孤狼の血 の商品レビュー
広島・呉原市という町の呉原東署に赴任してきた25歳の刑事・日岡秀一。いろんな噂のある上司・大上章吾の下につくことになる。捜査二課・暴力団係に配属となり、暴力団系の金融会社の社員失踪事件の捜査をする日岡。上司・大上の捜査のやり方に戸惑いながらも、失踪事件をきっかけに敵対する暴力団同...
広島・呉原市という町の呉原東署に赴任してきた25歳の刑事・日岡秀一。いろんな噂のある上司・大上章吾の下につくことになる。捜査二課・暴力団係に配属となり、暴力団系の金融会社の社員失踪事件の捜査をする日岡。上司・大上の捜査のやり方に戸惑いながらも、失踪事件をきっかけに敵対する暴力団同士の抗争が勃発し、呉原市の平和を守るべく動く大上の背中を見ていた日岡は・・・ラストのエピローグ、正義感の強い日岡が選んだ道がとっても良かった。
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昭和63年の広島県警呉原東署、捜査二課。 日岡は暴力団係に配属された。 上司である大上はマル暴刑事として有名な人物だった。 輝かしい経歴の反面、訓戒処分も現役ワーストと噂されている。 違法捜査を繰り返すやり方にとまどう日岡。 しかし、大上と行動を共にする日々の中から、色々なことが...
昭和63年の広島県警呉原東署、捜査二課。 日岡は暴力団係に配属された。 上司である大上はマル暴刑事として有名な人物だった。 輝かしい経歴の反面、訓戒処分も現役ワーストと噂されている。 違法捜査を繰り返すやり方にとまどう日岡。 しかし、大上と行動を共にする日々の中から、色々なことが見えてきた。 同じように、読者である自分も大上に対する思いが変わってきた。 最初は粗暴な大上が苦手だったが 徐々に愛おしくなってきた。 これほどまでに感情移入する小説は久しぶりかな。 おもしろかった。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ネットニュースの書評で本書を知ったとき、最初に浮かんだのは、終戦直後復員してから警察官になり、ヤクザ刑事と呼ばれたカジさんこと、梶原光一氏がモデルかなと思った。 時代は違うものの共通点もいくつかある。しかし、著者はインタビューでモデルはいないと答えている。 この411ページの物語を読んで、それも解る気がした。 映画「仁義なき戦い」を見た後、自然と広島弁を使って肩を怒らし歩いたことを思い出したが、本書も迫力のある広島弁に圧倒される。 女性の「~んよ」と言うのは可愛いと思うけど。
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重厚な警察ミステリ。暴力団との癒着や違法捜査を疑われながらも、独自の信念を持って行動する大上と、その部下の日岡。たしかに大上の行動は問題視されるものではあるけれど、だけどそれは悪事ではないんだよなあ。もちろん暴力団を駆逐することができればそれが一番だろうけど、それが無理な以上、こ...
重厚な警察ミステリ。暴力団との癒着や違法捜査を疑われながらも、独自の信念を持って行動する大上と、その部下の日岡。たしかに大上の行動は問題視されるものではあるけれど、だけどそれは悪事ではないんだよなあ。もちろん暴力団を駆逐することができればそれが一番だろうけど、それが無理な以上、これは最善の策と言っていいのかもしれません。 暴力団の抗争を未然に防ぐため奔走する大上の姿は、それが正義なのではと思えてしまうくらいなのだけれど。終盤の展開、まさかこんなことになるとは……! そして削除された日誌の意味はそういうことだったのか! 暴力団よりも警察の方が汚くないか? と思えてしまう物語だったのでしたが。それでも、刑事たちのカッコよさは抜群です。
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+++ 昭和六十三年、広島。所轄署の捜査二課に配属された新人の日岡は、ヤクザとの癒着を噂される刑事・大上のもとで、暴力団系列の金融会社社員が失踪した事件の捜査を担当することになった。飢えた狼のごとく強引に違法行為を繰り返す大上のやり方に戸惑いながらも、日岡は仁義なき極道の男たちに...
+++ 昭和六十三年、広島。所轄署の捜査二課に配属された新人の日岡は、ヤクザとの癒着を噂される刑事・大上のもとで、暴力団系列の金融会社社員が失踪した事件の捜査を担当することになった。飢えた狼のごとく強引に違法行為を繰り返す大上のやり方に戸惑いながらも、日岡は仁義なき極道の男たちに挑んでいく。やがて失踪事件をきっかけに暴力団同士の抗争が勃発。衝突を食い止めるため、大上が思いも寄らない大胆な秘策を打ち出すが…。正義とは何か、信じられるのは誰か。日岡は本当の試練に立ち向かっていく―。 +++ 孤狼の血というタイトル通りの独断専行型で地元暴力団と持ちつ持たれつの関係を築いている暴力団係の刑事・大上の物語である。それは確かなのだが、それだけでは終わらない。配属されたばかりの若手刑事・日岡を可愛がり、暴力団捜査のイロハを伝授する大上の姿を、亡くなった息子と同じ名前に親近感を覚え、育てようとしたのだと思っていたが、ラストの種明かしのあとは、すべて納得ずくだったのだと思えてきて、大上の懐の深さにやられてしまった。決していいこととは思わないが、ある程度の必要悪ということもあるのではないかと思わされる一冊でもある。
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#読了。昭和63年、広島。新人の日岡は、暴力団との癒着を噂される大上の下に配属される。そんな折暴力団抗争が勃発。大上の手法に戸惑いや疑問を感じながら、警察の正義とは何かを自らに問いながら捜査にあたるが。。。一昔前の暴力団との付き合う刑事の姿が、広島弁を通しさらなるリアリティが生ま...
#読了。昭和63年、広島。新人の日岡は、暴力団との癒着を噂される大上の下に配属される。そんな折暴力団抗争が勃発。大上の手法に戸惑いや疑問を感じながら、警察の正義とは何かを自らに問いながら捜査にあたるが。。。一昔前の暴力団との付き合う刑事の姿が、広島弁を通しさらなるリアリティが生まれるよう。スピード感も有。なるほど、プロローグはそういうことだったのか。
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任侠ものと戦争ものが苦手な私。 うわぁ、そっちかぁ、と読み始めて思う。 しかし、読ませる、グイグイいきます。 どっちがどっちかわかんない、 悪徳刑事と暴力団とのかけひき。。。 うーん、面白いけど、ちょい苦手。 広島弁がそうさせるのか、 昭和の終わりという時代がそうさせるの...
任侠ものと戦争ものが苦手な私。 うわぁ、そっちかぁ、と読み始めて思う。 しかし、読ませる、グイグイいきます。 どっちがどっちかわかんない、 悪徳刑事と暴力団とのかけひき。。。 うーん、面白いけど、ちょい苦手。 広島弁がそうさせるのか、 昭和の終わりという時代がそうさせるのか、 荒々しい印象をもつけれど とても繊細で力強い印象。 でも、ちょっと疲れたー
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最近、読みたい!!と思う作品に出合えず、自宅の蔵書を読んでいました。そして、めでたく出会い、ブクログに登録した本の「500冊目」です。 腐った警官のお話、かと思いきや、どうしてなかなか面白く読めました。
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こんなに「いい話」とは思ってなかったので、すごく得した気分です! ボク的には本屋大賞ノミネートです。 はじめから「あれっ?」って思うところがあるんだけど、その検証サイトとかできると面白そう・・・
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昭和63年、広島。 所轄署の捜査2課に配属された新人の日岡は、ヤクザとの癒着を噂される刑事・大上のもとで、暴力団系列の金融会社員疾走事件を追う。 心を揺さぶる、警察vs極道のプライドを賭けた闘い。 ────────────────── ヤクザよりもヤクザな刑事ガミさんの執念が、ヤ...
昭和63年、広島。 所轄署の捜査2課に配属された新人の日岡は、ヤクザとの癒着を噂される刑事・大上のもとで、暴力団系列の金融会社員疾走事件を追う。 心を揺さぶる、警察vs極道のプライドを賭けた闘い。 ────────────────── ヤクザよりもヤクザな刑事ガミさんの執念が、ヤクザ達を追い詰めて行く。 ガミさんの徹底したヤクザな行動をストレートに描ききった傑作です。 映画「仁義なき戦い」を思い出させる広島弁も良かった。
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