鴨川食堂 の商品レビュー

柏井壽(著者)

2024/10/16

食を探してくれる鴨川食堂。
娘のこいしちゃんが依頼人から話を聞き、父の流さんが探している料理を再現する役割。
昔一度だけ食べたあの料理、大好きだったのにどうしても再現できないあの味、いろいろな食を求めて依頼人がやってきます。

ひとつひとつのお話は短いのでさくっと隙間時間のお供にも。

鴨川食堂で出されるお料理がどれも本当に美味しそう。食を探してもらうかは別として、こんな食堂が身近にあればいいのに。

ちょくちょく差し込まれる常連の浩さんの存在が気になりつつ、ぺろりと読めました。

2024/10/21

近くにあったら通いたいお店、一体何軒あればいいのか…鴨川食堂もまた通いたい。
流さんが作るお料理の美味しそうなこと。最初に出されるおまかせ定食が大変気になります。

看板娘であるこいしさんがお客さんからいろんな話を聞き出し、その話を元に流さんがお客さんの要望に合う料理を調査する。
そしてそれにちょっとした心添えを加えることで、料理がよい方向に働くように後押しする感じ。

自分だったら、もう一度食べたいと思う料理はなんだろう。まだ新しく食べてみたいばかりで、思い出したい味はなかなか思いつかない。
いつかそんな料理が思いついた時には、ぜひ鴨川食堂に出会いたい。

元々タイトルを知っていて気になっていたのだが、著者の方が京都案内の記事などを書かれていると知り、読みたさが増して手に取った本。
お話は京都に限らないけれど、旅好き、グルメ好きの人にも良さそうなお話だった。

ほぼ名前だけ登場の浩さんの活躍はいつかくるのだろうか。

2024/09/13

『食』を探してくれる食堂って面白いなぁ。
最初は京都弁が読み辛いなと思ったけど、読んでいるうちに慣れた。

2024/08/17

鴨川流と娘のこいしが営む看板のない食堂。
その奥では食探しをしてくれる探偵事務所がある。
亡くなった妻の味を探す「鍋焼きうどん」
プロポーズの味を探す「ビーフシチュー」
旅館の味を探す「鯖寿司」
別れた旦那の味を探す「とんかつ」
祖父と食べた味を探す「ナポリタン」
おふくろの味を探す「肉じゃが」

ストーリーはパターン化されており、調査の結果だけが語られるので、ドラマとしては少し味気ない。
京都の街や食の話題がたくさん出てきて、聖地巡礼したくなる。
料理が作りたくなる物語。
親子2人とも少しクセが強く、京都感満載。
確かにいろんな食のストーリーはあったけれど、食堂と探偵の組み合わせは新しいか？

第三話の岩倉友海　は物語の中で素性を明かしてないと思うが、何となく思わせぶりな事は書いてある。
ただ、あらすじには「総理大臣」と書いてあって、やっぱりそうなんだ、と思った。

他にも他エピソードに登場した人が別のエピソードにちょこちょこ登場して、連作短編の面白いところ。
調べてみたらかなり長いシリーズになっていた！
この先シリーズを経てもっと面白くなることに期待！

2024/08/13

依頼人のわずかな記憶を頼りに京都の料理屋の父娘が思い出の料理を探して作る話。
料理の描写が丁寧で美味しそうなのが良かった。
ただ、娘が作中で三十路超えてるというけど、読んでてまだ二十前半の少し生意気な女性な感じしか見えなかったのと、客商売なのに新規の客に対して不貞腐れたり無愛想になるのはどうかなぁと思った。
娘、ほぼ食探ししないし…

2024/06/28

京都に住んでいるのであそこの土地の名前だー！！となるのが楽しかった。展開としては寅さんみたいに割と同じような展開なのでサクッと読める。
寝る前に読んだらお腹空いた。。

2024/04/24

依頼人の思い出の料理を再現する、鴨川食堂。
依頼人の話を聞いて、
父流が現地に赴き情報を集め料理を再現する。
読みやすい短編集で心温まる話が詰まっている。
似たような作品と飛び抜けて面白い事はなかったが、楽しく読めた。

2024/01/04

料理の味はその時の思いと結びついて、何十年も心に残っているんだなぁと感じながら読みました。
依頼者は必ず食堂のおまかせ料理をいただくことになっているのですが、とても美味しそうでいつか食べてみたいと思ってしまいました。

あなたにはもう一度食べてみたい料理はありますか？

2023/12/16

何気にBOOKOFFで見つけた１冊。「料理春秋」とゆう食通の雑誌に「鴨川食堂　鴨川探偵事務所　食探します」と１行広告を載せてるだけで縁のある人は探し訪ねてくる様子。その食堂は看板もあげてなく東本願寺の近くにあるらしい。
鴨川って響きが京都の風情を感じさせたので手に取ってみたけどどうして辿りつけるのか謎で、鴨川って名字の親子が営んでいる食堂でした。元刑事の父親が料理を担当し、年齢不詳の娘が給仕兼探偵所の所長のようです。
メニューはなく和洋中なんでもできるようだけど初めてのお客さんには、お任せのおばんさい料理以外食べさせないようで敷居の高さが伺える。もっとも初回で出されるお任せ料理のほうが豪華なんですけど。依頼者が食したいものは、昔たべた、うどんとか、ナポリタン、肉じゃがといった庶民のものが多そう。
依頼者の朧な記憶を頼り懐かしい味を再現して提供してくれるのだが、現地調査とか素材を推理しおおよそ2週間かかるようで再訪の際には再現した料理を提供してくれる。依頼者はセレブが多く報酬は依頼者任せで振込む様子ですがこうゆうのって、依頼者自身か値踏みされてるようで見栄やプライド高い人だと気張って弾みそうだし宗教のお布施のようでなんだか落ちつかない。
展開はパターン化してて味気ない気がしましたがシリーズ10巻もでてるとは中毒性ありそう。京の文化を知る上でも何かあるのかもしれない。
一度、京のお茶漬けとゆうものを食べてみたく思っているのですが再現してくれるのかなぁ。

2023/10/21

お噂はかねがね☆ドラマも作成されたのは知ってましたが未視聴です。
6編の短編集ですがみんな、過去に思い出のある食を探してほしいとやって来ます。中でも、ビーフシチューが良かった☆初恋の甘くてほろ苦い思い出が良い。
看板も暖簾もない食堂、そして料理専門の探偵事務所。不思議です。思い出の食以外に、最初に出すおまかせの食事も京都を感じる料理で美味しそうです。
懐かしの食、実はわたしもあるんですが、こんな風に探して再現してくれる食堂があったら訪ねてみたいな☆