英語化は愚民化 の商品レビュー
刺激的ではあるが、その通り。 明治維新後とか、戦後のローマ字か云々ではなく、経済界あたりが主導で今この現代で言うとること。 新自由主義だかなんか知らんが、金儲けしか考えられない一部の人間が、より効率的に自分だけが儲けるためにはどうするかを考えて、英語やろうぜと言ってる界隈。 ...
刺激的ではあるが、その通り。 明治維新後とか、戦後のローマ字か云々ではなく、経済界あたりが主導で今この現代で言うとること。 新自由主義だかなんか知らんが、金儲けしか考えられない一部の人間が、より効率的に自分だけが儲けるためにはどうするかを考えて、英語やろうぜと言ってる界隈。 日本の中で英語喋るやつと、喋らんやつの分断が生まれるし、英語がラテン語化することで、最先端の知識思想が独占される。 グローバルに見れば、英語圏の奴らをトップにした、無批判な文化と経済の侵略が進むってことだ。 それでいいって言う奴らは、自分たちがその側にいて、一部のエリートと、自分たちの言うことが理解できるくらいの愚民が増えればそれで良しと言う発想。 本当、自分たちの利益のためには、邪魔のなものは何壊しても気にしない人たち。 ではないかもしれんが、そう言うことだよ。 日本は、日本語があるからこその日本で、日本語で高度な知識もなんもかんも学べるのだ。それが、幅広い文化の底上げになってる。大事なのは、文化や言葉の差異をつなぐ、翻訳と、土着化。日本はそこ、頑張ったんで今がある。 それを潰してまで、お商売されたい方々と、それに乗っかる、ばかな政治界隈。 もっとも、すでに日本は日本語をベースに高度な社会を築いているので、そんな方々の思惑通りに行くとは思えないけどね。 日本を壊したい、伝統を壊したい、文化を壊したい、それが進歩だとおっしゃる方々も馬鹿にはできないので、油断はできない。 こうした本が日本語で読めるのがまた、ありがたいではありませんか。 後半の、多様化を進めるあたりの提言には全く具体性もなくてあれだったが。
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斬新な視点で面白かった。 聖書がラテン語のままだったら、知識人だけのものになってしまっかもしれないこと。 岡倉天心の「茶の本」など、あの時代に英語で書かれた本が多いのはなぜかということ。 GDPが高いドイツやフランスなども自国の言葉を大切にしている国であること。 高等教育を英語...
斬新な視点で面白かった。 聖書がラテン語のままだったら、知識人だけのものになってしまっかもしれないこと。 岡倉天心の「茶の本」など、あの時代に英語で書かれた本が多いのはなぜかということ。 GDPが高いドイツやフランスなども自国の言葉を大切にしている国であること。 高等教育を英語で行う韓国にノーベル賞授賞者が少ないことなど。 母語で学ぶことの重要性の根拠がたくさん挙げられています。 だからといって、英語を学ぶことが悪いわけではないとも説明しておられるので、バランスが取れた考えだと思いました。 巻末で言及されていたクリストファー・ラッシュが警告していた奇妙なエリート層の出現についての予告もほんとその通りだなと。 勉強になった一冊でした。
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母語で思考して,しかも世界に関する概念も母語で理解できるというのが日本語の利点です。大阪公立大学で何年後かに英語公用化するという報道がありましたが,トンダ愚策ですね。維新は歴史を知らない(というか,維新幹部はグローバルなのだろうか?)。 ***** 英語化の行き着く先に、この...
母語で思考して,しかも世界に関する概念も母語で理解できるというのが日本語の利点です。大阪公立大学で何年後かに英語公用化するという報道がありましたが,トンダ愚策ですね。維新は歴史を知らない(というか,維新幹部はグローバルなのだろうか?)。 ***** 英語化の行き着く先に、この国「誰も望まない未来」が待っている。英語化は、日本を壊すのである。(p.6) ヨーロッパ諸国は,ラテン語という「普遍」だと思われていた言語を,それぞれの母語に「翻訳」した。そして,知的な観念を「土着化」することを通じて,各国の言葉で運営される公共空間を作り出し,そこに多くの人々の力が結集され,近代化を成し遂げた。 明治日本の場合も,「普遍」的で「文明」的だと思われた英語など欧米の言葉を,日本語に徹底的に翻訳し,その概念を適切に位置付けていくことによって日本語自体を豊かにし,一般庶民であっても少し努力すれば,世界の先端の知識に触れられるような公共空間を形成した。これによって,多くの人が自己の能力を磨き,発揮し,参加することのできる近代的な国づくりが可能となり,非欧米社会ではじめて近代的国家を建設できたのだ。(pp.91-92)
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英語化がいかに良くないかを理解するために、英語が標準言語になる前のラテン語の歴史などを振り返って論評されています。 客観的な分析により、否定的な意見展開がされており、納得度が高いです。
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確かにグローバル化によって一定程度の英語力が求められていて、場合によっては英語ができないと話にならないケースもある。ただ日本では、英語ができる=仕事ができるみたいな風潮があるのは本質からズレていると本書を読んでいて思った。 改めて言語は単なる手段であって、以上の文脈において言語...
確かにグローバル化によって一定程度の英語力が求められていて、場合によっては英語ができないと話にならないケースもある。ただ日本では、英語ができる=仕事ができるみたいな風潮があるのは本質からズレていると本書を読んでいて思った。 改めて言語は単なる手段であって、以上の文脈において言語習得が目的化することは危険なので、「何のために言語学習するのか?」は常に明確化しておきたい。
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母国語で高等教育を受けられ、高度なことを議論できるということは、非常に重要なことで、それを自ら捨て去るのは良くない。 ただし、嫌だと思っても、子供の将来を考えると、英語のできるできないで就ける職業も異なり、経済的な格差も生まれていくのだと思う。そうであれば、我が子だけには、と考え...
母国語で高等教育を受けられ、高度なことを議論できるということは、非常に重要なことで、それを自ら捨て去るのは良くない。 ただし、嫌だと思っても、子供の将来を考えると、英語のできるできないで就ける職業も異なり、経済的な格差も生まれていくのだと思う。そうであれば、我が子だけには、と考えて英語教育に熱を上げる親が多いのも納得ができる。
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英語を学ぶことは大切です。相手と対等に議論ができるのならばどんどん学ぶべきであると思います。 ただし、今この国において日本語ですら議論を戦えない輩が溢れかえっています。論破は議論ではありませんただのいじめです。 いかに母国語が大切かというのは世界が証明してる訳であり何故...
英語を学ぶことは大切です。相手と対等に議論ができるのならばどんどん学ぶべきであると思います。 ただし、今この国において日本語ですら議論を戦えない輩が溢れかえっています。論破は議論ではありませんただのいじめです。 いかに母国語が大切かというのは世界が証明してる訳であり何故今さら日本は母国語を捨てるような教育をするのか理解に苦しみます。 クール・ジャパンなどちゃんちゃらおかしいという事がなぜ理解できないのだろう。日本を世界に発信したいのなら日本語で正々堂々とやるべきであり、この名のもとに公用語を英語とする英語特区が組み込まれているとなると何とも寂しい。 やらなければならない時はいずれ来る、だけど今ではないそう子供たちに教育ができる社会になってもらいたい。
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水村美苗さんの『日本語が亡びる時』を参考図書の一つに挙げ、英語化がいかに危険なものであるかを説明する。 かつてラテン語が普遍語であった時、ヨーロッパ世界において庶民はそれに接することができず、知は特権階級の独占物であった。それを翻訳し、各地の土着語へ変換することで庶民も知に浴する...
水村美苗さんの『日本語が亡びる時』を参考図書の一つに挙げ、英語化がいかに危険なものであるかを説明する。 かつてラテン語が普遍語であった時、ヨーロッパ世界において庶民はそれに接することができず、知は特権階級の独占物であった。それを翻訳し、各地の土着語へ変換することで庶民も知に浴することが出来、新たなる思想も草莽の間から生まれるようになった。 現在の日本で進む英語教育の推進は、その逆へ行くことになる。せっかく明治時代の先人たちが西洋の知識を苦労して日本語に翻訳したのに、我々が英語化を進めてしまえばその翻訳語が無駄になってしまう。日本人が日本人らしく日本語でものを考えられるように過去の先人たちが努力してくれたからこそ、我々はわざわざ一度英語を頭の中で介在させることなく、抽象的な概念、高度な知識を即座に思考できるようになったのだから。 また、英語化を推し進めれば外国語が得意な人とそうでない人との間に分断が生まれ、それは政治的な連帯をも危うくする。更に、英語能力により職業の幅が狭まれば更に格差が拡大し、多様な人生の選択肢が失われることになる。 そこで著者が提案するのは、いたずらに英語化を進めるのではなく、先人たちが行った翻訳と土着化の技術を磨き、母語でも豊かな生活を送れるようにすることだという。また、その模範を非英語圏の人々にも示し、必要とあればそれを指南することだとする。
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内容ですが はじめに――英語化は誰も望まない未来を連れてくる 第1章 日本を覆う「英語化」政策 第2章 グローバル化・英語化は歴史の必然なのか 第3章 「翻訳」と「土着化」がつくった近代日本 第4章 グローバル化・英語化は民主的なのか 第5章 英語偏重教育の黒幕、新自由主義者たち...
内容ですが はじめに――英語化は誰も望まない未来を連れてくる 第1章 日本を覆う「英語化」政策 第2章 グローバル化・英語化は歴史の必然なのか 第3章 「翻訳」と「土着化」がつくった近代日本 第4章 グローバル化・英語化は民主的なのか 第5章 英語偏重教育の黒幕、新自由主義者たちの思惑 第6章 英語化が破壊するに呑んの良さと強み 第7章 今後の日本の国づくりと世界秩序構想 おわりに――「エリートの反逆」の時代に でした。 納得できるお話が論理的にまとめられていました。 まず、ヨーロッパで歴史的にあった事実ですが、ラテン語が書く民族の言葉に土着化し、中世から近代へと時代が転換したこと。 それと一番重要なことは江戸から明治にかけての大変革期、先人が西洋文明・文化を見事日本社会に土着化・翻訳したことが近代日本・現代日本の隆盛につながっているということ。またもっとさかのぼれば、日本列島に入ってきた外来のことをうまく日本化してきたというすばらしい歴史的伝統があるのです。 それらを踏みにじる安易な英語化の裏に何があるのか、それは歴然としています。新自由主義者の魂胆なのです。 グローバル化・ボーダレス化・英語化・・・ マジック・ワードに騙されてはいけません(笑)。
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教育を英語化すると知識層と庶民の格差が拡大し、文化的長所も失われるという主張はわかるが、あとはその繰り返しがひたすら続く。 経済的影響を論じるあたりから怪しくなって、グローバル化否定、自由主義経済否定とトンデモ本の様相を呈す。 日本語力を高めることは大事だが、やはりグローバルに活...
教育を英語化すると知識層と庶民の格差が拡大し、文化的長所も失われるという主張はわかるが、あとはその繰り返しがひたすら続く。 経済的影響を論じるあたりから怪しくなって、グローバル化否定、自由主義経済否定とトンデモ本の様相を呈す。 日本語力を高めることは大事だが、やはりグローバルに活躍するには英語力を身に着けるしかなく、その潮流を止めることはできないだろう。日本の英語教育が機能していないことを論じその対策を考えてほしかった。
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