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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 早川書房 |
発売年月日 | 2015/06/01 |
JAN | 9784151811517 |
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ママは何でも知っている
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ママは何でも知っている
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アメリカの作家「ジェイムズ・ヤッフェ」の連作ミステリ短篇集『ママは何でも知っている(原題:Mom's Story, The Detective)』を読みました。 ここのところ、アメリカの作家の作品が続いています。 -----story------------- 毎週金...
アメリカの作家「ジェイムズ・ヤッフェ」の連作ミステリ短篇集『ママは何でも知っている(原題:Mom's Story, The Detective)』を読みました。 ここのところ、アメリカの作家の作品が続いています。 -----story------------- 毎週金曜の夜、刑事の「デイビッド」は妻を連れ、ブロンクスの実家へママを訪れる。 ディナーの席でいつもママが聞きたがるのは捜査中の殺人事件の話。 ママは"簡単な質問"をいくつかするだけで、何週間も警察を悩ませている事件をいともたやすく解決してしまう。 用いるのは世間一般の常識、人間心理を見抜く目、豊富な人生経験のみ。 安楽椅子探偵ものの最高峰と称される〈ブロンクスのママ〉シリーズ、傑作短篇8篇を収録。 解説/「法月綸太郎」 ----------------------- 1952年(昭和27年)から1968年(昭和43年)に『エラリー・クイーンズ・ミステリ・マガジン(EQMM)』誌上に発表された、安楽椅子探偵モノの「ブロンクスのママ」シリーズ傑作短篇が8篇収録された作品… 「アガサ・クリスティ」の「ミス・マープル」シリーズの初期作品を彷彿する内容でした。 ■ママは何でも知っている (Mom Knows Best) ■ママは賭ける (Mom Makes a Bet) ■ママの春 (Mom in the Spring) ■ママが泣いた (Mom Sheds a Tear) ■ママは祈る (Mom Makes a Wish) ■ママ、マリアを唄う (Mom Sings an Aria) ■ママと呪いのミンクコート (Mom and the Haunted Mink) ■ママは憶えている (Mom Remembers) ■解説 法月綸太郎 金曜日の夜は、「ブロンクスのママ」の家で開かれる週に一度の夕食会… 料理はお定まりのロースト・チキン、集まるのは殺人課の刑事である息子の「デイビッド」と妻の「シャーリイ」、それにママの三人だけ、、、 でも「デイビッド」にとっては貴重な夜だ… 世界一とだっていえるチキンの味はともかく、それにもましてママの助言は聞き逃すことができない。 警察を何週間もきりきりまいさせている難事件を、ママはいとも鮮やかに解決してしまうのだ… ママに言わせれば、殺人犯人を突き止めることなど児戯にひとしい、、、 平凡な常識、人間の心理を見抜く眼、それに長年ごまかしの上手な肉屋や食料品屋相手に鍛えた、何ものにも決して欺かれない才能さえあれば……。 毎週金曜日に、刑事の「デイビッド」が難事件の謎をママに相談すると、空気を読まず忖度もしない才媛の嫁「シャーリイ」との嫁姑バトルを交えつつ、ママはいくつかの質問をするだけで見事に事件を解決… というワンパターンの展開(上司の「ミルナー警部」が招待されていたり、外食だったりのバリエーションはありますが… )なのですが、飽きずに愉しめました、、、 容疑者はあがっているものの、犯人は確定していない状況から、見事に犯人を特定する展開の『ママは何でも知っている』と『ママの春』が印象的でしたね… あとは、犯人が確定していると思われる事件でママが違う人物を真犯人として指摘する展開の『ママは賭ける』と『ママは祈る』、『ママ、マリアを唄う』も面白かったですね。
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連作短編8つ。 人生経験豊富なママが、息子の刑事から殺人事件の話を聞いて3つ4つ質問をしただけで事件を解決してしまう。 時々口をはさむ嫁とママの棘のある会話も楽しい。 奇抜なトリックではないのも良い。穏やかな気持ちで全編を読める。 ちょっと口が悪いママの人生が一編一編に書き込まれ...
連作短編8つ。 人生経験豊富なママが、息子の刑事から殺人事件の話を聞いて3つ4つ質問をしただけで事件を解決してしまう。 時々口をはさむ嫁とママの棘のある会話も楽しい。 奇抜なトリックではないのも良い。穏やかな気持ちで全編を読める。 ちょっと口が悪いママの人生が一編一編に書き込まれ、だんだんいとおしくなる。
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短編集がいいなという時がある。 暑い、気圧、などなどで、長いのや重いのが無理な時、色々な作家の作品を集めたものではなく、シリーズにどっぷりはまりたい時、だが絶対に面白くないといやな時、私は強くこれを勧めよう。 タイトルくらい聞いたことがあるのではないか? 「安楽椅子探偵」の名作...
短編集がいいなという時がある。 暑い、気圧、などなどで、長いのや重いのが無理な時、色々な作家の作品を集めたものではなく、シリーズにどっぷりはまりたい時、だが絶対に面白くないといやな時、私は強くこれを勧めよう。 タイトルくらい聞いたことがあるのではないか? 「安楽椅子探偵」の名作として有名なシリーズである。 「安楽椅子探偵ってなに?」 うむ、もっともな質問だ。 事件現場に行くことなく、居合わせることなく、話を聞くだけで、誰がやったか、なぜやったか、解いてみせる探偵のことである。 そういった探偵が出てくるミステリを、「安楽椅子探偵」「安楽椅子探偵もの」と呼ぶ。 その名作がママだ。 語り手デイビッドは殺人課の刑事である。 週に一度、妻と一緒にママの夕餉に呼ばれるのだが、その時、今扱っている事件について話す。 するとママは『警察を何週間もきりきりまいさせた事件を夕餉の卓であっさり解決してしまう』(11頁)のである。 バラバラの死体や、演出された死体――菊人形の上の首や、水面から足が生えているような死体――ハデな殺人は、ない。 といって、家の前で毎朝犬に糞をさせるのは誰か、メガネはどこに行ったのか、というような日常の謎でもない。 ちゃんと人が死ぬ。 登場人物が少ないので、肝心なところで、ええと、誰だっけ・・・・・・と、戸惑うことがない。 一話完結なので、どこから読んでもいい。 給仕がなぜ常連客を毒殺したのか? 5歳の少年が殺人を犯したのか? 音楽のためにこのオペラファンは殺人を犯したのか? ・・・・・・ 8編の話がここにおさめられている。 通勤電車や、細かい空き時間に読むのにぴったりだ。 ロースト・チキン、ヌードル・スープ、牛肉の蒸し焼き、ネッセリローデパイ、・・・・・・ ママのつくる料理に酔いしれつつ、誰が犯人か頭を絞るのは、なかなかよい時間ではないか。
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