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あのひとは蜘蛛を潰せない の商品レビュー

4

149件のお客様レビュー

  1. 5つ

    36

  2. 4つ

    62

  3. 3つ

    29

  4. 2つ

    4

  5. 1つ

    1

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2025/02/27

思ってた以上に、読んでいて苦しくなってしまった。 知らず知らずにかけられてしまった、「みっともない人間になるな」「あなたは頭が悪い」という呪い。そのせいで、主人公は、自分を否定する思考が当たり前になっていて、辛そうだ。誰にでも、生きていればいつの間にか自分の中に漠然とした縛りが生...

思ってた以上に、読んでいて苦しくなってしまった。 知らず知らずにかけられてしまった、「みっともない人間になるな」「あなたは頭が悪い」という呪い。そのせいで、主人公は、自分を否定する思考が当たり前になっていて、辛そうだ。誰にでも、生きていればいつの間にか自分の中に漠然とした縛りが生まれる。それは大抵自分を制御するもの、本当の自分を否定するものになり得るんじゃないかと思う。 誰にでも歪んだ部分があって、どうしようもない部分があって、それを上塗りするために時には誰かを嘲笑ったりして、生きている。 彩瀬さんの作品を読むのは3作目だけど 人の弱さや黒い部分を包み隠さず表現してくれて、 そっと寄り添ってくれるような物語が多くて好きだ。

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2025/02/16

【再読】幼いころから「みっともないことをするな」と母から言われ続けた梨枝が自分を縛る呪いと対面し、少しずつ、本当に少しずつ前に進んでいく物語 前半の家を出るまでの息苦しさはかなりしんどかった 母だけでなく、兄や義姉、恋人、職場の人たちやお客さんとの関係を丁寧に描かれている 誰しも...

【再読】幼いころから「みっともないことをするな」と母から言われ続けた梨枝が自分を縛る呪いと対面し、少しずつ、本当に少しずつ前に進んでいく物語 前半の家を出るまでの息苦しさはかなりしんどかった 母だけでなく、兄や義姉、恋人、職場の人たちやお客さんとの関係を丁寧に描かれている 誰しも心の弱さや重さと闘ってるんだなと思う 梨枝が途中三葉くんに母と同じようなことをしていてヒヤッとした 母からの呪いが梨枝をかたちづくっていたとしても、梨枝はとても優しい ラストにかけて救われる気持ちで読み終えた

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2025/02/13

女子に刺さりそうな小説で探してて、ずいぶん前からチェックしてたやつ。女手1人で厳しく育ててきた母親の呪縛!って感じ。みっともない女になるなという教え。恥ずかしい、ちゃんとしなきゃ、という感覚。母親はかわいそうなのか。主人公のモノローグが上手く言葉にできない感情をぐるぐるぐるぐる表...

女子に刺さりそうな小説で探してて、ずいぶん前からチェックしてたやつ。女手1人で厳しく育ててきた母親の呪縛!って感じ。みっともない女になるなという教え。恥ずかしい、ちゃんとしなきゃ、という感覚。母親はかわいそうなのか。主人公のモノローグが上手く言葉にできない感情をぐるぐるぐるぐる表現してる。自分が親だったら、と考えながら読んだ。

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2025/01/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

親子感の悩み、人とは話せないことをこうやって小説が相談相手になってくれる 主人公が抱える親に対して、親が辛い目にあったから私は側にずっといてあげないと、親が言う通りにしないと、って自分がしたいことを自然とできなくなるし言えなくなる。それが社会にでても人と接するのにすごく影響してしまう、 本当に人に言えなかったことを彼女が代弁してくれてるような気がして救われた。 恋愛小説って感じは私には一つも感じなくて 1人の女性がそういう呪縛?束縛?閉鎖的?なことから徐々に解放されて自分として生きていく本だと思った。すごく良かった、読めてよかった

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2025/01/07

先が気になってどんどん読み進めた。 主人公が葛藤する様子を表す言葉に、彩瀬先生の表現力の高さを感じた。

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2024/12/07

夫にも息子にも逃げられた母が可哀想だと思ったのは本当なんだろう。だが、母と暮らすことを選んだなら、ふたりで快適に暮らせるよう努力すべきなのに、臆病な彼女は母と戦わず、逃げた。 不器用なのはいい。でも、幸せになる努力を怠る人間を見るのは歯がゆい。 梨枝の魅力がボクにはわからない...

夫にも息子にも逃げられた母が可哀想だと思ったのは本当なんだろう。だが、母と暮らすことを選んだなら、ふたりで快適に暮らせるよう努力すべきなのに、臆病な彼女は母と戦わず、逃げた。 不器用なのはいい。でも、幸せになる努力を怠る人間を見るのは歯がゆい。 梨枝の魅力がボクにはわからないので、三葉くんにもそのうち捨てられるのではとハラハラした。 二人が幸せになって良かった。だが、この幸せは三葉くんが作ったもので、梨枝は"偶然にも"幸せのお裾分けに授かっだけ。ラッキーでしかないな。2.7≒3

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2024/12/03

ふとタイトルが気になり、最初のページを読んだらタイトルそのままな書き出しで、どんなお話か気になりました。 母娘関係、恋愛、自立などよくあるトピックが続きますが、ちょっと気になる描写が微妙な違和感をもたらして来て、モゾモゾしてしまい早く読んでしまいました。 梨枝や雪ちゃん、三葉...

ふとタイトルが気になり、最初のページを読んだらタイトルそのままな書き出しで、どんなお話か気になりました。 母娘関係、恋愛、自立などよくあるトピックが続きますが、ちょっと気になる描写が微妙な違和感をもたらして来て、モゾモゾしてしまい早く読んでしまいました。 梨枝や雪ちゃん、三葉くんなど脇役の描き方も丁寧で良かったです。柳原さんとバファリン女が結構好きです。

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2024/11/04

久々すぎる彩瀬まるさんの作品。題名と表紙絵(単行本)に惹かれ読了。 28歳独身、母親と二人暮らしでドラッグストアの店長が主人公。 人間の心の機微がこれでもかというくらい分かりやすく表現されていた。主人公が母、兄夫婦、彼氏、従業員、常連さんら、色んな人と関わっていくことで、自身の生...

久々すぎる彩瀬まるさんの作品。題名と表紙絵(単行本)に惹かれ読了。 28歳独身、母親と二人暮らしでドラッグストアの店長が主人公。 人間の心の機微がこれでもかというくらい分かりやすく表現されていた。主人公が母、兄夫婦、彼氏、従業員、常連さんら、色んな人と関わっていくことで、自身の生き方に不安が募ったり和らいでいったりと、感情の変化が鮮やかだった。 相手と分かりあうためには、自分との価値観の違いを認めて寄り添うことだと本作では感じた。自分が正しい(普通だ)と杓子定規な人にならない!肝に銘じておく。

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2024/10/26

蜘蛛を潰せない人と潰さない人。 ちゃんとしないといけないと、ちゃんとしたい。 少しの違いだけど大きな違い。

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2024/11/19

蜘蛛潰せないようじゃ無理か〜蜘蛛はね、潰しておかないと 1日で読み終わってしまった すごく序盤だけど具合悪い若い男の子が薬を買いに来た時。吐いちゃったのを直接謝れない子たち いまでいう毒親の母。どこまでが娘思いの母でどこからが毒親なんだろう。紙一重なんだろうな りえが出て行...

蜘蛛潰せないようじゃ無理か〜蜘蛛はね、潰しておかないと 1日で読み終わってしまった すごく序盤だけど具合悪い若い男の子が薬を買いに来た時。吐いちゃったのを直接謝れない子たち いまでいう毒親の母。どこまでが娘思いの母でどこからが毒親なんだろう。紙一重なんだろうな りえが出て行ってからのなんとも言えぬ母の無念さ かわいそうとみっともないが第二のテーマな気がする だれかを可哀想だと思って生きてる 人にどう思われてるのかわからなくて怖い、正解かどうかわからなくて怖い、という気持ちはあんまり共感できなかった。私は三葉くんタイプだから嫌われる時には嫌われるし、正解かどうか迷ってたら全部まとわりついてきちゃうから。 この本についてうまく説明できない、あらすじは説明できるけど読んだ感じを説明できない どうでもいい話だけどこの本の発売日は私の誕生日

Posted byブクログ