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かにみそ の商品レビュー

3.6

49件のお客様レビュー

  1. 5つ

    9

  2. 4つ

    12

  3. 3つ

    18

  4. 2つ

    2

  5. 1つ

    2

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2021/10/31

異世界に誘われた時、ごく普通に自分もその事実を受け入れるだろう。 そして共生する。 でも共生なんて最初はできないよ。 初めて知る奴なんだから。 だから、最後も、きっと、相容れない。 だから、きっと、悲しい気持ちになる。 怖さなんて、二の次だよ。

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2021/05/22

2話目の百合の火葬…子への愛、母への愛が沁みる話でした。自分の母親をちゃんと好きだって言えること、素敵です✨ かにみそもですが、そんなホラーな小説ではないです…切なさの方が勝ちます。

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2021/03/28
  • ネタバレ

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知人の紹介で読んでみる。 好きか嫌いかで言えば間違いなく好きなのだが…。 「私」が出会った「蟹」は何かの例えではなく人語を解しフレンドリーでコミュニケーション力の高いまさに親友と呼べる蟹である。 ただし、人を食う。 蟹なので罪悪感とかは無い。 やがて私は蟹の人でなし(当たり前だが)な面に嫌悪を抱くようになり、○ってしまう。結局、一度は友情を育んだ仲であっても人間の本質である’食欲’に負けて殺めてしまう所、かつ妙に前向きに食い食われるシーンこそが本当にホラーなのだと思う。 2話目「百合の火葬」は1話目の「かにみそ」に比べればシンプルな恐怖を感じる話。儚さ・美しさを漂わせた怪異。 なるほど、流星群が引き起こした奇跡みたいなものなのかもしれない。 自分のメモを読んでいて我ながら面白そう。 再読したい。 5刷 2021.3.28

Posted byブクログ

2021/02/03

角川ホラー文庫から出版され、2013年の日本ホラー小説大賞、優秀賞受賞作品。食事をして人語を解す不思議な蟹との泣けるホラー!と、銘打たれていたのでそういえばホラー小説ってあんまり読んだことないな(乙一の「夏と花火と私の死体」くらいかな)、どんなんだろう、と思って読んだんですが、...

角川ホラー文庫から出版され、2013年の日本ホラー小説大賞、優秀賞受賞作品。食事をして人語を解す不思議な蟹との泣けるホラー!と、銘打たれていたのでそういえばホラー小説ってあんまり読んだことないな(乙一の「夏と花火と私の死体」くらいかな)、どんなんだろう、と思って読んだんですが、これはもはや純愛小説ではないかと。 何事に対しても無気力で流されるように漠然と生きていた主人公が、偶然浜辺で出会った蟹ちゃんとの生活の中でどんどんと変わっていく、そんな主人公の成長もありつつ、もうとにかく蟹ちゃんが可愛い。まじで。本当に蟹ちゃんが可愛すぎて、終盤の主人公の気持ちとシンクロしてしまう。そんな苦しさもありつつ、読み終わった後にはどこか決意めいた余韻を残される、美しくて切ない純愛小説、という印象でした。 ただ、割と途中にグロテスク?な描写もあるので万人にはオススメできないなー残念。 一緒に収録されている「百合の火葬」、こっちは割とホラー寄りなのかな?まあホラー小説の定義がわからないので何ともいえないのですが! しかし、この倉狩聡という作家、特殊な技巧を凝らした文章というわけではないのに兎にも角にも描写が上手い。どこかファンタジーめいた情景のはずなのに、匂いや質感も伴って想像ができる文章を書く。淡々としているのだけれど、不足しているわけでもなく、過剰でもない。上手いなーと思いながら読んでました。

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2020/05/19
  • ネタバレ

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蟹が人間を食べる話。 かなりグロい話かと思いきや、 蟹の人柄(なにそれww)が良くて 何だか可愛くて普通に読み進められた。 最後・・・切ない! 個人的には書下ろし併録の中編  「百合の火葬」 の方が好き。 こちらは植物である百合の花が人間を惑わす話。 どちらも素晴らしい話だった! 自作の「いぬの日」も期待ができそう。

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2019/11/26

泣けるホラー、なるほど。と最後に思えた。 カニのちょっと生意気な、しかし優しい、ツンデレな所もかわいい。 食べることはやっぱり大切だ。

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2019/08/23

かにみそ面白いです‼‼  蟹の話し方は大人みたいだけど(自分的にば)蟹との会話を読んでいるとなんだかほっこりしますε-(´∀`*)ホッまるで自分が5歳児と会話をしているような、、、百合の火葬という話も収録されており満足感倍増!!!オススメですのでぜひ!!!  面白い小説を探してい...

かにみそ面白いです‼‼  蟹の話し方は大人みたいだけど(自分的にば)蟹との会話を読んでいるとなんだかほっこりしますε-(´∀`*)ホッまるで自分が5歳児と会話をしているような、、、百合の火葬という話も収録されており満足感倍増!!!オススメですのでぜひ!!!  面白い小説を探している方やお金に余裕のある方! ぜひ買ってみてください!!!!  あっ これホラー文庫ですよ

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2019/08/05

これもホラー特集。ホラー小説優秀賞を取ったからというより、どこかの書評で勧められていたから入手したものか。中編2作から成るけど、表題作が特に秀逸。カニとの不思議な友情も面白いし、あまりスプラッタを感じさせない描写も良い。最後のほろ苦い別れも含め、読まされる作品でした。これだけだっ...

これもホラー特集。ホラー小説優秀賞を取ったからというより、どこかの書評で勧められていたから入手したものか。中編2作から成るけど、表題作が特に秀逸。カニとの不思議な友情も面白いし、あまりスプラッタを感じさせない描写も良い。最後のほろ苦い別れも含め、読まされる作品でした。これだけだったら満点でも良かった。もう片方の百合の話も、それなりに楽しめはするんだけど。

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2019/07/29
  • ネタバレ

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とても面白かったです。 切なくなるホラーでした。 体の大きさを自在に変えて、人を食べる、喋る蟹と主人公の日々「かにみそ」。 蟹めっちゃいいやつで、無気力な主人公がどんどん「生きよう」という方向へ変わっていくのが蟹のおかげというのが切なくて… 蟹との別れが悲しかったです。蟹が「体が必要としてるものってね、甘いんだよ」と言った通り、蟹はすごく甘かったんだろうな。 「百合の火葬」の方が怖かったです。 群生している白い百合と、その側で自失している人たちを想像するとゾッとします。 蟹は怒ってる人を食べたくなり、百合は悲しい記憶を吸う。 切ないけれど、とても好きな空気のお話でした。 「ねぇ、寒いとさみしいってきっと語源が一緒だよね」

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2018/05/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

匂い系と聞いて。確かに妖しい関係ではあるけど、蟹は“蟹”であり、時折少女に比喩されているからか、男同士のあれこれを想像する余地もなかった。お互いが食べられても良いなんて究極の何かであるのは確かなのだが。 ちょっと残念なのは色々と説明不足で雰囲気で押し進めているような。サイコパスも人の子でしたか…

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