仁義なき宅配 の商品レビュー
①著者お得意(らしい)の潜入ルポ。2024年問題を考えたり、「送料無料」「再配達」について見直すきっかけに。 ②685 ③SLANo.25 春日(和高)
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昔、宅配便のドライバーは過酷だけど、給料はいいと聞いたことがあった。でも、ネット通販での宅配便が進化し、「送料無料」が当たり前で、採算がとれなくなり、そのシワ寄せはセールスドライバーに。また以前クール便の温度管理ができていなかったという問題があったけど、著者の潜入取材の様子だと改...
昔、宅配便のドライバーは過酷だけど、給料はいいと聞いたことがあった。でも、ネット通販での宅配便が進化し、「送料無料」が当たり前で、採算がとれなくなり、そのシワ寄せはセールスドライバーに。また以前クール便の温度管理ができていなかったという問題があったけど、著者の潜入取材の様子だと改善されていないんだなぁ驚かされた。ネット通販をする者としては、有難い送料無料だけど、安心安全に届けてもらったり、現場で働く方の事を考えると、送料実費もやむを得ないかなぁと思います。後は、通販業者などと宅配業者の折り合いでしょうね。
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2022年40冊目。316ページ、累計11,406ページ。満足度★★★★☆ 力作である。普段、日常的に利用しているヤマトなど運送会社の「実態」を著者自ら、現場で働く体験もして書き上げたもの。現在ではSGホールディングス傘下となった佐川急便の過去の黒い歴史など、これらの業界に就職...
2022年40冊目。316ページ、累計11,406ページ。満足度★★★★☆ 力作である。普段、日常的に利用しているヤマトなど運送会社の「実態」を著者自ら、現場で働く体験もして書き上げたもの。現在ではSGホールディングス傘下となった佐川急便の過去の黒い歴史など、これらの業界に就職・投資することを検討しているなら、必ず知っておきたい内容 想像はしていたが、業務は過酷。綱渡りの業務運営で消費者の利便性が確保されていることに感謝したい。
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仁義なき宅配: ヤマトVS佐川VS日本郵便VSアマゾン 単行本 – 2015/9/2 宅配に送料無料はあり得ない 2016年3月22日記述 ユニクロ帝国の光と影を著した横田増生氏(よこたますお)による著作。 1965年福岡県生まれ。関西学院大学を卒業後、予備校講師を経て米国・アイオワ大学ジャーナリズム学部にて修士号。 1993年に帰国。 物流業界紙「輸送経済」の記者、編集長を勤める。 1999年よりフリーランスとして活躍している。 宅配業界について取材しまとめている。 Amazon以来の潜入取材もおこなっており、ヤマト運輸羽田クロノゲートでの労働実態がわかる点も本書の貴重な点である。(第7章) 夜勤の内4割は外国人。 ベトナム人が多い。 著者が次々と流れてくる荷物に対して割れ物シールだの天地無用シールに対して怒りを感じる、丁寧に扱って欲しければ上乗せ運賃、正規運賃を払うべきだと 主張するのはよく分かる。 自分もかつてFedExの貨物上屋にて似た作業に従事していたのでその辺の感覚は同感だ。 実際に荷物、貨物を投げたりしていたし・・・。 (それくらいしないと時間に間に合わない。物量多すぎが原因もほぼ同じ) アルバイトが2ヶ月で一度入れ替わる、入れ替わりが激しい割に教育体制がなっていない。 怒鳴るだけのヤマト社員達などの問題点も散見される。 今は多少は改善したと思いたい。 出来ていない点は羽田クロノゲート以外のベースの方も自分の事として改善して欲しい。 ヤマト運輸も初めて働く人への教育に今以上に取り組む必要がある。 教育映像DVDを作り必ず見せるとか。 著者もはじめヤマト運輸、同労働組合への取材を体よく断られ、取材に苦労している。 (企業への潜入取材やユニクロ本で企業への批判もする著者にヤマト運輸側が警戒した為であろう。これはやむを得ないと思う) 宅配業を構成する大手3社(ヤマト運輸、佐川急便、日本郵便)を取り上げていてこの宅配業界の現状、なんとか運賃、料金適正化に努力している姿が伝わってきた。 幹線輸送での佐川急便による2度に渡る下請けへの値下げ。 幹線輸送についてはBOX輸送のヤマトに分があると思える。 たとえ2度値下げした佐川よりヤマトの方が未だ幹線輸送代が安いとは言えかかる時間はヤマト運輸の方が良い。 (関東関西間が佐川9万、現在8万、一方ヤマト7万) ロールボックスパレットならトラック積み込み、降ろしは10分ほどで済む。 3社のこれまでの歴史を取り上げた章を読んでも 佐川急便は他社への乗っ取り方法で全国拠点を増やしていく。 政治家への賄賂、ヤミ献金で便宜を図ってもらうなど感心しない事が多い。 佐川清、東京佐川急便の渡辺広康をはじめタニマチ気質があった点も経営者としてどうなのかと思えた。 その点ヤマト運輸は地道な販路拡大をしてきた。 免許を出さない運輸省との闘いをはじめ世論を味方につける手法をポピュリズムと批判する著者の考えには賛同できない。 佐川急便のようにヤミ献金をしろとでも言うのか。 消費者目線を当時から意識していた小倉昌男氏の方向性は正しいだろう。 正確に間違うよりも漠然と正しくあるべきである。 *表立って運輸省と戦うのが小倉氏で、その裏で運輸省を懐柔するのが3代目社長となる都築氏の役目だったという。都築氏の指示で運輸省の担当課長へビール券を持って行ったことのある部下がいるようだ。 また宅急便を開始したのに米国UPS社を参考にしたと著作で述べている。 しかし現実には佐川急便をはじめとする日本国内の伝統的急便事業を熱心に研究していたようだ。 ヤマト運輸のバリューネットワーキング構想の投資2000億円の内 1400億円は羽田クロノゲートの投資。 現在の宅急便16億個の内個人間の荷物は1割。 大半は企業発個人向けの荷物である。 本書の足りない点を指摘すると 日本郵政の現場への取材が不足している感は否めない。 ドライバー取材や潜入取材が郵政だけないし・・・。 あともうちょっと写真を豊富にすることは出来なかったのだろうか。 ルポタージュ、ジャーナリズムとしてややパンチ、リアリティに欠ける。
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ヤマト、郵便局、佐川の宅配便ビジネスの実態を明かす。 ベースから各センターへの配送、外注による長距離輸送、ベース内での仕分け作業など、初めて知ることが多かった。 送料無料が当たり前となりつつある中で、配送時間指定やクール便などサービスが充実していく。当然コスパは悪くなり、そのしわ寄せは長時間労働やアルバイトの酷使へとつながる。 ベースにアルバイトとして潜入した筆者の体験記も興味深い。荷物に貼られた天地無用、割れ物注意といったシールが、一日1,000個以上をさばくアルバイトからしたら、「そんなもん気にしてられっか!!」とかくも腹立たしいものだったのか。大した説明もなく、正社員の指導もバラバラな中で、深夜から明け方にかけて荷物の受け入れ、送り出しを行うのは想像するだけで大変そうだ。 Amazonからの値下げ圧力からいち早く手を引き、サービスに対する適正価格を目指した佐川。サービス第一としながらクール便を適正温度で管理せず杜撰な実態が明るみに出たヤマト。今まで単一な宅配業者とみていた視点が、本書を読んでそれぞれの違いが知れて勉強になった。
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ヤマト、佐川、郵政各社の成り立ちが興味深い。佐川の営業所が少ないのは元々企業間の荷物を扱っていたからで、個人間荷物が主の宅急便なヤマトに比べるとそれは少ないはずだ。 本書では、佐川(正しくは佐川の幹線輸送)の横乗りと、ヤマトのベースでの仕分けでの潜入ルポをされている。フリーター時...
ヤマト、佐川、郵政各社の成り立ちが興味深い。佐川の営業所が少ないのは元々企業間の荷物を扱っていたからで、個人間荷物が主の宅急便なヤマトに比べるとそれは少ないはずだ。 本書では、佐川(正しくは佐川の幹線輸送)の横乗りと、ヤマトのベースでの仕分けでの潜入ルポをされている。フリーター時代にヤマトの早朝仕分けのアルバイトをした経験があり、午後指定の荷物は積んではいけない、配達日が翌日以降なら別のカゴへなど。クールのボックスも確かに電源に繋いだりしたな、と思いだされた。 物流業界の方々の苦労は計り知れない。多謝。
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物流業界での取材経験も豊富にある著者が物流拠点への潜入レポや関係者への取材を通して物流業界の現状や問題点を書いた一冊。 佐川急便らヤマト運輸、日本郵便とここ10年で存在感が確固たるものとなったAmazonとの関係など物流業界の現状を知ることができ非常に勉強になりました。 自身の...
物流業界での取材経験も豊富にある著者が物流拠点への潜入レポや関係者への取材を通して物流業界の現状や問題点を書いた一冊。 佐川急便らヤマト運輸、日本郵便とここ10年で存在感が確固たるものとなったAmazonとの関係など物流業界の現状を知ることができ非常に勉強になりました。 自身の取材経験はもちろんのこと潜入や関係者の取材から現場の過酷さや生の声を本書で知ることができました。 東京佐川急便事件をはじめとする佐川の政治との癒着の真実やヤマト運輸の宅急便導入までの裏側、日本郵便のペリカン便に懸ける想いなど各社各様の深層を著者の取材や知見から知ることもできました。 また、送料無料が問題となった背景をより深く知ることができ非常に衝撃を受けました。 そんななかでも本書ではヤマトの小倉昌男氏の宅急便の構想を進めるべく組合を巻き込んだ話は本書で初めて知りました。 あと、羽田クロノゲートに潜入して体験したクール便の問題や荷物の取り扱いなどは考えさせられるものがあり、印象に残りました。 私たちが何気なく使っている通販やネットストアなどから送料無料という言葉の裏側にある現場の実態をドライバーや配送拠点から知ることができただけでなく、物流業界の送料や過労問題や貨物の問題など佐川、ヤマト、日本郵便各社が抱える問題が歴史的な背景とともに知ることができ、労働者や下請業者の立場から見ると普段何気なく使っている物流への見方が変わった一冊でした。
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★やはり潜入してほしい★著者のルポを少しずつ遡りながら読んでみる。宅配業界の概略、ヤマトと佐川の違いを理解するには役に立ったが、やはり著者の真骨頂は潜入ルポにあるのだろう。ここでは1カ月のバイトなのでやや食い足りなかった。まっとうな解説本ではあるが、ストーリーテリングの技術が高い...
★やはり潜入してほしい★著者のルポを少しずつ遡りながら読んでみる。宅配業界の概略、ヤマトと佐川の違いを理解するには役に立ったが、やはり著者の真骨頂は潜入ルポにあるのだろう。ここでは1カ月のバイトなのでやや食い足りなかった。まっとうな解説本ではあるが、ストーリーテリングの技術が高いわけでも対象への(ユニクロのときのような)怒りがあるわけでもないので、やや平板に感じる。 とはいえ、得られた知見は多い。佐川が小口のBtoB、ヤマトがCtoCで始まり、ネット通販の拡大でいまの宅配便市場はBtoCが6割というのは興味深い。SGHDの栗和田会長は佐川清の前妻の子で、30歳ころまで父に会ったことがなかったとは。幹線の長距離輸送は下請けに出しているのも知らなかった。それが売り上げの3割ほどを占めるという。
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宅配ではないが物流業界の端くれとして、時間指定のきつさがとてもわかる。 制約が多い中で効率よくまわり、かつコストを考えるのは非常に難しい。 個人的にはアマゾンを頻繁に利用しているので、ヤマトに登録して、時間指定ができないものでも連絡を貰うことで受け取りが必ずできるように工夫してい...
宅配ではないが物流業界の端くれとして、時間指定のきつさがとてもわかる。 制約が多い中で効率よくまわり、かつコストを考えるのは非常に難しい。 個人的にはアマゾンを頻繁に利用しているので、ヤマトに登録して、時間指定ができないものでも連絡を貰うことで受け取りが必ずできるように工夫している。 お急ぎじゃない便が欲しい、と常々思っている。 (追記) LOCONDOが「急ぎません。便」を導入したとのニュース。 結果どうなのか知りたい。
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