賊軍の昭和史 の商品レビュー
自民党の田中派は賊軍的に見え、戦後政治でも官軍と賊軍という区別がある程度意味を持つのではないかと思った。但し、陸軍は長州出身者が途中から排除されるが、そういう陸軍がどれほど官軍的と言えるのかとか、日本社会一般の特性と官軍の特性はどう違うのか(もし官軍の特性が日本社会一般によく見ら...
自民党の田中派は賊軍的に見え、戦後政治でも官軍と賊軍という区別がある程度意味を持つのではないかと思った。但し、陸軍は長州出身者が途中から排除されるが、そういう陸軍がどれほど官軍的と言えるのかとか、日本社会一般の特性と官軍の特性はどう違うのか(もし官軍の特性が日本社会一般によく見られるものならそれを官軍的と見るのは不適当)とか、官軍と賊軍の区別に恣意性はないのか、といった疑問を感じた。
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毎度お世話になっております、半藤さんと保阪さんの対談形式で、 昭和史を官軍、賊軍の視点で描く一冊。 お二方の著書をよく読ませてもらうのは、 複雑な昭和史をわかりわすくまとめているからなのですが、今回もわかりやすかった。 鈴木貫太郎って何でこんな評価分かれるんだろうなとずっと思ってたけど、 「ニ・ニ六事件で殺されかけて、とにかく生きることを優先し、戦争を終わらせるために生き延びた。だから戦争賛成側にも恨まれないようにどっちつかずの態度をとった」という 本書での視点はなるほどだなぁと。 斬新な視点だなと思いました。 今だからこそ、そんな昔の出身地で官軍賊軍なんて…と思うけど、それがアイデンティティであり、自分を構成する一部だったんだもんな。 特に海軍は人数が少ない分、それが顕著だったそうで、鈴木も、三羽烏の米内、井上、山本五十六も冷遇されている。 逆に陸軍は永田鉄山、東條英機あたりから「反長州閥」の流れが出てくるんだけど、 それにより皇道派や統制派の戦いが生まれるという…。 いずれにせよ官軍賊軍が昭和にまで影響を及ぼしたことを実感する一冊でした。 それにしてもお恥ずかしながら、今村均という人に関しては全然知らなかった。 こんな清々しい軍人がいたとは。 また別著で読もう。
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「勝てば官軍、負ければ賊軍」の「賊軍」、です。 戊辰戦争で賊軍になった藩出身の軍人さんを取り上げて話し合う対談形式の本。 いやー面白かった! どんだけ薩長嫌いなんだ。 鈴木貫太郎、東条英機、石原莞爾、米内光政、山本五十六…と超有名人なお方ばかりなのですが、薩長閥以外の人たちいう...
「勝てば官軍、負ければ賊軍」の「賊軍」、です。 戊辰戦争で賊軍になった藩出身の軍人さんを取り上げて話し合う対談形式の本。 いやー面白かった! どんだけ薩長嫌いなんだ。 鈴木貫太郎、東条英機、石原莞爾、米内光政、山本五十六…と超有名人なお方ばかりなのですが、薩長閥以外の人たちいう視点で見るとまた違って見えるというか。 つくづく、人を動かすのは理論ではなく感情なんだなあ、と。
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東洋経済新報社出版局の発案で対談。父が賊軍長岡藩出身の半藤氏、札幌出身の保坂氏。 半藤メモ 幕末、薩長方についた三条実美が「南北朝の昔は、錦の御旗というものが立ったものだ」といい古文献をみながら、長州の桂小五郎の愛妾の幾松が京都で反物を買い、品川弥二郎がそれを長州に持って行き、...
東洋経済新報社出版局の発案で対談。父が賊軍長岡藩出身の半藤氏、札幌出身の保坂氏。 半藤メモ 幕末、薩長方についた三条実美が「南北朝の昔は、錦の御旗というものが立ったものだ」といい古文献をみながら、長州の桂小五郎の愛妾の幾松が京都で反物を買い、品川弥二郎がそれを長州に持って行き、文献を見本に偽の「錦の御旗」を三旗作った、そう言われています。御旗をみた慶喜は戦意を喪失した。水戸では光圀の頃から天皇を崇拝する思想があった。 靖国神社は戊辰戦争の官軍側の戦死者を慰霊する招魂社。長州の大村益次郎がつくった。奥羽列藩同盟の人々は祀られていない。西郷も西南戦争で賊軍になったので祀られていない。だが、幕末の禁門の変で死んだ長州兵は入っている。禁門の変では長州は賊軍だったのに。A級戦犯は官軍になるので祀られている。 2015.8.20第1刷 2015.11.3第3刷 図書館
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明治維新から太平洋戦争までが官軍・賊軍という視点で語られる。 全てが全てその対立軸で説明ができると思わないが、歴史を学ぶ上で、また現代社会を考える上で、育った環境が権力側か否かでメンタリティが異なる、ということは一つの重要な要素であることは間違いない(ということに気がつくことが...
明治維新から太平洋戦争までが官軍・賊軍という視点で語られる。 全てが全てその対立軸で説明ができると思わないが、歴史を学ぶ上で、また現代社会を考える上で、育った環境が権力側か否かでメンタリティが異なる、ということは一つの重要な要素であることは間違いない(ということに気がつくことができた)。 いまいち腑に落ちていなかった開戦〜敗戦に至るパワーバランスや意思決定のあり方に関して、本書を読んだことで、理解が進んだ。読んでよかった。
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最近、太平洋戦争についての本をよく読む。 半藤氏の本が面白いというのもあるんだろうけど、歴史のようでいて、今を考える示唆が多々あると感じるからね。現代社会なんて大きな話じゃなく、今、自分の属する職場であったり、人間関係であったり、さ。 いろいろ考えられて、刺激になった。
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大河ドラマ「花燃ゆ」を見て感じた、「吉田松陰の思想が、日本を太平洋戦争に引きずり込んだのではいか」との疑問が裏付けられた。 「靖国神社は薩長歴史観の空間」。靖国神社は今も日本を敗戦に追い込んだ薩長思想をひとめようとしている。 安倍晋太郎も使用する「知行合一」。法治国家を否定する危...
大河ドラマ「花燃ゆ」を見て感じた、「吉田松陰の思想が、日本を太平洋戦争に引きずり込んだのではいか」との疑問が裏付けられた。 「靖国神社は薩長歴史観の空間」。靖国神社は今も日本を敗戦に追い込んだ薩長思想をひとめようとしている。 安倍晋太郎も使用する「知行合一」。法治国家を否定する危うさがある。 石原莞爾のことも目からうろこです。 ラバウル司令官今村均の韮崎の「謹慎小屋」にも行ってみたい。
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勝てば官軍、負ければ賊軍 太平洋戦争の本質、官軍が始めた戦争を賊軍が納めた ヒトラーのハニートラップ、海軍の親ドイツ派、ドイツ留学、
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明治維新前後の官軍と称する勢力は、昭和の大戦においても時代錯誤の影響力を撒き散らした。 尊王思想にしても、自分の理想を成就せしめるためには何でもありの狂気の思想であり、今の大河ドラマが不人気なのも、活動家らに抜き身の刀を近くで振り回されているような厭な雰囲気を、視聴者が感じている...
明治維新前後の官軍と称する勢力は、昭和の大戦においても時代錯誤の影響力を撒き散らした。 尊王思想にしても、自分の理想を成就せしめるためには何でもありの狂気の思想であり、今の大河ドラマが不人気なのも、活動家らに抜き身の刀を近くで振り回されているような厭な雰囲気を、視聴者が感じているからではなかろうか。
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司馬遼太郎が書かなかった、書けなかった?昭和史。迫りくる欧米列強と対峙し、明治維新後、日清・日露を官軍の側から描けた司馬史観。 官軍・賊軍の確執、そして、統制派、皇道派と続く、昭和の軍閥の混乱。司馬史観では取り上げられない史実だ。 昭和史に詳しい、半藤、保坂コンビが、官軍・賊軍が...
司馬遼太郎が書かなかった、書けなかった?昭和史。迫りくる欧米列強と対峙し、明治維新後、日清・日露を官軍の側から描けた司馬史観。 官軍・賊軍の確執、そして、統制派、皇道派と続く、昭和の軍閥の混乱。司馬史観では取り上げられない史実だ。 昭和史に詳しい、半藤、保坂コンビが、官軍・賊軍がどう昭和の戦争に突き進んだのかを解明しようとした著作だ。 基本的には、吉田松陰の思い描いた東アジア構想を具体化しようとした永田鉄山、石原莞爾。 そして、長州の天皇の権威を利用した、錦の御旗が、統帥権干犯へと繋がっているとの考え方が示されていた。 敗戦処理に携わったのは賊軍を出自とする軍人だ。 明治憲法下の最後の首相鈴木貫太郎が居なかったらポツダム宣言の受諾がおくれ、国民不在の戦い方をした官軍的体質で、日本という国はもっとひどく焦土と化していただろうちうのが二人の見立てでありました。
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