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ペルシア王は「天ぷら」がお好き? の商品レビュー

4.1

16件のお客様レビュー

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  2. 4つ

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2023/03/03

食事、食べ物、単語と文法、お互いに絡み合う。 言語学の歴史から分かる食べ物からの教えがたくさんあります。

Posted byブクログ

2022/02/13

ベストセラーになるべき。オススメ。内容が濃い。 邦題で改題する本って基本的に好きではないのだが、これは例外。 今まで食べてきた色んなものの知識が色々と繋がっていくのが面白い。 世界史が苦手だが各国料理と言語学に興味のある人にオススメ。色んな国の色んなもの食べてきた人の方が刺さると...

ベストセラーになるべき。オススメ。内容が濃い。 邦題で改題する本って基本的に好きではないのだが、これは例外。 今まで食べてきた色んなものの知識が色々と繋がっていくのが面白い。 世界史が苦手だが各国料理と言語学に興味のある人にオススメ。色んな国の色んなもの食べてきた人の方が刺さると思う。 色んな国の言語が出てくる上に、原著が異国語なので、ある程度大人(または外国語がある程度できるか、翻訳作品が読めるタイプ)が読んだ方が楽しめる。まぁ日本語はけっこう異国の料理名など英語そのまんま輸入したりしているので、説明早いところもある(この本、全部自国語ちゃんと当ててる言語に翻訳するの、すごい難しそう…)。 難点は、話が前後したり、数文かけて一つのことを説明したり、ふたつのことを交互に説明したり、話のつながりに無理があるところいくつかあったり、事実と推測がごちゃ混ぜだったりするところ。

Posted byブクログ

2021/10/20

タイトル以上に素晴らしく充実した内容。 語源だけではなく、どういうモノでどう伝わったか、またビッグデータから言葉や用語、形容詞や音の使われ方の分析まで。 特に料理の伝播と変化は当時の交流がうかがえて非常に興味深い。改めて再読したい一冊。

Posted byブクログ

2019/09/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

食べものの語源を調べるだけなら、まあ、割りとよくあることなのではないかと思うけど、この本はスケールが違う。 語源から、異文化交流を重ねてきた人類の、文明の、食への情熱の歴史が、これでもかと綴られる。 メニューを見るだけで、高級レストランかカジュアルレストランかがわかる。 高級レストランはメニュー数が少なく、具体的、かつ、日常であまり使わないような大仰な言いまわしで料理名をつけるので、基本的に長ったらしい。 たいしてカジュアルレストランは、全体的にメニュー数が多く、耳に触りの良い、かつ、抽象的な形容詞で料理を表現する。 そして焼き加減、ソースやドレッシング、サイドメニューなどを客が選べるなど、全体的に客好みの味にレストランの方が寄せてくる。 なるほどね。唯一無二の味にはこだわらないというわけか。 ところでタイトルにもある「天ぷら」について。 ポルトガル経由で日本に伝わった料理が元になっているというのは有名な話だが、その大本を辿ると6世紀のササン朝ペルシアに行き着くのだそうだ。 「シクバージ」という、多量の具とスパイスを使った、牛肉を酢で煮込んだものがそれ。 いやいや、全然天ぷらじゃないし。 と思いながら読み進むと、地中海を行きかう船乗りたちが肉を魚に変え、地中海沿岸にそれを広める。 中世の、戒律の厳しいカトリックの信者に、年に100日以上もある断食日にも食べられる魚料理として重宝され、さらに広まりポルトガルへ。 海洋国ポルトガルを経て日本に来たものが「天ぷら」、イギリスへ行ったものが「フィッシュ・アンド・チップス」、南米に渡ったものは「セビーチェ」となる。 ちょっと待って! 揚げた魚の酢漬けって、それ、南蛮漬けじゃない? ここからは私の、何の根拠もない想像だけれど、初めてそれを見た日本人は上げた魚に対して「それは何というものだ?」と聞いたのではないだろうか。 身近に数多ある魚の、初めて見る調理法。 ポルトガル人は「これか?これはtempero(調味料)だよ」とつけ汁のことを答えたのに、日本人は揚げた魚=temperoと思ったのでは? で、日本人好みにアレンジした揚げ物=天ぷらになったのではないか。 本家本元の料理の方は、南蛮人が食べている魚の酢漬けだから「南蛮漬け」と。 なんてね。 ケチャップの大本は中国の魚醤であった、とか、マカロンとマカロニの意外な関係など、今まで謎とも思わなかった謎が次々に明かされる。 今私たちが毎日当たり前に食べている料理のこの味は、1000年も前、何百年にもわたって世界経済の中心が中国であったこと、中世イスラム文化の華麗で広範だったこと、そして大航海時代の新世界と旧世界の交流から生まれたものなんだ。 いやはや感服仕りました。 原題「THE LANGUAGE OF FOOD」からの邦題のキャッチーなこと。 このタイトルでなければ、この本を買うことはなかったと思うな。

Posted byブクログ

2018/08/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

膨大な古今の言語の海から、食事に関する言葉を辿る旅。先進国だったペルシア・中国から、ヨーロッパを経由して世界中に食べ物が広がっていく様子がわかった。また言葉と価格の相関関係も興味深い。ただ、書名はこれで良いのだろうか?あまりにも内容の一面だけを切り取り過ぎなのではないかと思うが。

Posted byブクログ

2017/12/14

タイトルに惹かれて購読。 序章からいきなり興味をそそられる事実が羅列されている。 例えば、 ケチャップはもともと魚を発行させた中国のソースだった。 フィッシュ・アンド・チップスは6世紀のペルシャの王たちが好んだ甘酸っぱい煮込み料理に由来する。 乾杯を意味するtohstはトース...

タイトルに惹かれて購読。 序章からいきなり興味をそそられる事実が羅列されている。 例えば、 ケチャップはもともと魚を発行させた中国のソースだった。 フィッシュ・アンド・チップスは6世紀のペルシャの王たちが好んだ甘酸っぱい煮込み料理に由来する。 乾杯を意味するtohstはトーストしたパンにまつわる歴史に関係している。 など。 タイトルから想像した中身とは違い、言語学から見た世界の食の歴史が綴られている。食からみた世界史という斬新な切り口も見事。

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2017/03/14

2017年3月 日本人が食べる、天ぷらがペルシアの王が好きだった、肉を酸っぱく煮たシクバージだった。などのあらゆる食べ物に関しての一冊

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2017/01/10

計量言語学を料理の研究に適用した章と、歴史的な料理に関する言語の変遷を追う章があって、自分の関心は前者によっているのでそっちの方が面白い。 メニュー中の言語と価格の分析とか、レビュー中に出現する単語の傾向分析とか。こういうの楽しそう。

Posted byブクログ

2016/05/20

食文化というのは、異なる国の文化が混ざり合ってできています。 スタンフォード大学で教鞭をとる著者が、古今東西の料理本など、ありとあらゆる情報をリサーチして食文化に関する意外な歴史を明らかにしています。ケチャップの語源が実は・・・。

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2016/03/14

様々な「食」を言語学の観点から紐解いた本。 作り方さえ知っていればどこまでも広がっていく。そして独自のアレンジが加えられてその土地の食べ物になって、さらに伝播が続いていく。つくづくレシピってのは凄いなぁと感心させられます。そんな歴史を色々なエピソードから描いた本です。 他にも、高...

様々な「食」を言語学の観点から紐解いた本。 作り方さえ知っていればどこまでも広がっていく。そして独自のアレンジが加えられてその土地の食べ物になって、さらに伝播が続いていく。つくづくレシピってのは凄いなぁと感心させられます。そんな歴史を色々なエピソードから描いた本です。 他にも、高いレストランと安いレストランのメニューの違い、高いポテトチップスと安いポテトチップスのキャッチコピーの違いなど、なるほどなぁと思う言葉の観点からの分析が。 個人的には大好きな高野秀行氏が巻末にエッセイを書いていたのもビックリ。キャッチーに売っていこうという方向性なのかはわかりませんが、その方向性が成功しているのかどうかも不明。良い本だけど、一般受けはしないような気がするんだよなぁ。。

Posted byブクログ