男役 の商品レビュー
男役トップになって二日後に事故死して以来、宝塚の守護神として語り継がれてきたファントムさん。一方、新人公演で大抜擢されたひかるを待ち受ける試練とは――? 愛と運命の業を描く中山可穂版・オペラ座の怪人!
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残念なことに、宝塚に興味がないので このテンションに興ざめして読み進めたため、 さほど楽しめなかった。 演劇的な要素は感じたけど、音楽的な要素を感じなかった。 中山可穂なのに。 宝塚のみなさん、もうちょっと苦労してると思うんで、 その辺をもっと描いてほしかった。 じゃないと、結...
残念なことに、宝塚に興味がないので このテンションに興ざめして読み進めたため、 さほど楽しめなかった。 演劇的な要素は感じたけど、音楽的な要素を感じなかった。 中山可穂なのに。 宝塚のみなさん、もうちょっと苦労してると思うんで、 その辺をもっと描いてほしかった。 じゃないと、結局ご都合主義みたいになっちゃうから。 ファンファンさんがすぐ手伝っちゃうとか。
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大好きな世界観!ぜひシリーズ化して欲しい。 ヅカ文化に馴染みのない人には説明不足の背景が多いが、わかると一気に読み進んでしまう。
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中山可穂が描く、演劇、しかも、宝塚もの! 「セビリアの赤い月」。これがサヨナラ公演となるパッパさん、その新人公演の主役に抜擢されたナッツ、そして初演の主役だったファンファン… (彼女の作品では登場人物に作中であだ名がつくことが多いけど今回も絶妙) ナッツの成長物語の面もあり、...
中山可穂が描く、演劇、しかも、宝塚もの! 「セビリアの赤い月」。これがサヨナラ公演となるパッパさん、その新人公演の主役に抜擢されたナッツ、そして初演の主役だったファンファン… (彼女の作品では登場人物に作中であだ名がつくことが多いけど今回も絶妙) ナッツの成長物語の面もあり、中山可穂の小説としては珍しく明るさを感じた。 とはいえ切ない場面での表現の美しさは相変わらず素晴らしい。 あとがきにもあったように、この世界での物語をもっと読んでみたい。花瀬レオが主人公のお話は濃厚そう。
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中山可穂さんの新刊。 前作、愛の国がかなりヘビーだったのに対し、 今回は読みやすい、ロマンチックな話。
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舞台での事故で亡くなった扇乙矢(ファンファン)は、宝塚大劇場に住みつづける。「オペラ座の怪人」のファントムのように。 そのいわくつきの再演を如月すみれの希望により、サヨナラ公演で行うことになった。そして、新人公演で主役を演じるのが研3の永遠ひかるである。 トップである如月すみれ...
舞台での事故で亡くなった扇乙矢(ファンファン)は、宝塚大劇場に住みつづける。「オペラ座の怪人」のファントムのように。 そのいわくつきの再演を如月すみれの希望により、サヨナラ公演で行うことになった。そして、新人公演で主役を演じるのが研3の永遠ひかるである。 トップである如月すみれや扇乙矢の孤独の描かれ方がすばらしかった。
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宝塚にはほとんど興味がないけど、それでも面白く読めた。男役という特殊な生き方ゆえの苦悩と喜びの描かれ方がとっても中山可穂らしい印象。
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宝塚を舞台にして描かれた愛の物語。どの登場人物にもストーリーを感じて、ずっとこの世界に浸っていたいと思わされる。続編を期待したいなあ…
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
宝塚歌劇団の男役の新人、永遠ひかるは敬愛する月組のトップ如月すみれのサヨナラ公演での新人公演で主役に抜擢された。宝塚での異端児、トップスター、男役のなかの男役といわれる整った顔立ちと長身、客を蕩かせる流し目と微笑をもつ如月すみれは、自分のサヨナラ公演に伝説の演目《セビリアの赤い月》を選ぶ。この演目はその昔伝説的な人気を持った男役扇乙矢の命を奪った事故の、その時に上演されていた演目だった。 闘牛士のもつ死の匂い、そしてそこから浮かび上がる生の輝き、陰影の深さ。そして恋の魅せる世界の色彩。残酷な物語は若き作家が扇乙矢とその相手役の神無月レイのために書きあげた物語だった。 華やかで、乙女の夢の結晶でできた歌劇団の中の世界。 切磋琢磨して美しさを磨いていく女の園で、舞台に住み着いた亡霊がいた。それが彼のトップ扇乙矢、ファントムさんと呼ばれる彼女には様々な噂が囁かれたが、その真実は舞台への愛と、ともに最後の舞台に立った娘役トップ神無月レイへの想いからの存在だった。 舞台に立つことの恍惚と、男役という異質な存在ゆえの苦悩を抱えながら、それぞれのスポットライトが照らす。 この本を書店で手に取った時の気持ちは安堵だった。 中山さんが書いている、よかった、と。 宝塚の舞台など見たこともないけれど、読んでいる間中眩い光を見つめているようで一気に読み進めたあと、眩暈がした。高潔と思える主人公たちの心に寄り添うことで自分の心も奮い立たされるようだった。そしてラストの美しさ。けして長い物語ではないのに、強い余韻の響く物語だった。
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1年前、前作のあとがきを読んで中山さんはもう表舞台に出てこないのではと勝手に危惧していた部分があったので、新作に(やや拍子抜けしつつも)一安心。舞台は宝塚、しかもそこにファントムが登場するという荒唐無稽な設定において、自然に引き込んで読ませる筆の力がやはりまず嬉しい。宝塚に関して...
1年前、前作のあとがきを読んで中山さんはもう表舞台に出てこないのではと勝手に危惧していた部分があったので、新作に(やや拍子抜けしつつも)一安心。舞台は宝塚、しかもそこにファントムが登場するという荒唐無稽な設定において、自然に引き込んで読ませる筆の力がやはりまず嬉しい。宝塚に関してはもしかするとヅカファンには物足りないのかもしれないけど、個人的に全く興味のない者からするとこのくらいの描かれ方でちょうどいい。ご本人も書いていたように、本作での端役を主人公にした別の物語や、ここから広がる世界をもっと読んでみたい。
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