歓喜の仔 の商品レビュー
久しぶりの天童荒太の本。 この人の作品は、ひとつひとつにもの凄く力が入っていて、じっくり創作、制作されているので、バンバン創刊されるわけではない。 以前に読んだのが、「悼む人」 直木賞作品で、映画にもなったけど、私は全然共感できなかった。 つまり面白くなかった。 それに比べて...
久しぶりの天童荒太の本。 この人の作品は、ひとつひとつにもの凄く力が入っていて、じっくり創作、制作されているので、バンバン創刊されるわけではない。 以前に読んだのが、「悼む人」 直木賞作品で、映画にもなったけど、私は全然共感できなかった。 つまり面白くなかった。 それに比べて、この「歓喜の仔」は面白かった。 面白いといっても、もの凄く暗く、重く、救いようのないストーリーなんだけどね。 高校生、小学生、幼稚園の3人の子供が主人公。 多大な借金を背負った父親は借金取り(ようはやくざ)に追い詰められ失踪。 母親も精神を患い自ら窓から転落し植物状態に。 家族を養うために長男は高校を中退し、早朝から深夜まで働きづめ。 その給料は借金の方にほとんど持っていかれ、生きていくため借金取りのやくざに言われるまま、覚せい剤の調合を小学生の弟とやらされる。 小学生の弟は、植物状態の母親をアパートで介護し、同時に妹の面倒を見る。 幼稚園の妹は、母親が倒れてからおかしな行動を取るようになってしまう。 兄弟3人と父親、母親の5人の物語が断片的に綴られていく。 その中で長男は、自分の中に同様な境遇を持った戦場で暮らす少年のストーリーを展開し、自分と重ね合わせていく。 やくざのような人間達と付き合い、騙し、騙されが当たり前の生活の中で、最後には兄弟達が信頼しあって、これからも生きようとしていく。 かなり好みが分かれると思うけど、「永遠の仔」とともに、この本もかなりお勧めです。
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家族に何かしらの問題があったと思われる環境で生活する3人の兄弟妹の話である。 この3人の兄弟と妹に、救いが訪れることは絶対にないと思わせられるストーリーの展開に終始読んでいてつらかった。 かすかな希望を残して物語は幕を閉じたように思えるが、3人にはこれからつらく険しい道のりが待ち受けていることは確実であり、手放しには喜べない。
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父は借金を残して失踪、母は心を失って寝たきり、残された三兄妹。そんな状態でも借金取りは容赦なく返済を迫り、長男と次男は覚醒剤の袋詰めという内職をやらされることになる。長男はその筋の人たちに利用されるが自分の頭で考えて行動し、次男は家族を守るために秘密を必死で守る。末の妹はまだ幼稚...
父は借金を残して失踪、母は心を失って寝たきり、残された三兄妹。そんな状態でも借金取りは容赦なく返済を迫り、長男と次男は覚醒剤の袋詰めという内職をやらされることになる。長男はその筋の人たちに利用されるが自分の頭で考えて行動し、次男は家族を守るために秘密を必死で守る。末の妹はまだ幼稚園ながらも自分が良いと判断したことを行動に移していく。 それぞれが大事なものを守るため、必死で行きていく話。 物理的には幸せにならないが精神的な幸せにすがって兄妹が生きていく話という印象。兄妹それぞれが大事と思える人と出会って彼らとの絆を守りつつ根底では家族がしっかり結びついているみたいな感じ。 読解力がいまいちなせいか、言いたいことにインパクトがなく、ただ長いだけのように感じた。
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本当は「永遠の仔」を先に読みたかったけど 5冊はちょっと重たくて断念w (昔は全然平気で読んでたけど…) 父は失踪 母は寝たきり 長男-誠は借金返済のためにヤクザの元で仕事 次男-正二は母の介護 長女-香は幽霊?を見ることができる はじめは内容が重たすぎて読みにくかったけど ...
本当は「永遠の仔」を先に読みたかったけど 5冊はちょっと重たくて断念w (昔は全然平気で読んでたけど…) 父は失踪 母は寝たきり 長男-誠は借金返済のためにヤクザの元で仕事 次男-正二は母の介護 長女-香は幽霊?を見ることができる はじめは内容が重たすぎて読みにくかったけど 進めていくうちに意外とスムーズに読めた。 疑問に思ったとこ、伏線になってたとこ 必要さがわからなかったとこ いろいろあったけど 最終的に非常にいい作品だった って思えた。
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久し振りに手に取る天童作品。 長かった。そして重かった。 ダラダラと読んでしまうかなと思っていたけれど、 意外とスピーディーに読め、短時間で読了。 借金を背負い、父は失踪。母は寝たきり。 長男は働いて生活を支え次男はそれを手伝う。 一番下の妹は幼稚園児なのだが無邪気さは余り感じ...
久し振りに手に取る天童作品。 長かった。そして重かった。 ダラダラと読んでしまうかなと思っていたけれど、 意外とスピーディーに読め、短時間で読了。 借金を背負い、父は失踪。母は寝たきり。 長男は働いて生活を支え次男はそれを手伝う。 一番下の妹は幼稚園児なのだが無邪気さは余り感じず。 三人の兄妹は生活のため、犯罪へも手を染めてしまう。 いやー、重かった。空気が。 周囲の大人からも見捨てられている子供たち。 まともな大人が余り登場せず。 どうにか負の連鎖を断ち切り、光へと進める子供たちとなって欲しい。
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『永遠の仔』が秀作だったのでこちらも購入。 紛争地に生きるリートと誠をなぞらえながら進んで行くけど、正直リートの部分はいらなかったかもしれない…。 あとアジツケの仕事を紹介してくれた連中たちが最終どうなったのかいまいちはっきりしない。 誠と正二はいい男だなァ、と思うけど香はち...
『永遠の仔』が秀作だったのでこちらも購入。 紛争地に生きるリートと誠をなぞらえながら進んで行くけど、正直リートの部分はいらなかったかもしれない…。 あとアジツケの仕事を紹介してくれた連中たちが最終どうなったのかいまいちはっきりしない。 誠と正二はいい男だなァ、と思うけど香はちょっとわがままに映る。 信道は不憫。 愛子の最後の独白は涙が出た。
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父親が出ていき、母親は意識不明の寝たきりとなった家族。どうしてそんなことになったのか、両親の生い立ちを含め語られる。 長男の誠は17歳の誕生日を迎えるが、今や家族の生活を支えなければいけない立場。父親が保証人となった借金の返済もあり、ヤクザからの仕事も含め、朝から晩まで働いている...
父親が出ていき、母親は意識不明の寝たきりとなった家族。どうしてそんなことになったのか、両親の生い立ちを含め語られる。 長男の誠は17歳の誕生日を迎えるが、今や家族の生活を支えなければいけない立場。父親が保証人となった借金の返済もあり、ヤクザからの仕事も含め、朝から晩まで働いている。 夢の中の異国の少年と自分を重ね合わせ、心を繋いでいる。 次男の正二は小6。寝たきりの母の世話を進んで引き受ける。オムツ交換から食事の世話まで手を抜くことはない。学校ではいじめを受けて友達がいない。 一番下の香は幼稚園児。口数が少なく、死者が見える。 その他に、この三兄弟は誠が音感、正二が色彩、香が臭覚を失っている。どれもそれぞれが誇って大事にしていたものだ。 切なく哀しい物語ではあるが、兄弟の強さに救われる。 2017.2.1
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読みながら苦しかった。本当にこんな世界があるのだろうか。こんな悲しい子どもたちがいていいのだろうか?覚せい剤やら、年長児の脱走やら、現実離れ感は否めないが、大作であることには違いない。ラストは歓喜と言えるのだろうか。もっと普通の世界に戻ってきてほしいと祈りながら読み進めた。
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父親の借金返済と母親の寝たきりの生活を守るために働く子供たち。リアルな重みにしんどくなりますが、それでも必死生きることを選択し続ける子供たちは逞しい。
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長かった。とりあえず。 最初の方は絶望的過ぎてほぼすっ飛ばし読み。 中盤からちょっと面白くなってきて、後半は結構読み応えあった。 一番下の妹の話がミステリーっぽくていい。 兄貴の回想??のシーンはほぼ読んでません。
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