天国でまた会おう(上) の商品レビュー
2019/12/30読了予定。フランス最高の文学賞ゴングール賞受賞。時は、あの悪夢の第一次世界大戦後のパリ。1920年。
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いわゆる戦争ものだが、戦争の描写は少ない、基本的には戦後の話だが、いや〜、全く展開が読めなくて面白い。 早く下巻が読みたい。
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*1918年11月、休戦が近いと噂される西部戦線。上官プラデルの悪事に気づいたアルベールは、戦場に生き埋めにされてしまう!そのとき彼を助けに現われたのは、年下の青年エドゥアールだった。しかし、アルベールを救った代償はあまりに大きかった。何もかも失った若者たちを戦後のパリで待つものとは―?『その女アレックス』の著者が書き上げた、サスペンスあふれる傑作長篇。フランス最高の文学賞ゴンクール賞受賞* とても壮大でスリリングな展開。最初はややまったりとしたテンポなのですが、途中から一気に加速し、この後どうなるのか見当もつかないワクワク感でいっぱいです。早く下巻読みたいです。
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2019.05.23読了 1918年頃のフランスが舞台。 第一次大戦後ということでしょうか。 まずはやはり世界大戦では、多くの人々が亡くなり、傷ついたということ。 とかく日本の被害のことばかり考えてしまいますが、世界中で尊い命が失われたのです。 主人公のひとりエドゥアールも顔面に...
2019.05.23読了 1918年頃のフランスが舞台。 第一次大戦後ということでしょうか。 まずはやはり世界大戦では、多くの人々が亡くなり、傷ついたということ。 とかく日本の被害のことばかり考えてしまいますが、世界中で尊い命が失われたのです。 主人公のひとりエドゥアールも顔面に酷い負傷を負います。 戦友のアルベールとの時にコミカルな、時にグロテスクな場面が繰り広げられます。途中、ダレることもあるでしょうが必ず読み進めてください。後半の展開や結末はさすがピエールルメートルと思わせてくれる作品ですから。
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身近でなかった話なので新鮮でした。戦争の悲惨さは衆知のごとくですが、この時代ですでに欧州にアフリカ人だけでなく中国人もいたという、うわべだけですが実感、歴史知識なさすぎを痛感。さらに花粉症もあったなんて。日本語訳なだけで違うかもしれませんが。 まだ序盤。ジェットコースターストーリ...
身近でなかった話なので新鮮でした。戦争の悲惨さは衆知のごとくですが、この時代ですでに欧州にアフリカ人だけでなく中国人もいたという、うわべだけですが実感、歴史知識なさすぎを痛感。さらに花粉症もあったなんて。日本語訳なだけで違うかもしれませんが。 まだ序盤。ジェットコースターストーリーを期待して下巻をめくります。
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※このレビューにはネタバレを含みます
戦場でプラデルの悪事を見てしまったアルベールは、そのプラデルに生き埋めにされてしまう。エドゥアールがアルベールを助けたがそのせいで爆弾を浴びエドゥアールは顔に大怪我を負う。 戦後パリに戻った2人は貧しく暮らす。プラデルの出世を知った2人は落胆。国を相手に壮大な詐欺計画を企てるものの、エドゥアールはその成功を見ることなく、自分の父親が運転する車に飛び込み命を絶ってしまう。 エドゥアールの父の描写が印象的でした。息子が生きている時は父親らしいことを全くしなかったのですが、息子の死を知って、失意と遺恨に悩む父親像が見てとれ、とても悲しい気持ちになりました。 悪事を働いたプラデルが結婚し幸せに暮らす様を見て、貧乏暮らしのアルベールが、「僕のこの不幸な人生は一体何なんだ?」と嘆く場面。人生の不条理さを感じ悲しさを感じました。 貧乏のアルベールがどうにか着飾ろうと靴だけピカピカの安物を履き、そんな自分を滑稽に思う場面。取り繕おうとする人間の性とその虚しさに気づいた瞬間が印象的でした。 「プラデルさえいなければ僕の人生は変わっていた」と個人を恨むアルベールに対し、「戦争が悪い、戦争がなければプラデルののような奴も生まれない」とエドゥアールが言う場面。怒りの表われが違く、広い視点で捉えるエドゥアールに共感しました。 「どんなことでもいつかは慣れる。でも悲しみだけは昔のままだ」とエドゥアールが嘆く場面。感情の中でも深い悲しみは心の中に残ってしまうんだと思いました。その失意が、投身自殺に繋がったのかなと思います。 全体的に悲しさの残る物語でした。
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上巻、読了。 ミステリーのルメートルではなく、純文学のルメートル。 モーパッサンの古典を読んでいるような展開の見えない小説。でも、先がきになる。 アルベールとエドゥアールの行きつく先は? そしてドルネー=プラデルとの決着はどうなるのだろう。
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第一次世界大戦の終戦間際。一旗あげたいと思った将校がとった行動に翻弄される一兵卒の二人。不思議なつながりで絡み合う人々。つい先が読みたくなる物語。まだ全貌が見えない前半が終わった。
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フランスの作家ですが、日本ではミステリー作家として有名なようです。私は初めて彼の小説を読みました。 あとがきで知ったのですが、題名は第一次世界大戦で敵前逃亡の汚名で、見せしめとして銃殺された兵士が妻に宛てた最期の手紙の中の言葉、とのことです。 著者自身が言うように、戦争で人生...
フランスの作家ですが、日本ではミステリー作家として有名なようです。私は初めて彼の小説を読みました。 あとがきで知ったのですが、題名は第一次世界大戦で敵前逃亡の汚名で、見せしめとして銃殺された兵士が妻に宛てた最期の手紙の中の言葉、とのことです。 著者自身が言うように、戦争で人生を踏みにじまれた若者たちへのオマージュがこの作品の基調にあります。一方で主人公のエドウアール、アルベールによる社会への反抗が結末で達成され、主要な登場人物それぞれの物語が決着を迎えるところ、活劇のクライマックスのような高揚感を感じました。 ”どんな問題にも結末は必要だ。それが、人生の定めだろう。耐え難い悲劇だろうと、馬鹿馬鹿しい喜劇だろうと、いつかは決着をつけねばならない。” という一節がとても印象に残りました。
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