特別料理 の商品レビュー
まえがきあとがきでべた褒めされてはいるが、物語の導入部分の文章がくどい印象。展開はどれも嫌な感じがとてもよい
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ロアンド・ダール『あなたに似た人』や『笑ゥせぇるすまん』のようなブラックな短編、ショート・ショートの嚆矢とされる作品だと思うが、色んな作家によるその後のバラエティに富む展開の萌芽が早くも本作の中に見られることは驚きだ。 タイトル作は少し毛色が異なるが、収録作の殆どは誰もが抱える心...
ロアンド・ダール『あなたに似た人』や『笑ゥせぇるすまん』のようなブラックな短編、ショート・ショートの嚆矢とされる作品だと思うが、色んな作家によるその後のバラエティに富む展開の萌芽が早くも本作の中に見られることは驚きだ。 タイトル作は少し毛色が異なるが、収録作の殆どは誰もが抱える心の闇を種としてそこから悪意が芽生え意外な結末に至る流れは似通っている。しかし、中にはミステリ仕立てあり、精神病理に踏み込む現代小説的描写あり、タイムリープSFありと、個別のジャンルでそれぞれに評価できそうな秀作揃いである。特に時間の檻に閉じ込められた姉弟を描いた『クリスマス・イブの凶事』にはヒッチコックの『サイコ』を思わせる後味の悪さを感じた。最終話の結末の絶妙な宙吊り感には心底ゾクゾクさせられる。
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杉江松恋さんの『マストリード100』から。 それぞれが違うタイプの短編10編で、全てが面白かった。 どの作品もネタやトリックは今ではよくあるものなので、途中で薄々予想はつく。 それでも面白いのは、心理描写の描き方、構成、決めセリフの1行が完璧だからだと感じた。 絶賛している...
杉江松恋さんの『マストリード100』から。 それぞれが違うタイプの短編10編で、全てが面白かった。 どの作品もネタやトリックは今ではよくあるものなので、途中で薄々予想はつく。 それでも面白いのは、心理描写の描き方、構成、決めセリフの1行が完璧だからだと感じた。 絶賛しているエラリー・クイーン本人の序文には、著者のエリンは「これでよしと思う1行」にぶつかるまで書き出しの1句を42回も推敲を重ねた、というエピソードが書いてあった。 ・最後の1行で落とす作品 ・肝心なことは書かずに読者に悟らせる作品 ・最後まで読むともう一度最初から読みたくなる作品 ・結末を読者の想像に任せる作品 私の好きなタイプばかりでとても楽しかった。 エリンの長編『鏡よ、鏡』も今度読んでみたい。 パット・マガー、ジル・チャーチル、スタンリイ・エリンと、杉江松恋さんの『マストリード100』のおかげで好きなタイプの作品と出会えて嬉しい。 ★4.5
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『儚い羊たちの祝宴』に出てくる「アミルスタン羊」の原典。こういうの、出てきたらすぐ、ああ、あれのことね、って思い浮かぶような人になりたいけど、読みにくすぎてすごく時間がかかった。 シドニーシェルダンの超訳のようなのがあれば読みやすいのだろうけど、独特の雰囲気がなくなってしまうんだ...
『儚い羊たちの祝宴』に出てくる「アミルスタン羊」の原典。こういうの、出てきたらすぐ、ああ、あれのことね、って思い浮かぶような人になりたいけど、読みにくすぎてすごく時間がかかった。 シドニーシェルダンの超訳のようなのがあれば読みやすいのだろうけど、独特の雰囲気がなくなってしまうんだろうな。 私は「お先棒かつぎ」がよかった。 昔めっちゃはまった阿刀田高っぽい。
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巨匠・エラリイ・クイーン自身による巻頭の序文を読んで大いに期待に胸を膨らませたのが、本書での興奮と満足のピーク。それ以降は、クイーン自身も絶賛した第1作「特別料理」を含め、収載全10編がまあことごとく面白くない。と云うか「読み辛い」。これはおそらく著者自身の文章の特徴でもあるのだ...
巨匠・エラリイ・クイーン自身による巻頭の序文を読んで大いに期待に胸を膨らませたのが、本書での興奮と満足のピーク。それ以降は、クイーン自身も絶賛した第1作「特別料理」を含め、収載全10編がまあことごとく面白くない。と云うか「読み辛い」。これはおそらく著者自身の文章の特徴でもあるのだろう。翻訳もさぞや難しかったんだろうとは思う。しかし読みにくいったらありゃしないのだ。一冊読み始めたら絶対に途中で止めないタチのぼくにとっては、10編全てを読み終えるのには大変な自制と努力が必要だった。我ながら珍しい読書体験。 唯一、8編めの「パーティーの夜」だけは、何とか辛うじて面白かった、かな。 もう決して再読はしない。
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2024.2.5 読了。 スタンリイ・エレンの描く10篇の短篇集。 正確には☆3.5という気持ち。 ポットキャストで表題作「特別料理」がミステリー小説として紹介されていて興味を持ち読んだ。 「これはミステリー小説です!」と断定してしまうには色々な要素が含まれていてミステリーな...
2024.2.5 読了。 スタンリイ・エレンの描く10篇の短篇集。 正確には☆3.5という気持ち。 ポットキャストで表題作「特別料理」がミステリー小説として紹介されていて興味を持ち読んだ。 「これはミステリー小説です!」と断定してしまうには色々な要素が含まれていてミステリーなんだけど書店で他の分類のコーナーの書棚に置かれていても、そういう捉え方もありですね!と思いたくなる一冊だった。 ミステリーの中に人の心理やそこからくる行動描写が巧み。 ある程度まで主人公がどんな立場であるか全く分からないまま物語が進んでいき、脇役や会話などからシュチュエーションを想像しながら読んでいく短篇もあり、読者の想像力にお任せするがキーワードが見事できちんとどういう人間関係にありどういう人物で何をしているのか、ということはしっかり伝わってくる。文章はクラシカルな雰囲気だった。 どの作品も余韻を残し具合が良かったが、好みが別れそうなミステリーを書く作家だなと感じた。 (まだ彼の作品は一冊目ですが。)
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2024年最初の一冊はスタンリイ・エリンの短篇集。 表題作はもはや古典といえるような作品となっているようで、確かに色々と後世の作品に影響を与えていそうだなと思わせる物語でした。それ以外も一癖ある作品ばかり。基本的にしっぺ返しを食うような作品が多い印象ですが、どこか教訓めいた印象を...
2024年最初の一冊はスタンリイ・エリンの短篇集。 表題作はもはや古典といえるような作品となっているようで、確かに色々と後世の作品に影響を与えていそうだなと思わせる物語でした。それ以外も一癖ある作品ばかり。基本的にしっぺ返しを食うような作品が多い印象ですが、どこか教訓めいた印象を受けたりもします。個人的に、「決断の時」は巧いことオチをつけたなぁと感心。
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古典の部類だと思いますが、初めて読みました。 クラシックだけど、切れ味が鋭く、そしてハッピーエンドゼロ…こんなことも初めて。 悲しい気持ちになりながら、ぐっと引き込まれてしまいました。
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何かよからぬ事が起きそうな前触れ、これを感じるのが面白い作品。何が起きるんだ?ミステリの原点にして頂点と言えば言い過ぎか。 もとは米澤穂信さんの「儚い羊たちの祝宴」のアミルスタン羊から釣られ。 私は外国人作家の本は基本読まないが翻訳がそこそこいいのかあまりストレスなく読み進め...
何かよからぬ事が起きそうな前触れ、これを感じるのが面白い作品。何が起きるんだ?ミステリの原点にして頂点と言えば言い過ぎか。 もとは米澤穂信さんの「儚い羊たちの祝宴」のアミルスタン羊から釣られ。 私は外国人作家の本は基本読まないが翻訳がそこそこいいのかあまりストレスなく読み進めれた。
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結末を明記せずに想像させる書き方こそ“奇妙な味”の醍醐味だなと思う。 有名すぎる表題作はその最たるもの。 予測がつかないストーリー展開を楽しみながらも、最終的には何とも言えない読後感を味わうことになる。 どの短篇を読んでも、不安と恐れが合わさったような気持ちにさせられてしまう。
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