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リラ荘殺人事件 改版 の商品レビュー

3.3

53件のお客様レビュー

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    4

  2. 4つ

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    22

  4. 2つ

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  5. 1つ

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2021/04/05
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「そして誰も」のような緊張感がずっと付き纏っていた。犯行の動機はともかくトリックは面白かった。色の件といい、トランプの件といい。 しかし、警察がひたすら無能。何人も死んでいるのに警戒心は薄く、容疑者の足取りすら調査しようとしない。さらには誤認逮捕。極め付けに探偵役のおっさんが終盤に現れてさっと謎を解いてしまう始末。あまりに役に立たなすぎる… 尼リリスの本名は南カメだが、ナイフのイニシャルはA、死体を引き取りに来た母親もリリちゃん呼び。後者はやや違和感を覚えたが、高慢なリリスなら親がそう呼ばないとヘソを曲げる姿かもしれないな、と思い直した次第。

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2021/02/06
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夏休み合宿でリラ荘に集まった芸大生を襲う連続殺人事件。犯行現場にはスペードのAから順にトランプが残される―と言う正統派推理小説。 原形版はSRの会の犯人当てに供されただけあって最終的に容疑者は実質的に2択にまで絞られ、本文でも露骨なほどフェアに「はい、このシーンのやりとりがヒントですよー!」と書かれているのにもかかわらず完全解明出来る読者はなかなかいないでしょう。 次から次へと起こる殺人、残されたトランプと消えた2枚のトランプ、犯行に使われたペンナイフ、青い夕焼け、被害者のメモ…死体も増えれば謎もどんどん増えて混迷を深めていきますが、終盤デウス・エクス・マキナ的に登場した名探偵がスルスル~っと全て解決していくのがたまらなく快感でした。 流石に『日頃から美肌の為に◯◯を飲用してたから耐性があった』は「わかるかー!!!」となりましたがw時代を感じますわ…。

Posted byブクログ

2020/12/29
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ずっと読みたかった作品、ようやく読み終えた。44年前の作品ということで、今ではありえないと思える所も多いけど、細かい点まで全て回収されていて、さすがによく出来ているなぁ...という印象。 最後まで犯人は全然分からなかった。 でも刑事が何人も一緒にいるのにもかかわらず、ポンコツ過ぎやしないかい?w

Posted byブクログ

2020/12/17

推理小説作家(本格推理というのでしょうか)やミステリ小説マニアの間で良く耳にする作品だったので、読みました。 初版が50年前とかなり古い作品ですが、こちらを読む直前に石坂浩二版の金田一シリーズの映画「悪魔の手毬唄」を見ていて、発表当時は計り知れないほどの衝撃だったのだろうと感じ...

推理小説作家(本格推理というのでしょうか)やミステリ小説マニアの間で良く耳にする作品だったので、読みました。 初版が50年前とかなり古い作品ですが、こちらを読む直前に石坂浩二版の金田一シリーズの映画「悪魔の手毬唄」を見ていて、発表当時は計り知れないほどの衝撃だったのだろうと感じました。 連続殺人事件における「どうしてそのようなことをしたのか」の理屈、ロジックが美しいです。8割ぐらい連続殺人事件の場面が入っていて、途中警察が介入するも尽く見過ごし(警察マヌケ過ぎない…?)、満を持して登場した素人探偵星影龍三が鮮やかに事件を暴きます。人間関係など動機から事件の真相を探る金田一耕助の姿が世間に浸透していた当時、彼の姿は新鮮に映ったのではないでしょうか。 言い回しが少々難しいですが、最後の爽快感がたまりません。スッキリしたい方におすすめ。

Posted byブクログ

2020/08/08

とにかく人がどんとん殺される。こっちが考える間もないくらいに。 避暑を目的として学生たちが訪れたリラ荘は、もとの所有者がライラックの花を愛し、それを屋敷の周りに沢山植えていたことからついた、今では日本芸術大学が学生のためのレクリエーションの寮だ。 ここを訪れた学生は、男性が4人...

とにかく人がどんとん殺される。こっちが考える間もないくらいに。 避暑を目的として学生たちが訪れたリラ荘は、もとの所有者がライラックの花を愛し、それを屋敷の周りに沢山植えていたことからついた、今では日本芸術大学が学生のためのレクリエーションの寮だ。 ここを訪れた学生は、男性が4人と女性が3人。個性的でアクが強いメンバーだ。メンバー同士の仲もあまり良くないようで、なぜ同じ時期にわざわざ訪れたのか不思議な気がするけど。 この犯人はそうとは見せないが、非常に頭がよく、機転がきく。この狭い敷地内で、最後まで疑われずに何人もの人間を短期間に殺すのだから。 読みながら何度も笑っちゃったのは、刑事や警部のまったくの役立たずぶりだ。屋敷に泊まり込むものの、そばから次々と殺人が起こり、挙げ句の果てには、最後まで生き残った誰かが犯人だということしか思いつかない。 そこで探偵の登場だ。 探偵はすごい。話を聞いただけで犯人が分かり、おおよその動機を探り当てる。 これらの殺人が成功した影には、色んな仕掛けや秘密があるのだが、読み終えた今となってはただただよく出来ているなとしか思えない。無理矢理な連続殺人事件のわりには、その犯行自体に無理はない。 同級生や周りの人が次々と亡くなっていく割には、みんなあっけらかんとしていて、これだけ人が殺されているのに警察もそれほど焦る様子もない。緊迫感に欠けるほのぼのしたミステリーだなと感じた。 読んでいる最中は、犯人とその動機が気になって、どんどん読み進めたかったのだが、どうも古臭い文章や表現、時々でてくる変な言い回しが引っかかって読みづらかった。 古い話だから仕方ないけど、よくできたミステリーなので、もう少し新しい時代設定で全部書き直したらいいのになぁと思った。

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2020/06/12

おすすめミステリー小説系のサイトで紹介されてたので買った一冊。 初版発行が昭和51年   44年前に発行した小説 そんな古い小説とは知らず買い読んでみたが、やはり所々に表現が古いなと感じる部分があり、ちょっと読みにくい話だなと感じてしまった。 事件のトリックは凄かった。 読...

おすすめミステリー小説系のサイトで紹介されてたので買った一冊。 初版発行が昭和51年   44年前に発行した小説 そんな古い小説とは知らず買い読んでみたが、やはり所々に表現が古いなと感じる部分があり、ちょっと読みにくい話だなと感じてしまった。 事件のトリックは凄かった。 読んでて疑問に思った所がだいたい回収されて謎が解明されたし、スッキリして終わった感じでした。 古さを感じる所があるが、今読んでも楽しめる小説でした。

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2019/07/08

サクサク読めたのですが、 描写の古さがどうしても現代と合わず、 なかなか取り入れられづらいところがありました。

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2019/05/20

登場人物のアクが強すぎて最初は消化不良気味だったのが、怒涛の展開に驚愕の結末でとても満足。やり取りや諍い、小さな謎全てに意味があり、伏線だったことに終わりの終わりに気付かされる。矛盾点に気付かずにサーっと読み流していたからちょっとくやしい笑 他の二作も読んでみようと思う。

Posted byブクログ

2019/03/03

古典本格ミステリーを久々に堪能。 隙のないロジックに、なんなら謎解きのヒントは読者にも平等に提示られているこの作り込み方が本格派だわぁ。

Posted byブクログ

2018/11/02
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何度か改稿されている作品らしいのと、私が読み飛ばしただけかもしれないのだが(廣済堂版の1976/6/20第3刷読んだ)、牧と尼リリスが婚約してるって記述ありましたっけ… 一方的にリリスが言い寄ってるだけなんかとばかり思ってたので、橘の不貞発言が互いの誤認で進んでいたというどんでんがピンとこなかった次第。

Posted byブクログ