ママは何でも知っている の商品レビュー
こういう軽妙なミステリー、すごく好きです。軽妙でありながら、事件の真相や、レギュラーメンバーの会話の端々に世間知のスパイスみたいなものがうまく入り込んでいて、つくりが巧みだなあと感じました。(2015年7月9日読了)
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◆ お風呂でミステリ ◆ 第七回 ・・・ 第七回 「ママはなんでも知っている」 ・・・ アメリカの作家、ジェイムズ・ヤッフェの“ブロンクスのママ”シリーズです。 殺人課の警部が毎週金曜日の晩に妻と一緒にお母さんのところに夕飯を食べに行く……。 お母さんは頑固で料理のうまい未...
◆ お風呂でミステリ ◆ 第七回 ・・・ 第七回 「ママはなんでも知っている」 ・・・ アメリカの作家、ジェイムズ・ヤッフェの“ブロンクスのママ”シリーズです。 殺人課の警部が毎週金曜日の晩に妻と一緒にお母さんのところに夕飯を食べに行く……。 お母さんは頑固で料理のうまい未亡人……。 そうしてチキンやスープやレバーコロッケをたべるあいまに、いま困っている事件の話をすると、たちどころにママが犯人を推理する、という安楽椅子探偵もの、の代表の一つです。 ママの武器は長年の人間観察に培われた洞察力……。 “心から欲しくて欲しくてしかたがなかった毛皮のコートだけど、それを買うために旦那さんが大事な大事な本を売ったのだ、ということを知ったら……。夫を愛している奥さんならどう考えると思う?” という具合にね。 のちに長編もでましたが、ママの真骨頂はやっぱり短編だと思います。 2017年07月19日
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抜群の面白さ!!!!! 短編集なのに一気読みしてしまった!!!! 会話のテンポも良いし、ママの尽きぬお喋りは読んでて飽きないし、安楽椅子探偵ものってこんなに面白いのかと初めて教えてもらえた気持ち。大満足!!!!
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毎週金曜日にママの自宅へ妻と訪れ夕食を共にする刑事デイビッド。 その夕食で自分の関わる事件についてママに話すと、ママが見事に解決してしまう。 安楽椅子探偵ものの八篇の短編集。 短編なので、事件の内容も簡単で軽く読める。 ママがデイビッドにいくつか質問をし、その答えから真相にたど...
毎週金曜日にママの自宅へ妻と訪れ夕食を共にする刑事デイビッド。 その夕食で自分の関わる事件についてママに話すと、ママが見事に解決してしまう。 安楽椅子探偵ものの八篇の短編集。 短編なので、事件の内容も簡単で軽く読める。 ママがデイビッドにいくつか質問をし、その答えから真相にたどり着くといった形であるため、読者もママと同じ条件で事件に向き合える。 残酷な描写もないため、そういうものが苦手なかたにも愉しめる。 それにしても刑事デイビッド、事件について部外者にペラペラ喋り過ぎ。 捜査上の秘密だとかの問題になったら大変だ。 デイビッドの妻シャーリイとママの掛け合いも適度にギスギスしていて面白い。 皮肉屋なシャーリイとの会話はどことなくイギリスっぽさがあるけれど、作家ヤッフェはアメリカ人だ。 作品にママの手料理についての記載が度々ある。 ネッセリローデパイ、ヌードルスープなど、どんな料理なのだろうと興味をそそる。ママの手料理はいかにも美味しそうで食欲を刺激される。 軽い読み口で、推理小説として愉しんでも、特にそういったことをせずに愉しんでもどちらでも好きなように読める一冊だ。
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『隅の老人』と同じくいわゆる安楽椅子探偵もの。隅の老人は新聞や雑誌を読んでいるだけかと思いきや実は時折裁判を傍聴していたりいて「?」と思うのに対して「ママ」は正真正銘の安楽椅子探偵。場面はすべてママの家。警察に勤める息子が話す内容だけから推理して事件の真相・真犯人を言い当てる。武...
『隅の老人』と同じくいわゆる安楽椅子探偵もの。隅の老人は新聞や雑誌を読んでいるだけかと思いきや実は時折裁判を傍聴していたりいて「?」と思うのに対して「ママ」は正真正銘の安楽椅子探偵。場面はすべてママの家。警察に勤める息子が話す内容だけから推理して事件の真相・真犯人を言い当てる。武器はただ一つ、人生経験に培われた深い洞察力だけ。確かにその切れ味は鋭いのだが何かに欠ける。そう、私にとってハードボイルドと家庭の温かさは極北に位置し、相容れないものなのだ。
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特に表題作が秀逸。 全体を通じて、極めて精巧に作られたパズルなんだけど、軽妙かつ作り込まれた会話が小説としても質が高く、名作の名に恥じない一冊。
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安楽椅子探偵ものの短編集なので、一編ずつちょこちょこ読みました。表紙が素敵です。 古いアメリカが感じられます。食事をしながら謎解きをするので、料理がいろいろでてきます!アップルパイ食べたくなりました。 一番最後の話が一番面白かった。 ママの想像力に感心します!
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安楽椅子探偵シリーズの最高峰!ママの鮮やかな推理の過程で、読み手も一緒にアレコレと推理しながら読み進められるというクオリティの高い構成になっているのが面白い。都筑道夫氏が安楽椅子探偵のもっとも理想的な本として、このジェイムズ・ヤフィーのママシリーズを絶賛しているというのも頷けまし...
安楽椅子探偵シリーズの最高峰!ママの鮮やかな推理の過程で、読み手も一緒にアレコレと推理しながら読み進められるというクオリティの高い構成になっているのが面白い。都筑道夫氏が安楽椅子探偵のもっとも理想的な本として、このジェイムズ・ヤフィーのママシリーズを絶賛しているというのも頷けました!創元推理文庫でもいくつかママシリーズが出ていたようなので、是非復刊して欲しいです!
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少し前のアメリカのミステリー、「ブロンクスのママ」シリーズから、短編8編を収録した新刊。毎週金曜日の夜、刑事のデイビッドは妻を連れ、ブロンクスの実家でディナーをとる…。 ミスマープルに代表される、安楽椅子探偵。話を聞いただけで、人生経験豊富(親戚も多い)なママが事件を解決してく...
少し前のアメリカのミステリー、「ブロンクスのママ」シリーズから、短編8編を収録した新刊。毎週金曜日の夜、刑事のデイビッドは妻を連れ、ブロンクスの実家でディナーをとる…。 ミスマープルに代表される、安楽椅子探偵。話を聞いただけで、人生経験豊富(親戚も多い)なママが事件を解決してくれる。 事件そのものはあっさりしてることが多いけど、飽きないのは、デイビッド・シャーリイ・ママのやりとりが面白いのと、少し昔のアメリカの暮らしが垣間見えるからかな。安心して読めました。
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