烏は主を選ばない の商品レビュー
ブクログの過去の記録を見ていたら、ずいぶん昔に読んだ本に、続編が、しかも文庫で出ていることに気付いて、早速読んでみました。 読んでみたは良いものの、前作読んだのが、ブクログの記録によると5年ちょい前。 読み始めても全くピンとこない。 前作の内容を思い出せないまま読み進め、ようやく...
ブクログの過去の記録を見ていたら、ずいぶん昔に読んだ本に、続編が、しかも文庫で出ていることに気付いて、早速読んでみました。 読んでみたは良いものの、前作読んだのが、ブクログの記録によると5年ちょい前。 読み始めても全くピンとこない。 前作の内容を思い出せないまま読み進め、ようやくストーリーに入り込めた頃には、ハマっていることを自覚。 一言で説明すると、人型に変身する八咫烏の世界を舞台にした平安調ミステリー。かなりの心理戦です。 おもしろかった!続きも読みます。
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引き続きドロドロ政争劇。各勢力が互いに裏をかきながら知略を戦わせる、そのリアルさは圧倒的。 前作含めた2作は、著者の構想する世界観・勢力図の「説明」に終始しているよう(これが整理できなくて苦しみました......)。「本編まだ?」という印象が残り、ここまで読んだ時点では評価がしづ...
引き続きドロドロ政争劇。各勢力が互いに裏をかきながら知略を戦わせる、そのリアルさは圧倒的。 前作含めた2作は、著者の構想する世界観・勢力図の「説明」に終始しているよう(これが整理できなくて苦しみました......)。「本編まだ?」という印象が残り、ここまで読んだ時点では評価がしづらいです。若宮や雪哉のキャラが立ち、コミカルなやりとりが増えた分、前作より読みやすくなっているかな? 終盤のチャンバラは、次巻からファンタジーらしい活劇が繰り広げられる予兆? 評判もいいので、期待だけは高まるなあ......。
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知り合いにお薦めされた本。図書館で借りてきた。シリーズ物の2作目だったようだが難なく読み進める事ができた。歴史ファンタジーの話で八咫烏(やたがらす)一族の雪哉が主人公。次の統治者となる金烏を巡る権利争い真っ只中の朝廷に雪哉は働きに行くのだが、波乱の中で誰が味方なのか?敵は誰か? ...
知り合いにお薦めされた本。図書館で借りてきた。シリーズ物の2作目だったようだが難なく読み進める事ができた。歴史ファンタジーの話で八咫烏(やたがらす)一族の雪哉が主人公。次の統治者となる金烏を巡る権利争い真っ只中の朝廷に雪哉は働きに行くのだが、波乱の中で誰が味方なのか?敵は誰か? 最後のそれぞれの立ち位置でなぜこのような行動を取ったのか明かされるが、本中で出る「美しい言い訳」が何となく理解できる気持ちになった。
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八咫烏シリーズ第二作。前作『烏に単は似合わない』と同じ時期の出来事が、別の視点から語られる。ファンタジーの形式を取っているものの、今作もミステリーの匂いが濃い。 主人公に好感が持てるのと、活劇や陰謀の要素が前面に出ていて派手だからか、前作より読みやすい。ただ読後はやはりほろ苦い。
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1作目の 『烏に単衣は似合わない』、表紙と説明書きに惹かれて期待して読んでみてがっかりした人、多いと思います。 でも!でも!『烏に単衣』で落胆した方こそ、絶対に、シリーズ2作目、この『烏は主を選ばない』を読んでください!! 「え?え?若宮ろくに作中に登場してこなかったくせに何でラストで突然出て来て突然謎解きし始めて説教し始めるの?え?何でそんな偉そうなの?なんでなんで???」ってなるのが、『烏に単衣』。「うおおおおお!?!?姫たちが泥試合してるあいだ若宮そんなことになってたのか?!うおおおおお若宮好き!!好き!!!!」ってなるのが『烏は主』。 シリーズ2作目にしてやっと、物語の趣旨がわかった!騙されたぜ、こんちくしょう!そしてやっぱり、最後はまた騙される!騙されるとわかっててまた次も読んでしまうんだ!悔しい! そして!お気づきでしょうか?『烏は主』の表紙が、そう!表紙の挿絵が金柑!なんですよ!! "くせが強くて、むしろあまり好きではない。だがおかしな事に、決して嫌いではないのだから困る。" 雪哉がそう評した金柑。それは若宮のことを言っていたんですね。中は酸っぱくて苦いけど、噛めば噛むほどちゃんと甘い。雪の結晶を模した浅葱色の狩衣を纏った小さな背中。山内へ向かって、一心に断崖の橋を駆けていく彼は、紛れもなくこの物語の主人公、北家領垂氷郷のわんぱく次男坊。最後まで読んで、表紙を見返して気づくこと、いっぱいあるんです、このシリーズ。 本作で若宮がことあるごとに連呼していた、「だって私は金烏だもの」。考えなしの根拠のない自信に思えたり答えたくない質問をはぐらかすための適当な文言に聞こえてしまうこの言葉が、実は次作の本旨になっていくんではないかと勝手に思ってる。だって次作、タイトルが『黄金の烏』なんだもの!そもそも、何故金烏が生まれるのか。何故金烏とそうでない烏がいるのか。金烏とは。八咫烏とは。山内とは。それが早く、知りたい!
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1巻目とこの巻で、対になる物語だそう。 A面とB面、表と裏、たおやめ編とますらお編、なるほど、なるほど。 個人的には、ますらお編の方が好み。 少し前なら、なんて素敵にジャパネスクとか、彩雲国とか、宮廷の陰謀物は、いい意味でパターンですもの。 物語の軸は、うつけものの皮をかぶっ...
1巻目とこの巻で、対になる物語だそう。 A面とB面、表と裏、たおやめ編とますらお編、なるほど、なるほど。 個人的には、ますらお編の方が好み。 少し前なら、なんて素敵にジャパネスクとか、彩雲国とか、宮廷の陰謀物は、いい意味でパターンですもの。 物語の軸は、うつけものの皮をかぶった主従コンビ。 「うつけものの皮をかぶった○○」も、定番ですけど、心躍ります。 四家、それぞれの在り様がなんとなくわかり、1巻目で登場したお姫様たちが、より立体的に見えてきました。真赭の薄、のこれから、とか、単に名家の姫だけでない面が見れそうで楽しみ。 でも、一番は、最後の彼の決断、かな。これが、定番におさまらない、このシリーズらしさを象徴することになる予感。
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1巻だけじゃイマイチ。と、1巻のところでレビューしたので、続けて2巻へ。 読んでみて、1巻での若宮の動きにも納得。 でもやっぱり不可解と言うか整合性という意味で 消化出来ない部分もあったので、これも続編に持ち越されるのかなー。 1巻と違って、この巻のラストはとても素敵。 語弊...
1巻だけじゃイマイチ。と、1巻のところでレビューしたので、続けて2巻へ。 読んでみて、1巻での若宮の動きにも納得。 でもやっぱり不可解と言うか整合性という意味で 消化出来ない部分もあったので、これも続編に持ち越されるのかなー。 1巻と違って、この巻のラストはとても素敵。 語弊があるかもですが、次に繋がる楽しみがある、と感じさせられた。
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八咫烏シリーズ2 八咫烏が支配する世界、山内。 賢く、人々から愛される兄宮、長束。 本当の金烏として産まれたため、側室の生まれながらも、兄を廃嫡させ、次の御子として定められた若宮。 次の統治者、金烏となる日嗣の御子の座をめぐって、東西南北4つの大貴族と后候補の姫たちをも巻き込ん...
八咫烏シリーズ2 八咫烏が支配する世界、山内。 賢く、人々から愛される兄宮、長束。 本当の金烏として産まれたため、側室の生まれながらも、兄を廃嫡させ、次の御子として定められた若宮。 次の統治者、金烏となる日嗣の御子の座をめぐって、東西南北4つの大貴族と后候補の姫たちをも巻き込んだ権力争いが繰り広げられていた。 前作は、后候補に選ばれた姫たちの視点で描かれていた。 女たちが、若宮を待って争いを続けている間に、若宮側では、何が起こっていたのか、近習となった雪哉の視点で描かれる。 若宮も、うつけと言われ、その行動は確かに表面的には理解できないことが多いのだが、雪哉もまた、とんだ馬鹿者だと、一家の悩みの種となっていた少年。 でも、2人ともなかなかの食わせ物で、そういう面が見られる度に嬉しくなる。 まだまだ物語は始まったばかり。 これからどうなっていくのか、そして、彼らの再会も楽しみ。
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シリーズ前作『烏に単は似合わない』では、あまり出番のなかった若宮の物語。大忙しに大活躍していたのねとわかる、前作の裏側。…というか、本作からシリーズ始動という感じで、前作が裏側とも言える。 世界の詳細が少しずつ具体化していくことのおもしろさ、若宮や雪哉の人柄が見えてくることのおも...
シリーズ前作『烏に単は似合わない』では、あまり出番のなかった若宮の物語。大忙しに大活躍していたのねとわかる、前作の裏側。…というか、本作からシリーズ始動という感じで、前作が裏側とも言える。 世界の詳細が少しずつ具体化していくことのおもしろさ、若宮や雪哉の人柄が見えてくることのおもしろさ。何かが始まろうとする勢い。今後も楽しみだなと思わせる1冊だった。
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后候補となる女性達を主人公に据えた第1巻と対をなし,本巻は男性陣を主役に据え,同じ時間軸を描くことで,本シリーズで描く世界観を丁寧に描ききる.特筆すべきは,キャラクタの立たせ方の妙であり,知らず主役達に思い入れが出てくる.
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