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岸辺のヤービ の商品レビュー

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70件のお客様レビュー

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2024/05/20

梨木香歩さんの世界がとても好き。 自然の描写にとても魅力を感じます。そして自分も何か大きなもののちっぽけな一部分であると言うことを思い出します。 そして岸辺のヤービは私の大好きな小さな生き物達の世界のお話でした。小さな生き物と大きな生き物の交流、美しく厳しく大きくそして繊細な自...

梨木香歩さんの世界がとても好き。 自然の描写にとても魅力を感じます。そして自分も何か大きなもののちっぽけな一部分であると言うことを思い出します。 そして岸辺のヤービは私の大好きな小さな生き物達の世界のお話でした。小さな生き物と大きな生き物の交流、美しく厳しく大きくそして繊細な自然の描写。 全てが好き。途中に挟まれるカラーの挿絵もとても良いし、手元に置くしかない。

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2023/12/20

ファンタジーの初級編でファンタジーに入り込めない私でも容易にその世界を覗く事ができた。 入り込めないのにこの作家の書く世界は穏やかで難解だけど優しい気持ちになれるので読んでいるがこの本からレベルを上げていけば梨木氏に近づけるかも知れない。

Posted byブクログ

2023/03/23

「寄宿学校で教師をしている「わたし」は、ある晴れた夏の日、学校近くの三日月湖、マッドガイド・ウォーターに浮かべたボートの上で、ふわふわの毛につつまれた、二足歩行するハリネズミのようなふしぎな生きものと出会います。そして、一粒のミルクキャンディーがきっかけとなり、「ヤービ」と名乗る...

「寄宿学校で教師をしている「わたし」は、ある晴れた夏の日、学校近くの三日月湖、マッドガイド・ウォーターに浮かべたボートの上で、ふわふわの毛につつまれた、二足歩行するハリネズミのようなふしぎな生きものと出会います。そして、一粒のミルクキャンディーがきっかけとなり、「ヤービ」と名乗るその生きものと「わたし」の交流がはじまります。ヤービの語る彼らの暮らしは、穏やかだけれど、静かな驚きに満ちていました。」

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2022/04/27

ヤービは三日月湖の岸辺に住む小さい生き物。主人公がヤービに出会った場所も人間による環境変化で小さい生き物達が住みにくい所となった。へこたれずに自分を取り巻く世界に向かって「がんばれ」と励ますヤービの姿が好印象。

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2022/02/18

「ヤービ」という、架空の動物の生態と、マッドガイド・ウォーターの岸辺に棲む、実在する鳥や虫、動物や植物の生き生きとした姿を、見事に同居させながら、薫り高い自然の息吹をも感じさせてくれる、この作品は、さながら、ファンタジーを塗した、「センス・オブ・ワンダー」といったところでしょうか...

「ヤービ」という、架空の動物の生態と、マッドガイド・ウォーターの岸辺に棲む、実在する鳥や虫、動物や植物の生き生きとした姿を、見事に同居させながら、薫り高い自然の息吹をも感じさせてくれる、この作品は、さながら、ファンタジーを塗した、「センス・オブ・ワンダー」といったところでしょうか。 それから、小沢さかえさんの画ですが、以前に読んだ「チャーちゃん」とは、全く異なる感じなのが、また印象的で、「チャーちゃん」の哀愁を感じさせる幻想的な美しさに対して、ヤービの画には現実感があり、架空の動物に血肉を与えたような、自然な佇まいには違和感がなく、実在するかのようです。 そんなファンタジー要素を含んだ世界であるのに、現実感の強い本書を読みながら、私自身もマッドガイド・ウォーターの、たそがれ川のボートの上にいて、ヤービとともに、クジャクチョウを眺めたり、湿原の冷たくて気持ちよい風を感じたりと、自然の素晴らしさを追体験しているようで、なんて素敵で心地好い場所なんでしょう。 ただ、そんな場所にも、人間の環境破壊を思わせる描写があることには、胸が痛む思いがしましたが、もしかすると、読者がヤービの暮らしを見ることで、自然保護の大切さを考えるきっかけになるのかもしれませんね。 そうした思いから、是非、多くの子供たちに読んで欲しいです(児童書なんですけど、内容的にはやや渋く、大人も楽しめるのは、梨木香歩さんがこの作品を、「永遠の子どもたちに」 捧げていることからも窺える)。

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2022/01/08

図書館の方に勧められて読みました。 子供向けだけれど、私は好き! ちょっと、ムーミンみたいな世界観だなぁ、と思いながら読みました。 登場人物は多くないのに、カタカナの名前が覚えられないのは、年齢のせいかな?とか思いながら、楽しく読めました。そこだけが残念でした。 最近梨木香歩さん...

図書館の方に勧められて読みました。 子供向けだけれど、私は好き! ちょっと、ムーミンみたいな世界観だなぁ、と思いながら読みました。 登場人物は多くないのに、カタカナの名前が覚えられないのは、年齢のせいかな?とか思いながら、楽しく読めました。そこだけが残念でした。 最近梨木香歩さんにはまっています。

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2021/12/25

ディストピア物を読んだ後なので、本当に癒された。 まだ豊かな自然が残る湖沼地帯に住む小さな生き物たちを取り巻く物語。 こうやって、今あるものを大切に、互いを思いやり、出来る限りを尽くそうとする気持ち。 大きな人(人間)が、忘れ掛けてしまっているものを思い起こさせてくれる。 決...

ディストピア物を読んだ後なので、本当に癒された。 まだ豊かな自然が残る湖沼地帯に住む小さな生き物たちを取り巻く物語。 こうやって、今あるものを大切に、互いを思いやり、出来る限りを尽くそうとする気持ち。 大きな人(人間)が、忘れ掛けてしまっているものを思い起こさせてくれる。 決して批判的でなく、戒め的な厳しさもなく、優しさで包まれるような物語。 それでも、やはり大きな人たちの経済活動の影響が見え隠れする。 続編も読みたい。 2021.12.19

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2021/06/12

梨木香歩の世界観である、鳥や植物、水辺、カヌー(この物語ではボート)、自然破壊への憂いなどなどが散りばめられた物語。日本のような、英国の田舎のような、著者のエッセイ本を読んだ人ならそのどちらの空気も感じ取れると思う。 ムーミンを思い描く人も多いと思うけど、あのシリーズのようなシ...

梨木香歩の世界観である、鳥や植物、水辺、カヌー(この物語ではボート)、自然破壊への憂いなどなどが散りばめられた物語。日本のような、英国の田舎のような、著者のエッセイ本を読んだ人ならそのどちらの空気も感じ取れると思う。 ムーミンを思い描く人も多いと思うけど、あのシリーズのようなシュールさは無く、優しい日本語で綴られてる。これ子供の時に読んでいたら「ぐりとぐら」のようにいつまでも心に残る本になってただろうな。 それ程長くない章ごとに区切られているので、眠る前に読むと柔らかい気持ちで眠りにつける。 続編も買ったので読む。

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2021/02/15

うーん、馴染めない~マッドガイドウォーターの近くにあるサニークリフ・フリースクールの同窓生で舎監で教員でもある私は、ボートに乗って読書するのが趣味だが、ある日、カイツブリの巣で小さな生き物で出会い、ヤービを介して湖の岸辺に住む小さな生き物たちと交流を持った…~アメリカあたりのファ...

うーん、馴染めない~マッドガイドウォーターの近くにあるサニークリフ・フリースクールの同窓生で舎監で教員でもある私は、ボートに乗って読書するのが趣味だが、ある日、カイツブリの巣で小さな生き物で出会い、ヤービを介して湖の岸辺に住む小さな生き物たちと交流を持った…~アメリカあたりのファンタジー小説を翻訳した雰囲気のシリーズ、2作目があるらしいが、私はもう充分

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2020/10/25

他のものの命を食べて生きることへの罪悪感。私も小さい時に同じことを感じていた。それに対するパパ・ヤービの答えは、「ごめんね」と思うこと。同じ生き物だからそれで充分とのこと。 ヤービを取り巻く環境の変化(蜂の子が減った、など)は人間が及ぼしたことが影響しているのだろう。ヤービの視...

他のものの命を食べて生きることへの罪悪感。私も小さい時に同じことを感じていた。それに対するパパ・ヤービの答えは、「ごめんね」と思うこと。同じ生き物だからそれで充分とのこと。 ヤービを取り巻く環境の変化(蜂の子が減った、など)は人間が及ぼしたことが影響しているのだろう。ヤービの視点、先生の視点で見られるのが考えさせられるし、楽しい。

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