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触法少女 の商品レビュー

3.6

72件のお客様レビュー

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2018/06/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

子供を愛玩動物としか見ていない「育児放棄」な母親に捨てられた少女の復讐譚 彼女が目指したのは「完全犯罪」そのディティールの細かさ、周到さに圧倒される。身体は大きくなっても抗えない幼少時の虐待の記憶。そして渇望した母からの愛情。自分を取り戻す為に少女は母親を殺す事を選ぶ。法に触れる事は良くない事ですが、読了後「良かった」そう思える作品です。

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2018/05/20

子供が成長して行く過程で親によって歪められる。きっとこの本に出てくる九子のように、ぱっと見は分からなくとも、いざとなればの凄みを持つ者がいるんだと思う。その凄みを武器に、悲しいが仕方のなさを感じる目的に向かって懸命に考え戦う九子をいつしか応援しているような気分になった。 最後の展...

子供が成長して行く過程で親によって歪められる。きっとこの本に出てくる九子のように、ぱっと見は分からなくとも、いざとなればの凄みを持つ者がいるんだと思う。その凄みを武器に、悲しいが仕方のなさを感じる目的に向かって懸命に考え戦う九子をいつしか応援しているような気分になった。 最後の展開もまた本ならではの仕掛けで面白かった。

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2018/05/03

久しぶりに「がつん」と来た。 ストーリーも良いし、流れも良い。 装丁も良い。 幼い頃、母親に棄てられ、児童養護施設で育っている美少女 九子。 最後の最後まで、仕掛けがあって良かった。 終わるのが惜しく、最後の解説まで読んじゃった(笑 '18.05.03読書完了

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2018/05/02

おもしろかった。 主人公の美少女は大人びてるかと思いきや 急に不安定なところもあったり、 犯罪というよりは心理的な部分に すごくひきつけられた作品。 虐待する非道なクソ親でも 100%悪い面だけでできてるワケじゃない。 でもやっぱり 子どもを虐待するような親は 殺されてもいいほ...

おもしろかった。 主人公の美少女は大人びてるかと思いきや 急に不安定なところもあったり、 犯罪というよりは心理的な部分に すごくひきつけられた作品。 虐待する非道なクソ親でも 100%悪い面だけでできてるワケじゃない。 でもやっぱり 子どもを虐待するような親は 殺されてもいいほどの罪人だ、とは思う。 最終的には衝撃がいっぱいだったけど わかってみればたしかになぁ、て感じも。 とりあえずぐんぐん読めた。

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2018/03/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

14歳未満は、事件を起こしても刑罰を与えることができない。つまり、逮捕ができない。 そのグレーゾーンの少女 九子が、虐待されてきた母親を毒殺しようと突き進む。その姿が痛々しく感じた。そして周りに与えた影響の大きさの罪。里実のある意味真っ直ぐな好意としての行動が異様に映り、何ともいえない怖さを与えた。

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2018/02/10

イメージしていた内容とは違ったがなかなか面白い作品だった。 ミステリーとしてはこんなものかなってカラクリだったけど刑事の渡辺が九子を自供へと導いていく話術がなんか今までの刑事物にはない上手いやり方だなぁと思った。まさに野生の鷹の子を餌付けするっていうのがピッタリで素晴らしかった。

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2017/03/28

少女が罪を犯そうとしている、そして罪を認めるまでの過程が秀逸。本当に13歳の子どもにこれだけ事を実現できるのか、というところが不思議だけれど、丁寧に書かれた犯行準備の様子を読んでいるとできるんだろうな、と思えてしまった。そして警察の捜査が始まると、犯行の❝あまさ❞という部分もでて...

少女が罪を犯そうとしている、そして罪を認めるまでの過程が秀逸。本当に13歳の子どもにこれだけ事を実現できるのか、というところが不思議だけれど、丁寧に書かれた犯行準備の様子を読んでいるとできるんだろうな、と思えてしまった。そして警察の捜査が始まると、犯行の❝あまさ❞という部分もでてきて、余計リアルだった。

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2017/03/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ヒキタクニオの初読み。 途中で結末の予想はついてしまったものの、物語に引き込まれて一気読み。 中学生に毒物精製が可能かという点のリアリティーには目を瞑りつつ(笑)。 少年法の是非、法の不完全部分、家族、虐待、思春期の思い込みや暴走・・・と、感じる部分は多々あり。そこは同時に、筆者がこの題材を通して語りたい(訴えたい)部分でもあったのだろう。 さて、、、文庫裏表紙のあらすじ文に、不満。 “教師や同級生男子を支配・・・うんぬん”……は、この物語の本筋から、かな~りズレてるよね(苦笑)。 ★3つ、7ポイント半。 2017.03.07.古。 ※いま(2017年)、これを映像化するなら、適役が一人・・・芦田愛菜なんぞ、いかがだろうか?

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2017/02/17

めちゃくちゃ面白かったのに…最後の最後で萎えた。そういうお涙頂戴はいらない。 あと男性陣の扱い…もうちょっとちゃんとして欲しかった。

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2017/01/31

華麗な叙述トリックに、あっと驚くどんでん返しとサービス満点のミステリ小説で、しかも、親による虐待を生き延びて「施設」で暮らす少女たちの心の闇を照らすシーンはどこも素晴らしい。一方、その反動で人物造形がお粗末な刑事二人が子供じみているのは残念。中途半端な大人にせずに、三塚先生と同レ...

華麗な叙述トリックに、あっと驚くどんでん返しとサービス満点のミステリ小説で、しかも、親による虐待を生き延びて「施設」で暮らす少女たちの心の闇を照らすシーンはどこも素晴らしい。一方、その反動で人物造形がお粗末な刑事二人が子供じみているのは残念。中途半端な大人にせずに、三塚先生と同レベルのダメ大人にしてしまえばよかったのに。 九子が毒物抽出に情熱を傾けるシーンは、グレアム・ヤングに遠く及ばないながらも、それを彷彿とさせる。

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