残穢 の商品レビュー
作家の私のもとに、一通の読者からの恐怖体験が綴られた手紙が届く。それは昔私があとがきに載せた『あなたのまわりの怪談を送ってください』というのを買った古本で見つけたからだった。そこには引っ越してきた部屋の和室で畳を擦る音がするというものだった。些細な出来事はしかし興味本位に追いかけ...
作家の私のもとに、一通の読者からの恐怖体験が綴られた手紙が届く。それは昔私があとがきに載せた『あなたのまわりの怪談を送ってください』というのを買った古本で見つけたからだった。そこには引っ越してきた部屋の和室で畳を擦る音がするというものだった。些細な出来事はしかし興味本位に追いかけはじめた私と手紙の送り主に胸に重くのしかかる事実を示し始める。 怪談の囁かれる場所は穢れを持つ。さてその穢れはどこから?
Posted by
リングや呪怨といった、ある意味理不尽で無差別な呪いにこれまで納得できていなかったが、この本を読んでと考え方としてなんとなく理解できた。 過去を遡り、範囲を広げていっても、連面と繋がる穢れなのか、偶然なのかよくわからないし、作家や周囲の人に出た不調や不幸も関係あるのかはわからない。...
リングや呪怨といった、ある意味理不尽で無差別な呪いにこれまで納得できていなかったが、この本を読んでと考え方としてなんとなく理解できた。 過去を遡り、範囲を広げていっても、連面と繋がる穢れなのか、偶然なのかよくわからないし、作家や周囲の人に出た不調や不幸も関係あるのかはわからない。しかし、じわじわと残る、理不尽で無差別な恐怖があり、本当にどこまでがフィクションなのかわからなくなってしまった。 本当に穢れの一番元は、戦前の辺りなんだろうか。その元はないんだろうか。 しばらくは和室で寝る際に畳を擦る音がしないか気になってしまうだろう。
Posted by
読後、思ったような、決定的な最後ではないのです。 肩透かしな気持ちになりますが、なんだか怖い。 色々明らかでない答えのない問いがもやもやします。 しかし、テーブルクロスのシミみたいにじわじわ広がるような静かな怖さがありました。 遂になる短編集は後から読んだのですが、1人で自室で読...
読後、思ったような、決定的な最後ではないのです。 肩透かしな気持ちになりますが、なんだか怖い。 色々明らかでない答えのない問いがもやもやします。 しかし、テーブルクロスのシミみたいにじわじわ広がるような静かな怖さがありました。 遂になる短編集は後から読んだのですが、1人で自室で読む気持ちになれませんでした。 掻き立てられて怖い。
Posted by
う~ん、確かに怖いですけど。どこまでが実話か分からんのも不気味だし。でも正直、そこまで楽しめなかったです。
Posted by
怖い怖いと聞いてはいたが、それほどでもなく。 盛り上げて最後にクライマックスが来るわけでもなく、怪談によくあるような、最後をフワッとさせて終わる、しり切れとんぼな話だった。
Posted by
あらすじ(背表紙より) この家は、どこか可怪しい。転居したばかりの部屋で、何かが畳を擦る音が聞こえ、背後には気配が…。だから、人が居着かないのか。何の変哲もないマンションで起きる怪異現象を調べるうち、ある因縁が浮かび上がる。かつて、ここでむかえた最期とは。怨みを伴う死は「穢れ」と...
あらすじ(背表紙より) この家は、どこか可怪しい。転居したばかりの部屋で、何かが畳を擦る音が聞こえ、背後には気配が…。だから、人が居着かないのか。何の変哲もないマンションで起きる怪異現象を調べるうち、ある因縁が浮かび上がる。かつて、ここでむかえた最期とは。怨みを伴う死は「穢れ」となり、感染は拡大するというのだが―山本周五郎賞受賞、戦慄の傑作ドキュメンタリー・ホラー長編!
Posted by
読み始めは怖く無いけど、時代を遡って行くにつれてどんどん怖くなっていく。 読み終えた時の後味の悪さといったらないです。 (褒めてます) この物語はフィクションです、の文字を探してしまいました。
Posted by
映画「リング」を観て、しばらく電源オフになった夜のテレビが怖かった私にとって、この作品はハードルが高かったです・・・。
Posted by
怪異の理由を探っていくと‥‥ 穢れは人を渡って行くのか、物にも憑いて行くのか、 それが二重、三重になってしまったら‥‥ う う う それはとても恐ろしい。
Posted by
実話怪談系好きにはたまらない内容に仕上がっており、怖いし、おぞましいし、最高に面白かったです。こんな長編待ってました。しかも平山夢明氏や富澤徹二氏も友情出演的に登場し、両筆者好んで読んでる者としては鼻血モノのクライマックスで、あぁホラー小説って超楽しいなあと改めて思わせてくれた素...
実話怪談系好きにはたまらない内容に仕上がっており、怖いし、おぞましいし、最高に面白かったです。こんな長編待ってました。しかも平山夢明氏や富澤徹二氏も友情出演的に登場し、両筆者好んで読んでる者としては鼻血モノのクライマックスで、あぁホラー小説って超楽しいなあと改めて思わせてくれた素晴らしい一冊でした。小野先生有難う!
Posted by