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太宰治の辞書 の商品レビュー

3.4

113件のお客様レビュー

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2015/10/15

本当に大好きなシリーズの新作。 ようやく読めました。 さすがと思わせる作品への愛情。 でも、主人公が遠くに行ってしまった物寂しさ。 複雑な気持ちで読みました。 いや、好きなんですが。 できれば次は三人娘が揃ったところを見たいなー。

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2015/10/13

『円紫さんと私』シリーズの、(私的にはまさかの)続編。 これまでは、このシリーズは「ミステリ」にカテゴライズしてきたけれど、本作はシリーズのキャラを使って、太宰への愛、活字への愛を語った、長い長いガイドブックのような。 だって、事件もないし謎解きもないし! いや、あらゆる文学...

『円紫さんと私』シリーズの、(私的にはまさかの)続編。 これまでは、このシリーズは「ミステリ」にカテゴライズしてきたけれど、本作はシリーズのキャラを使って、太宰への愛、活字への愛を語った、長い長いガイドブックのような。 だって、事件もないし謎解きもないし! いや、あらゆる文学作品を論じる時、原典を当たるとか推敲の変化を当たるとか、探偵の謎解きの過程に似てはいる。 「六の宮の姫君」は、それをそのまま描いて、ミステリにギリギリなってたと思う。 でも、これはちょっと…離れすぎてしまった感じがする。 というか、円紫さんもちょっと、正子ちゃんもちょっと、で物足りな〜い‼︎だけかもしれないけれど。 綺麗に完結していた物語世界の、その後を垣間見る事が、いつも必ず喜びに満ちているものとは限らない、という事です。 前作までは何度も読み返したくて持ってるけど、これは買わないなぁ。たぶん。 残念。

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2015/09/22

主人公が40台になったとはいえ、とても渋い(同じ著者の「いとま申して」みたい。、丁寧で味わい深さも感じるけど、現代のものまで引用多いなー。 太宰治を殆ど読んでないので興味はわきました。 正ちゃんや円紫さんが健在でよかった。もっと他のひとたちも、旦那さんも登場するようなお話を読みた...

主人公が40台になったとはいえ、とても渋い(同じ著者の「いとま申して」みたい。、丁寧で味わい深さも感じるけど、現代のものまで引用多いなー。 太宰治を殆ど読んでないので興味はわきました。 正ちゃんや円紫さんが健在でよかった。もっと他のひとたちも、旦那さんも登場するようなお話を読みたいなあ、というのが正直なところです。

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2015/09/17

「私」シリーズの最新作! 可憐な女子大生だった「私」も、中学生の息子を持つ歳に。しかし、本への情熱はあの頃と変わらない。 正直、作中に登場する本はほとんど読んでいないのに、なんでこんなに面白く読めるのだろう。 (そうは言っても、「女生徒」はじめ太宰のいくつかは読まなければ) 文...

「私」シリーズの最新作! 可憐な女子大生だった「私」も、中学生の息子を持つ歳に。しかし、本への情熱はあの頃と変わらない。 正直、作中に登場する本はほとんど読んでいないのに、なんでこんなに面白く読めるのだろう。 (そうは言っても、「女生徒」はじめ太宰のいくつかは読まなければ) 文学作品からの引用が多い構成は、この物語の中で語られていることともつながる。表現とは何か。 正ちゃんの言葉がいい。 「自分の好きだった本が、友達のうちにずっと置いてあるのも、悪いことじゃない」 「連れ合い」が、「私」に理解のある素敵なひとなのだろうとは伝わるのだけど、顔のない後ろ姿だけのような描かれ方で、このシリーズのファンとしては、もっと知りたかった。あのコンサートで隣に座った彼なのだろうか。

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2015/09/06

2015.9.5.編集者が大作家のちょっとした謎を追っていくストーリー。一番驚いたのは生まれてきてすみません、という有名すぎる太宰治の言葉の由来。そして作品として有名な女生徒の元ネタ。元々、太宰治という人には少々疑問符があったがますますそれが強まった。ボバリー夫人、テレーズ・ディ...

2015.9.5.編集者が大作家のちょっとした謎を追っていくストーリー。一番驚いたのは生まれてきてすみません、という有名すぎる太宰治の言葉の由来。そして作品として有名な女生徒の元ネタ。元々、太宰治という人には少々疑問符があったがますますそれが強まった。ボバリー夫人、テレーズ・ディスケルーという作品が懐かしかった。

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2015/08/22

とても久しぶりの「円紫さんと私」シリーズ新刊。 前回、大学を卒業して小さな出版社に就職した「私」はもう40代。中学生の息子がいる。 これまでのように、身近な謎を円紫さんのアドバイスで解いていく内容ではない。近代文学への好奇心を、編集者である立場を利用して「私」が個人的に深めていく...

とても久しぶりの「円紫さんと私」シリーズ新刊。 前回、大学を卒業して小さな出版社に就職した「私」はもう40代。中学生の息子がいる。 これまでのように、身近な謎を円紫さんのアドバイスで解いていく内容ではない。近代文学への好奇心を、編集者である立場を利用して「私」が個人的に深めていく話で、大学時代の親友だった正ちゃんや円紫さんはその近況を確認する程度にしか登場しない。 小説というより、国文学のレポートを読んでいるようだった。 北村薫は直木賞を受賞した後どこか開き直ったように、もともと国語の先生だった自分の知識欲を満たすことに夢中になっているように感じる。もっと昔のような小説らしい小説も書いてほしい。

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2015/08/19

女性編集者が、太宰治作品のなかに現れるキーワードを手掛かりに、作品の中に隠された、作者の謎を追う。 本の街、神保町で働き、東京の西側郊外に住む主人公の常用が、あまりに自分に近く、必要以上の親近感を持ってしまった。 太宰の本をまた読んでみようと思いました。

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2015/08/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

図書館で借りた本。 この本は、何で知ったんだったかな。 人気ランキングで上位にあったんだと思うけど、失敗でした。 何が失敗って、何も知らずに、何の知識も無く読み始めてしまったことが失敗でした。 後で知ったのですが、これはシリーズだったんですね。 どおりで登場人物の紹介が無くて、背景が分かりにくいと思いました。 今の自分なんかが手をつけて良い本ではありませんでした。すみません。

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2015/08/14

 東京創元社から移ったのか。これまで以上に、探索・随筆感が強い。さて、本当に、《私》シリーズにするのが良かったのか。  『六の宮』から、ここまでに流れた時間を、小説として読みたいね。

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2020/01/20

花火、女生徒、太宰治の辞書の3編からなる短編集。「円紫さんと私シリーズ」の最新作ということで、シリーズ未読で読んでいいものか迷っていましたが、今回は推理ものというよりは芥川龍之介の舞踏会、太宰治の女生徒にまつわる謎を編集者である「私」が解いていく旅ということで、とりあえず読んでみ...

花火、女生徒、太宰治の辞書の3編からなる短編集。「円紫さんと私シリーズ」の最新作ということで、シリーズ未読で読んでいいものか迷っていましたが、今回は推理ものというよりは芥川龍之介の舞踏会、太宰治の女生徒にまつわる謎を編集者である「私」が解いていく旅ということで、とりあえず読んでみた。 面白いんだけど難しくて、なんだかわけわからなかったけど、大好きな萩原朔太郎の詩について書かれていたのも嬉しく、特に詩集「月に吠える」の中の5行詩「およぐひと」に「私」が感じた本というものの奥深さのくだりには最高に感じ入りました。

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