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教育という病 の商品レビュー

3.8

33件のお客様レビュー

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2024/03/24

客観的根拠に基づいて書いた、という割にデータの出所がまさかの著者のSNSに届いたDM。呆れて言葉も出ない。

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2022/01/19

 教育現場でのリスクは往々にして「善きもの」として、事故等が起こっても指導の一環の範囲内で処理されているとのこと。組体操は「感動ポルノ」とバッサリ斬っておられたのは爽快。そういえば私もピラミッドの1番上から後ろ向きに落ちたとき、教師は心配する一言もかけなかったことを覚えている。根...

 教育現場でのリスクは往々にして「善きもの」として、事故等が起こっても指導の一環の範囲内で処理されているとのこと。組体操は「感動ポルノ」とバッサリ斬っておられたのは爽快。そういえば私もピラミッドの1番上から後ろ向きに落ちたとき、教師は心配する一言もかけなかったことを覚えている。根性論教師め。上に昇るときも下の段の子から「痛い」と怒られ、連帯感が生まれるどころか関係がギクシャクした思い出がある。  柔道の死亡事故やブラック部活動顧問、1/2成人式の件も教員はもちろん、私たち保護者側も問題をちゃんと認識し直視することが必要。

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2021/08/11

教育とは子どものためを思って行われる営みであり「善きもの」としての性格があるゆえに、子どもや教員に生じるリスクを見えづらくしているという主張が、教育社会学の視点から書かれていました。具体的には、組体操・二分の一成人式・部活動を事例に、教育のリスクと向き合うために、まずはどのような...

教育とは子どものためを思って行われる営みであり「善きもの」としての性格があるゆえに、子どもや教員に生じるリスクを見えづらくしているという主張が、教育社会学の視点から書かれていました。具体的には、組体操・二分の一成人式・部活動を事例に、教育のリスクと向き合うために、まずはどのようなリスクがあるのかエビデンスをもとに明らかにされていました。 この本の中で特に印象に残ったのが、感動がリスクを見えなくしているということです。運動会で子どもたちが必死になって人間ピラミッドをつくる様子を見た時や、二分の一成人式で子どもの成長を実感した時におこる感動。こうした感動に呪縛されることで、現実の危険性・問題を直視した議論が行われていないという筆者は主張していました。 確かに、教育実習や社会教育において少しながら教育に携わった経験を振り返ると、子どもの姿に感動し、この感動があるからこそ続けていた自分もいます。しかし、教育者である側が感動すること自体を追い求めてしまったならば、それは教育という名を使って子どもを利用しているにすぎないことを改めて認識しました。日々、感動を求めることが教育に携わる目的になっていないか、自分を振り返りたいです。 学校現場の状況を批判的に捉え直したい人におすすめですが、個人的には教育=子どものための善きものというように絶対視している人ほど読んでほしい本です。

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2021/07/01

内田教授を知った一冊。 金髪を振り翳して、アホっぽいなーっと思ったの自分を恥じたい。 この先生の、情熱と緻密さがよく出た一冊。 教員なら必携。

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2020/12/15

教育と言う言葉に隠されてしまった様々なリスクをエビデンスに基づいてしっかりと論じた良書。 美談や良きものということを大義名分にして、影で多くの子供を苦しめる教育には終止符を撃たなければと思ふ。

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2020/06/30

前半は小学校中心に行われている組体操と1/2成人式の問題、後半は部活動による事故と教員の働き方の問題を扱っている。 それぞれデータに基づき論じられており、納得する。普段何気なく子どもたちを学校に送り出しているが、指導という名のもとにリスクが見えにくくなっている。これは教員だけでは...

前半は小学校中心に行われている組体操と1/2成人式の問題、後半は部活動による事故と教員の働き方の問題を扱っている。 それぞれデータに基づき論じられており、納得する。普段何気なく子どもたちを学校に送り出しているが、指導という名のもとにリスクが見えにくくなっている。これは教員だけではなく、保護者や地域の問題でもある。 教育はなかなか当事者とならない限り、関心を持ってもらえないジレンマがある。 柔道事故のように社会に広く問うていくなら、教育はより良い方向に行くことができるのではないかと希望を持たせる内容でもある。

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2020/03/29

組体操の高さは、労基法であれば違反、学習指導要領外。柔道とラグビーの死亡率の高さが顕著(諸外国は事例なし)。犯罪も教育の仮面をかぶれば許される風潮。

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2019/12/10

"全員"が"絶対に"というのはあり得ない。 大人としていかなる可能性も考えなくてはいけない。 しかし何もかも禁止や避けてばかりでは怖いなと思う。一歩間違えればいい公園から遊具がなくなるのとかわらない気がする。 学校の主役は親でも先生でも...

"全員"が"絶対に"というのはあり得ない。 大人としていかなる可能性も考えなくてはいけない。 しかし何もかも禁止や避けてばかりでは怖いなと思う。一歩間違えればいい公園から遊具がなくなるのとかわらない気がする。 学校の主役は親でも先生でもなく、子どもたちだということに改めて考えさせらる。

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2019/08/31

組体操のピラミッドが流行ってるってのには驚いたな。 あんなもの何がええねんって思うし、 リスクがあるのはぱっと見でわかるやろうに何やっとんねん。って思ってたけど、意外とみんなクレイジーやね。 教育というのは、医術以上に似非科学的なものが流行る傾向にあると思う。というのも医術以上...

組体操のピラミッドが流行ってるってのには驚いたな。 あんなもの何がええねんって思うし、 リスクがあるのはぱっと見でわかるやろうに何やっとんねん。って思ってたけど、意外とみんなクレイジーやね。 教育というのは、医術以上に似非科学的なものが流行る傾向にあると思う。というのも医術以上に結果がすぐにわからないからなんじゃないだろうか。というかその教育が有効であったかどうかの結果を計測することは個人レベルでは不可能だと思われる。 そういったわけで、みんな教育についてはよくわかっていない。例えば、体罰や危険な組体操が行われている時に教育です、と言われれば(まぁ、この本を読んだ人は別として)多くの人は、おっ、おぅ。と黙ってしまうのではないかと思う。そこまで極端ではないと思うが、教育と言われることで色々なリスクがマスキングされて見えなくなってしまっているのではないか、そういった本。 この他にも2分の1成人式の裏側や、教育という善きものに押しつぶされる教員の話なんかが書かれている。 物理的なリスクもさる事ながら、教育の名の下にボランティア精神で部活の顧問とかをやらされている先生には、本当に同情する。 正直その辺りは、プロのスポーツ指導員にお金払ってやってもらって、先生には授業やクラスに集中してもらいたいものである。 まぁ、田舎だと色々と難しいんだと思うんだけど、教師のQOLが低くて生徒のQOLが上がるはずないと思うんだよね。 こういった話は、皆感情的になりやすいのでエビデンスベースで話するのが吉だと思われる。そのためにも教育関連のデータはもっと取得・公開されると良いなぁ。と思いました。(小並感)

Posted byブクログ

2019/08/30

「感動」という心の動きには、危険な可能性が含まれていることを教えてくれた。 感動的なパフォーマンスを意識してしまうようになってしまう背景についても理解を深めることができたので、今後気をつけたい。

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