確かに大事な仕事。 主人公は、どの仕事も真面目にこなす様子がいかにも「できる人」で、働くことへのストレスがなければ、きっと前職でもバリバリ働いていたんだろうなと感じた。 彼女の前職は最後に明かされるのだが、うーん、確かにストレス溜まりそう… 私も新卒入社してから、仕事は変わっていないので、たまに他の仕事もしてみたいと思う時があるが、主人公の「前職から手を引いて目を背けようとしていたのに、同じ場所で今も仕事をしている人と出くわしたことの気まずさと、裏腹のうらやましさ」「最初の職種に戻る時が来たような感じがした。とにかく、その周辺にでも帰っていくべきなのではないか」という気持ちの描写に、そう感じるものなのか、とこれまた目から鱗だった。
Posted by
面白かった!お仕事ファンタジーなんてジャンル作っちゃうのがすごい。 個人的には「おせんべいの袋の裏の小ネタを考える仕事」やってみたい。これだけ聞いたらたいしたことない仕事かもしれないけど、主人公の仕事への姿勢をみてるとすごいやりがいのある仕事に思える。笑 わたしだったら「歴代ノー...
面白かった!お仕事ファンタジーなんてジャンル作っちゃうのがすごい。 個人的には「おせんべいの袋の裏の小ネタを考える仕事」やってみたい。これだけ聞いたらたいしたことない仕事かもしれないけど、主人公の仕事への姿勢をみてるとすごいやりがいのある仕事に思える。笑 わたしだったら「歴代ノーベル平和賞」「実はこれも心理学」シリーズ作るかな。 「路地を訪ねる仕事」はちょっとミステリー入ってて面白かった!謎の団体「寂しくない」との戦いは続いてるみたいだから続編読んでみたい。「寂しくないことがすべてじゃない」というところがさすが津村さんです。 仕事が好きな人って、どんな仕事をやっててものめりこんじゃうんだな。それは別に悪いことじゃないはずなんだけどそういう自分が嫌になるときもあって、色々逃避してみるけど最後はそれを受け入れるしかないんだなって一周回って落ち着く、みたいなところは共感できた。さすが津村さん。 唯一ミステリー読む気分のときに読んでしまったのが失敗だった、、、。
Posted by
きたきた、津村ワールド。このひとってすごい、天才って思わせる。感情のひだの奥の奥までしっかり入り込んでくる何か。
Posted by
『この世にたやすい仕事はない』。そのとおり。辛い退職を経たその後、お仕事流浪人のように職場を渡り歩く主人公。その5つの職場ごとに短編集ぽくなっている。たやすい仕事はないだろうけど、『バスアナウンス広告』『おかき会社』はかなり面白そう...(*´з`)逆に『カメラ見張り』『ポスター...
『この世にたやすい仕事はない』。そのとおり。辛い退職を経たその後、お仕事流浪人のように職場を渡り歩く主人公。その5つの職場ごとに短編集ぽくなっている。たやすい仕事はないだろうけど、『バスアナウンス広告』『おかき会社』はかなり面白そう...(*´з`)逆に『カメラ見張り』『ポスター張り』『森の番人』はやりたくないわ~(;^ω^)何気にどの職場でも才覚を発揮して、重宝がられる主人公が面白い。そして小ネタというか、作中のネーミングセンスも笑える。??という終わり方の話もあったが、一番ラストは頑張れ!って思える!
Posted by
脱力感と生真面目さの絶妙なバランス、コピーのセンスに思わず吹き出してしまうこと多々あり。最近、著者の対談本を読んでいたので、主人公、そして第1話で主人公の監視対象となる作家がほぼ著者自身であることがわかるが、なんともいえず面白い。 特に、2話バスのアナウンスのしごとが秀逸。押し付...
脱力感と生真面目さの絶妙なバランス、コピーのセンスに思わず吹き出してしまうこと多々あり。最近、著者の対談本を読んでいたので、主人公、そして第1話で主人公の監視対象となる作家がほぼ著者自身であることがわかるが、なんともいえず面白い。 特に、2話バスのアナウンスのしごとが秀逸。押し付けがましくないファンタジーが大好きである。
Posted by
新卒から十四年勤めてきた仕事に燃え尽きた三十六歳の私が短期間で五つの仕事をする。モニター越しに作家を監視し、バスのアナウンスの文言を作り、おかきの袋裏の話題を考え、民家のポスターを貼り換え、大きな公園を歩いて地図を作る。どの仕事も物珍しかった。お客の乗っ取りや団体「さびしくない」...
新卒から十四年勤めてきた仕事に燃え尽きた三十六歳の私が短期間で五つの仕事をする。モニター越しに作家を監視し、バスのアナウンスの文言を作り、おかきの袋裏の話題を考え、民家のポスターを貼り換え、大きな公園を歩いて地図を作る。どの仕事も物珍しかった。お客の乗っ取りや団体「さびしくない」の胡散臭さが印象的。
Posted by
仕事に燃え尽きて休職中の中年女性がハローワークで紹介された短期の仕事先で経験した物語。 著者の作品は芥川賞受賞作「ポトスライムの舟」以来であったが、自分のバイト先で偶然見かけたこのタイトルがまさに自分に言われているように感じたので図書館で借りて読んだ。 てっきり勝手にエッセイ...
仕事に燃え尽きて休職中の中年女性がハローワークで紹介された短期の仕事先で経験した物語。 著者の作品は芥川賞受賞作「ポトスライムの舟」以来であったが、自分のバイト先で偶然見かけたこのタイトルがまさに自分に言われているように感じたので図書館で借りて読んだ。 てっきり勝手にエッセイだと高を括っていたので小説だと知り読み進めることに一瞬躊躇したが、いざ読み進めてみると面白く、途中まで読んでいた他の本をごぼう抜きしてこちらを読み終えた。 その一風変わった特異な職業、小説家を監視カメラで観察する職業。路線バスのアナウンスを作る仕事。おかきの袋裏の記事を作る仕事や街中のポスターを貼る仕事。巨大な森林公園の小屋の管理人など。一回聞いただけでは理解しにくいが確かに世の中に存在するであろう仕事の数々を経験していく。そして最後に再び前の仕事へと戻る足がかりを見つけて物語は終わる。少しばかり疲れてしまう時もある。そんな時に逃げたり離れたりすることが出来る、それを許す社会であれば良いなと思う。「職業に貴賎なし」は本当で、どんな仕事でも自分なりに考えて責任感を持って全うしていれば素晴らしい。収入が低いとか保障が薄いだとかはあるにせよ。それはあまり本質とは関係がない。なぜならば「この世にたやすい仕事はない」のだから。 誇りを持って働こう。
Posted by