僕が電話をかけていた場所 の商品レビュー
なるほど。やられたわ。 いつもこの人の本にはやられっぱなし。 ちょっぴり悲しいんだけど、ふんわり幸せもある。 今回も不思議な作品だった。 また読み返そう…
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誰しも正しい夏が頭の中にあるはず。正しい夏とは「こうだったらよかったのに」の複合体。誰しもそんな夏が頭の中にあるはず。本作は筆者が思う正しい夏の物語。 コンプレックスは人を弱くも強くもするね。今自分が感じているコンプレックスは自分の知らない所で役立っているかもしれない。この顔の痣...
誰しも正しい夏が頭の中にあるはず。正しい夏とは「こうだったらよかったのに」の複合体。誰しもそんな夏が頭の中にあるはず。本作は筆者が思う正しい夏の物語。 コンプレックスは人を弱くも強くもするね。今自分が感じているコンプレックスは自分の知らない所で役立っているかもしれない。この顔の痣があったから彼女に会えた。今の人間関係を形成できた。彼女のコンプレックスの共感の架け橋となることができた。等など。
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ラスト10ページ目くらいから、惹きつけられる 次どう来るのか目が離せない そして、この上下巻を読む人は人魚の物語をよく頭に入れておいたほうがいい
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初鹿野と会話をし、意志の疎通をほんのりできた深町の夏休み。彼女が星が好きなことから、思う存分星を見せてやりたいと願う深町。天体望遠鏡を持つ悪友の檜原と、深町に想いを寄せる千草を誘い、奇妙な4人の天体観測の日々が始まった。だが、目当ての初鹿野が檜原に惹かれていくように見えて… 天体観測の日々の終わりと、思わずついた嘘に苦しむ深町、そして迎える賭けの期日。 電話の女がとてもドSな気がする。 最後に本物の千草と檜原が親しくなる展開は、あまりにもご都合主義に感じた。 三秋作品には珍しい感じの、普通のハッピーエンドだった気がする。
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恋愛小説のような、そうでないような。なんとなく丸くおさまったように思えるけれど、結局なんだったのかよく分からない。 2017/8/15
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これはこれでハッピーエンドなのだろうか。 電話の女が指定した陽介の条件は身体的な意味の陽介ではなく、唯の意識的な意味での陽介なのが面白かった。 この話自体コンプレックスにまつわる話であったと思う。 そういえば唯の痣の原因はなんだったのだろうか。 自分に痣が出て、昔痣の合った人...
これはこれでハッピーエンドなのだろうか。 電話の女が指定した陽介の条件は身体的な意味の陽介ではなく、唯の意識的な意味での陽介なのが面白かった。 この話自体コンプレックスにまつわる話であったと思う。 そういえば唯の痣の原因はなんだったのだろうか。 自分に痣が出て、昔痣の合った人に再開したら彼からは痣が消えていたら、心象的には彼の痣が自分に移った、と考えて少なくとも好意的な感情は抱けないと思う。 自分だったらそう思う。 最後の宿村さんの妹さんの伏線らしき部分がよく分からなかった。 いい話だが、多少強引にハッピーエンドにした感じが少し残念。 個人的には後書きのサマーコンプレックスの話のほうが興味深かった。 確かに正しい夏の過ごし方というイメージは、海に行って夏祭りに参加し、友人たちとスイカを食べたり宿題をするために図書館に集まったりするなど漠然としたものがあるが、他の季節にはそこまで具体的なイメージはないように思う。
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すごく引き込まれて、「君が電話をかけていた場所」からこの「僕が電話をかけていた場所」を一気に読破! 結末はどうなっちゃうの?ドキドキハラハラしながら見たけど、心地よい終わり方でスッキリした。
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文句なく名作。全巻の雰囲気を引き継ぎながら、甘い描写に程よく予測を裏切る一筋縄ではいかないラスト、伏線もきっちり回収されていて、ほんのり幸せな気持ちになる読後感はさすがだと思った。 欲を言えばタイトルとの関連がもう少しほしかったところか。結局あまり触れられずに終わってしまったので...
文句なく名作。全巻の雰囲気を引き継ぎながら、甘い描写に程よく予測を裏切る一筋縄ではいかないラスト、伏線もきっちり回収されていて、ほんのり幸せな気持ちになる読後感はさすがだと思った。 欲を言えばタイトルとの関連がもう少しほしかったところか。結局あまり触れられずに終わってしまったので。
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結果的に千草は陽介と唯のキューピットだよね。そして、この賭けは初めから陽介の勝だったってことだよね。というか、人魚伝説が絡まなければこの物語はかなりシンプルなんだけど、千草が登場することで恋の成就が盛り上がったっていうのかな、オイラは「となりのトトロ」を思い出したよ。サツキとメイとお母さんの物語なんだけど、子どもにしか見えないトトロが登場することで夏らしい物語になってるように感じるんだけど、千草も結果的に陽介の記憶の中にしか残らないんだよね。夏って子どもの時しか会えないモノに会える季節なのかもね。あとがきに「サマー・コンプレックス」という言葉で表現されていたけど、オイラの夏好きもそれかもしれないなぁ。生涯、そんな夏に何回あえるかなぁ。よく考えたら夏って歳の数しか経験できないんだよね……
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もう一度、あの恋に賭けてみようと思った。 二ヶ月連続、上下巻構成で贈る三秋縋の完全新作。 ずっと、思っていた。この醜い痣さえなければ、初鹿野唯の心を射止めることができるかもしれないのに、と。「電話の女」の持ちかけた賭けに乗ったことで、僕の顔の痣は消えた。理想の姿を手に入れた僕...
もう一度、あの恋に賭けてみようと思った。 二ヶ月連続、上下巻構成で贈る三秋縋の完全新作。 ずっと、思っていた。この醜い痣さえなければ、初鹿野唯の心を射止めることができるかもしれないのに、と。「電話の女」の持ちかけた賭けに乗ったことで、僕の顔の痣は消えた。理想の姿を手に入れた僕は、その夜初鹿野と再会を果たす。しかし皮肉なことに、三年ぶりに再会した彼女の顔には、昨日までの僕と瓜二つの醜い痣があった。 初鹿野は痣の消えた僕を妬み、自宅に閉じこもる。途方に暮れる僕に、電話の女は言う。このまま初鹿野の心を動かせなければ賭けは僕の負けとなり、そのとき僕は『人魚姫』と同じ結末を辿ることになるのだ、と。
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