男役 の商品レビュー
宝塚シリーズの中では一番幻想的! 新人公演主演に抜擢された主人公と、今回の公演で卒業するトップスターさん、そして宝塚大劇場に住まう亡霊ファントムさん……。 タカラヅカの男役という職業のファンタジックさにストーリーの幻想感がぴったり。 月組が舞台になっていることも納得感があって嬉し...
宝塚シリーズの中では一番幻想的! 新人公演主演に抜擢された主人公と、今回の公演で卒業するトップスターさん、そして宝塚大劇場に住まう亡霊ファントムさん……。 タカラヅカの男役という職業のファンタジックさにストーリーの幻想感がぴったり。 月組が舞台になっていることも納得感があって嬉しい。パッパさんは確かに往年の月組スターという感じがする。
Posted by
宝塚の男役達が紡ぐ話。事故死した伝説のトップスター、主役に抜擢された新人とベテラン、三者三様の気持ちに新たな世界を垣間見た。実際の宝塚の内部がどうなってるかは分からんけど、それでもこの物語のようなら良いなと思う。一回宝塚見てみたいのよねぇ、どんな世界やろ。
Posted by
図書館。著者の作品が好きなのと、前々から勧められていたので。 よかった。めちゃくちゃよかった。ストーリーだけを追えば、なんとファンタジックな、なんと少女趣味なと言われかねないのを、著者の紡ぐ本当に美しい文章と眼前に肉迫するようなイメージをもって、これほどまでに悲しくて愛おしくて美...
図書館。著者の作品が好きなのと、前々から勧められていたので。 よかった。めちゃくちゃよかった。ストーリーだけを追えば、なんとファンタジックな、なんと少女趣味なと言われかねないのを、著者の紡ぐ本当に美しい文章と眼前に肉迫するようなイメージをもって、これほどまでに悲しくて愛おしくて美しい作品にするなんて。クライマックスからラストにかけて、もしかしたら走ってきたように息が荒くなっていたかもしれない。そして葬送。 私に宝塚趣味はないけれど、こんなにも愛され、美しく描写される宝塚、おそるべし。
Posted by
宝塚歌劇団の仕組みや知識を知ると、より一層面白みを感じることができるのでは無いだろうか。 舞台事故で亡くなった伝説のトップスターと、早くから抜擢されるもののトップスターになるまでに17年かかった月組トップスター、そして入団3年目にして新人公演にてトップスターと同じ役を演じることに...
宝塚歌劇団の仕組みや知識を知ると、より一層面白みを感じることができるのでは無いだろうか。 舞台事故で亡くなった伝説のトップスターと、早くから抜擢されるもののトップスターになるまでに17年かかった月組トップスター、そして入団3年目にして新人公演にてトップスターと同じ役を演じることになった生徒のお話。 実際に舞台事故により亡くなった娘役さんもいることから、本当にこの作品のようなことがあったのではないかと彷彿させるような不思議な感覚に陥った。 読了後も余韻が続き、新しい作品が読めない。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
アニメ「かげきしょうじょ!」から宝塚について知りたいと思い、手に取った。 ファントムさんが一貫して存在するものとして描かれていたが、違和感なく作品に馴染んでいる。 男役というのは宝塚でしか存在できない、として寂しさが残るラストだった。 読み終わったあと、女性誌でコーナーを持つ七海ひろきさんのことを思い出した。宝塚を卒業した後も男役として芸能界で活躍する、という道を切り開いているのかなと思った。
Posted by
会社のヅカオタ先輩からまんまと宝塚にはめられてしまったニワカですが、宝塚を舞台にした小説があると知り、手に取りました。 不慮の事故で劇中に命を落とし、以来大劇場の守り神として皆を見守る「ファントムさん」と、現役トップスター「パッパさん」こと如月すみれ、研究科三年の永遠ひかる、3人...
会社のヅカオタ先輩からまんまと宝塚にはめられてしまったニワカですが、宝塚を舞台にした小説があると知り、手に取りました。 不慮の事故で劇中に命を落とし、以来大劇場の守り神として皆を見守る「ファントムさん」と、現役トップスター「パッパさん」こと如月すみれ、研究科三年の永遠ひかる、3人の男役の物語。 「男役が惚れるのは男役だけや。」という台詞に納得。宝塚の男役ってかっこよすぎて本気で好きになってしまったりしないのだろうか…と時々思ったりする。憧れや尊敬から、恋愛感情を抱いてしまうこともあるだろうなぁ。 また、トップスターの孤独、パッパさんが宝塚を退団した後どう生きればいいのかと悩む姿も印象的だった。そうだよなぁ…トップに限らず、タカラジェンヌの命は短い。ファンとしてはずっと見ていたいだろうけど、宝塚を退団したら、もうその人は女優であって、理想を詰め込んだ男役ではなくなってしまう…複雑。 フィクションとはいえ、宝塚の内部を覗けたようで楽しかった。続編も読もう。
Posted by
この筆者の作品はお初だけど、面白かったな。 舞台裏のジェンヌの話も(あー、そうなのかもね)って納得がいったし、実際の男役トップの雰囲気もよく表されてると思った。 舞台で亡くなった伝説の男役の幽霊がファントムとして現れるファンタジー設定も違和感なかった。 他の作品もさっそく図書館で...
この筆者の作品はお初だけど、面白かったな。 舞台裏のジェンヌの話も(あー、そうなのかもね)って納得がいったし、実際の男役トップの雰囲気もよく表されてると思った。 舞台で亡くなった伝説の男役の幽霊がファントムとして現れるファンタジー設定も違和感なかった。 他の作品もさっそく図書館で借りてみた
Posted by
宝塚の男役のお話。 周りに宝塚ファンが全くいないので、初めての世界でした。 いや、前にファンの方のお話を読んだことがあるかな。 でも演じている方のお話はやっぱり初めて。 駆け出しの男役、ラスト講演を控えたトップ、オペラ座の怪人のような亡霊 駆け出しの成長譚を二人の先輩が助けてく...
宝塚の男役のお話。 周りに宝塚ファンが全くいないので、初めての世界でした。 いや、前にファンの方のお話を読んだことがあるかな。 でも演じている方のお話はやっぱり初めて。 駆け出しの男役、ラスト講演を控えたトップ、オペラ座の怪人のような亡霊 駆け出しの成長譚を二人の先輩が助けてくれるっていう感じのお話かと思っていたら、最終的にファンタジーに寄って行って、少し読みたかった方向とは違ったかな。という感じでした。
Posted by
宝塚大劇場には50年の昔に公演中に悲劇の事故で亡くなったトップスターの亡霊ファントムさんが棲みついており、生徒の間ではあらゆる伝説が語り継がれていた。 研3で新公主演に抜擢された永遠ひかるは責任や仕事にいっぱいいっぱいの毎日の中、舞台での失敗をファントムさんに助けてもらった時から...
宝塚大劇場には50年の昔に公演中に悲劇の事故で亡くなったトップスターの亡霊ファントムさんが棲みついており、生徒の間ではあらゆる伝説が語り継がれていた。 研3で新公主演に抜擢された永遠ひかるは責任や仕事にいっぱいいっぱいの毎日の中、舞台での失敗をファントムさんに助けてもらった時から、その存在を感じ始める。彼女はファントムさんの事故の時の相手役の孫で、ファントムさんは自身の死後、宝塚から目を背けるように退団して以来50年間一度も劇場に来ない永遠ひかるの祖母を心配していた。 軽いノリですぐ読めちゃうし、宝塚あるあるもあって、まあまあ楽しく読みました。でも、秘密の花園である宝塚の内部事情を一般人の妄想で描かれるのはちょっと痛いし恥ずかしいのでした。とは言えちょこちょこ小説として面白いドラマもあったかなあ、何回か不覚にも涙ぐむ場面もありました。ただ、ひかるの成長物語と思いきや、ラストはすみれの男役像の完成で終わるし、で、何の話だっけ?となりました。作者あとがきには宝塚の『男役』へのオマージュ、とあったけどファンの妄想以上の何かが書けていたかと言われると何とも…
Posted by
世界広し 男役という文化があるのは日本くらいだろうか 男でも女でもない 神に近い 理想の理想の理想の、天人のような美しさ その極楽にもどのような苦しみと涙が転がっているのか けれどわたしはそれでも焦がれてしまうよ 男の人なんてこの世にいらない だけどあなたはいてほしい 宝塚と...
世界広し 男役という文化があるのは日本くらいだろうか 男でも女でもない 神に近い 理想の理想の理想の、天人のような美しさ その極楽にもどのような苦しみと涙が転がっているのか けれどわたしはそれでも焦がれてしまうよ 男の人なんてこの世にいらない だけどあなたはいてほしい 宝塚というのはね、年頃の娘に男装をさせて、踊らせて、女同士でラブシーンをさせて、そうやって全国の乙女たちをたぶらかし、その吐息と小金を搾り取って、長い間商売をしてきたのだ。男と女の性差の隙間に巧みにつけ込んで 男役という世界中どこにもない独特の生き物をつくりだし その危うい魅力を売り物にして、これだけの大帝国を築き上げたのだ。(抜粋) 男役とは時として本物の男よりも男らしく、どこまでもやさしく娘役を守り、大きくすべてをつつみこみ、何があろうと愛し抜く、ただその美学のみによって存在する男の中の男であり、騎士の中の騎士なのだ。(抜粋)
Posted by