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琥珀のまたたき の商品レビュー

3.7

110件のお客様レビュー

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2025/09/15

このところお気に入りの小川洋子作品。最初はなんだか現実離れしすぎて、しんどく思えたが、読み進むにつれて状況がわかってきた。最後まで読んであらためて作者の創作力のすごさに驚かされた。

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2025/08/26
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小川洋子の安定の静けさの世界。 精神のバランスを崩しながらも、3人の子供を一所で閉じ込めながら、育てる母。外に出られないよう心に恐怖を与えているが、内側で生きる子供たちには、図鑑遊びや歌など素朴な喜びがある。 何について書かれているのか、ずっともやもやしていたが、これは宗教二世の物語では?読み終わって、こうして感想を書いていて気付いた。 社会への窓を開くのがよろずやのジョー。そこの家の近くまで毎度検針にきていた描写もリアル。 連れ出された後、琥珀=アンバー氏が施設で暮らし、それに寄り添う女性が小川さんなのでは、とも感じた。宗教のもろさ、しなやかさを知る人だから。 <メモ> ・語り手の女性の指は曲がっている。 ・ママが時々コンサートに行き、劇場に入らず、パンフレットにサインをすること。

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2025/07/29

なんでこんな美しい文章が書けるんだろう、と思わずにはいられない。この人の文章は、ぴんと張った空気というか、誰かの吐息の重さまで感じることができそうですごい。

Posted byブクログ

2025/01/14
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文章が美しくて感動。 三人をもう元の世界に戻れないところまで連れてきておいて一人で逝ってしまう母にやるせない気持ちになった。 オパール、本当はずっと壁の外のことも本当の名前も覚えていたのかな ‘オパール’という名を置いて行ってしまったけれど、幸せになっていてくれればいいな

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2024/11/12
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魔犬に襲われないようにとママに言われ、子どもたち3人は家の外でない生活を送る。 ママの教えは何でそんなことさせるのって感じだったけど、魔犬にばれないように小さい声ではなしなさいっていうのは近所の人にばれないようにだなと思った。 よろず屋ジョーが来たのがこの3人にとって転機だったろうと思う。オパールも瑪瑙も外の世界をこがれてたけど、琥珀だけは今の3人だけの生活が変わらないでいてほしかったんじゃないかな。2人が外に出てしまった後、一人だけ図鑑の部屋で、2人を描いていたシーンはなかなか悲しかった。

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2024/10/21

妹を失った事件からおかしくなった母によって 別荘地に隠された3姉兄弟のお話。 それぞれをオパール、瑪瑙、琥珀といった 名前で呼び合うため まるで古びた宝石箱を覗いているような 読書体験だった。 内へ内へと探求していく琥珀と違い、 伸び伸びと健やかに成長する瑪瑙や 異性と出会った...

妹を失った事件からおかしくなった母によって 別荘地に隠された3姉兄弟のお話。 それぞれをオパール、瑪瑙、琥珀といった 名前で呼び合うため まるで古びた宝石箱を覗いているような 読書体験だった。 内へ内へと探求していく琥珀と違い、 伸び伸びと健やかに成長する瑪瑙や 異性と出会ったうえ、17歳にまでなってしまったオパールにより あのような結末になったのは仕方ないとは思うが 最後の母の行動には幻滅してしまった。 いくらなんでも無責任すぎる。 他の2人は分かっているので、 オパールが幸せであることを願う。

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2024/10/05

母親に監禁された三兄弟、オパール、琥珀、瑪瑙の物語。あまりにも不自然で不気味な日々なのに、美しいおとぎ話を読んでいるよう。 狭い世界に閉じ込められた3人の作り出す世界や「ごっこ」遊びに穏やかな気持ちになりつつ、後半はこの歪な生活がどんな風に崩壊していくのかと期待してしまう残酷な自...

母親に監禁された三兄弟、オパール、琥珀、瑪瑙の物語。あまりにも不自然で不気味な日々なのに、美しいおとぎ話を読んでいるよう。 狭い世界に閉じ込められた3人の作り出す世界や「ごっこ」遊びに穏やかな気持ちになりつつ、後半はこの歪な生活がどんな風に崩壊していくのかと期待してしまう残酷な自分もいる。 たっぷり小川洋子さんの世界観を満喫した。

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2024/06/16

自宅に隔離されて育つオパール、琥珀、瑪瑙の3兄弟 登場人物は兄弟と母、語り手、よろず屋ジョーとロバのみ 子供たちが考案する遊びといい、琥珀の描く亡くなった妹といい、とても美しい小説

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2023/10/20

末っ子の娘を亡くしたことがきっかけで他の3人の子供たちを監禁し、子供たちはそれはそれで満喫した日常を送る話。 新生活に伴い、名前も新しくなり、オパール、琥珀、瑪瑙。 オリンピック競技遊び、事情遊び、ロバのボイラー、よろず屋のジョー、アンバー氏の"一瞬の展覧会"...

末っ子の娘を亡くしたことがきっかけで他の3人の子供たちを監禁し、子供たちはそれはそれで満喫した日常を送る話。 新生活に伴い、名前も新しくなり、オパール、琥珀、瑪瑙。 オリンピック競技遊び、事情遊び、ロバのボイラー、よろず屋のジョー、アンバー氏の"一瞬の展覧会"。 時折現実的な事情が垣間見えるファンタジーであり、最後まで静かな物語だった。 「こうやって瞬きの間隔をゆっくりにしていけば、少しずつ眠くなってくるんだ。まぶたが重くなってね」p89

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2023/01/31

姉と二人の弟が、家の中と庭だけで外の世界を知らずに過ごす日々。おそらくは一番下の妹が亡くなったことによる母親のトラウマに起因する、自主的ともいえる不思議な”監禁”生活の中で、図鑑や壊れたオルガン、ミモザ、庭の草を食みにくるロバや子猫というさまざまなものを通して語られる、想像の広い...

姉と二人の弟が、家の中と庭だけで外の世界を知らずに過ごす日々。おそらくは一番下の妹が亡くなったことによる母親のトラウマに起因する、自主的ともいえる不思議な”監禁”生活の中で、図鑑や壊れたオルガン、ミモザ、庭の草を食みにくるロバや子猫というさまざまなものを通して語られる、想像の広い世界。彼らが抱えこ込む世界は、哀しいけれど穏やかで細やか。限られた世界から広がる深さが身に沁みる一冊。

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