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神様のカルテ(0巻) の商品レビュー

4.1

213件のお客様レビュー

  1. 5つ

    59

  2. 4つ

    90

  3. 3つ

    40

  4. 2つ

    4

  5. 1つ

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2024/08/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

学生時代の一止さん達、研修医時代の一止さん、古狸先生、古狐先生、そして、山岳写真家としての榛名姫。 人の心に寄り添いながら、出来る事を淡々とこなしていく強さが沁みてきます。 優しさは、弱さでも強さでもない、人の気持ちを分かろうとする想像力だと、本当にそう思います。

Posted byブクログ

2024/07/21

読書備忘録843号。 ★★★★★。 神戸から戻り本が切れた・・・! 図書館に行きたいけど、平日!連日夜は予定があり行けない!宴席の連続! 活字中毒の禁断症状が出る前に、会社のそば港区三田図書館にすき間時間に駆け込みこいつをゲット。 新章に入る前に主要キャラの前日譚(短編集)を...

読書備忘録843号。 ★★★★★。 神戸から戻り本が切れた・・・! 図書館に行きたいけど、平日!連日夜は予定があり行けない!宴席の連続! 活字中毒の禁断症状が出る前に、会社のそば港区三田図書館にすき間時間に駆け込みこいつをゲット。 新章に入る前に主要キャラの前日譚(短編集)を楽しみました! 【有明】 信濃大学の有明寮。 医学部6年生の面々が進路に悩んでいた。 一止、次郎、辰也。それぞれの道に。 一止は医療の現場にやりがいを感じ、付属病院ではなく本庄病院という地域を支える超多忙な病院に行こうと考えていた。 次郎は付属病院に。 そして、成績トップの辰也は帝都大学付属病院の研修医制度を目指し受験。そして合格。しかし迷いがあった。それは千夏の存在。 そして帝都行きを決意する。卒業までの残り少ない信州での日々。千夏を連れて白樺峠に。鷹渡りを見せる。鷹は行き先を間違えない。行くべき方向を絶対に間違えない。そしてプロポーズ。くぅぅぅ! そして千夏さんも帝都行きを決意するんでしょうね!知らんけど! 【彼岸過ぎまで】 本庄病院。 24時間365日の赤い看板を設置した。 板垣内科部長、内藤内科副部長、乾外科部長の思い。 そして、2で登場した鉄壁の事務長金山弁次。そして愛犬の絹子。事務長!実はめちゃくちゃカッコいい! そして一止の面接。 「あの看板を見てこの病院で仕事をしたいと思ったのです」熱いね! 【神様のカルテ】 そして、本庄病院。 激務の一止。想像と違っていた!死ぬぅ!っていう感じです。そんな一止に指導医の内科部長板垣は言う。 「人の生き死には神の領域だ。決まっている。人間がどうこうしようなんておこがましい。治る奴は治る。死ぬ奴は死ぬ。」 医療なんて人が本来持っている治る力を助けているだけですもんね。医療で治る訳ではない。 それが神様のカルテ。 居酒屋九兵衛初登場! 【冬山記】 冬の常念岳。北アルプス縦走路にある山。 50歳の健三は東京から来た。常念小屋を出て蝶ケ岳へ。山小屋に着く前に滑落した。骨折。もうこのまま死ぬのも良いな。誕生日に妻から離婚届を突き付けられた。もう帰るところはない・・・。 布山浩二郎と那智子夫婦。天候が荒れてきたけど、無事に蝶ヶ岳小屋に到着。常念岳を先に出発した単独行の男性の姿がない??? そして、とんでもない荷物を背負った小柄な女性が小屋に。片島榛名(デタ~ッ!)。 榛名も男性が着いていないことに気付く。そして救助に向かう! 榛名の山に対する想い。死ぬために登るのではない。帰るために登るのだ。 そして帰るところは自分で作るのだ。 小さいころ両親を亡くした榛名さんが生きていた深い孤独とそれをいかにして乗り越えてきたか! そして今、榛名さんには帰ることろがある。不思議な青年のところに。文学的で不思議な言い回しをする。 彼は不器用に、そして懸命に生きている。徐々に榛名の心の中に青年の存在が強まっていくのであった! くぅぅぅぅ! 【冬山記】がダントツに良かったです! そして何より、この作品。私の座右の銘にしたくなるような言葉を頂きました! 【神様のカルテ】のなかで末期がん患者さんの口を借りて夏川さんの思いなんでしょう。 全文を記します! "本はね、先生。「正しい答え」が書いてあるわけではありません。本が教えてくれるのは、もっと別のことですよ" "ヒトは、一生のうちで一個の人生しか生きられない。しかし本は別の人生があることを我々に教えてくれる。たくさんの小説を読めばたくさんの人生を体験できる。そうするとたくさんの人の気持ちもわかるようになる" "困っている人の話、怒っている人の話、悲しんでいる人の話、喜んでいる人の話、そういう話をいっぱい読む。すると、少しずつだが、そういう人々の気持ちがわかるようになる" 一止。"わかると良いことがあるのですか?" "優しい人間になれる" これは日頃読書に対して思っていたことなので感動しました! そして患者さんはさらに言います。 "しかし今の世の中、優しいことが良いことばかりではないように思います" "それは、優しいということと、弱いということを混同しているからです。優しさは弱さではない。相手が何を考えているか、考える力を「優しさ」というのです" "優しさというのはね、想像力のことですよ" "しかし優しい人は、苦労します" と笑った・・・。 トリハダが立ちましたとさ!

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2024/05/21

本屋大賞に2度もノミネートした神様のカルテシリーズの原点。短編集3作。 神様のカルテについて書かれてある。人間には、それぞれの人間に書いた神様のカルテがあり、医者はそれに従っているだけ。人は生きるときは生きるし、死ぬときは死ぬ。神様のカルテを書き換える事はできない。医者にできる事...

本屋大賞に2度もノミネートした神様のカルテシリーズの原点。短編集3作。 神様のカルテについて書かれてある。人間には、それぞれの人間に書いた神様のカルテがあり、医者はそれに従っているだけ。人は生きるときは生きるし、死ぬときは死ぬ。神様のカルテを書き換える事はできない。医者にできる事は限られる、命に対して傲慢にならない事だ。 山岳写真家の榛名の話も良い。彼女の凛とした強さ、優しさが見えてくる。

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2024/05/12

神様のカルテ、冬山記は泣けた。 短編集で軽く読める分量だったけど深みのあるいい作品だった。 事務長もなんだかんだ良い人。

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2024/05/03

本を読む理由とは全く異なる人や物語を少しだけ経験させてもらえるからである。って表現がドンピシャすぎる

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2024/04/16

10年ぶりに読む神様のカルテ。前日譚的な本作で神様のカルテの感動が蘇りました。前日譚なので、時系列的にはこちらから読んでもおかしくはないですが、後に読んだ方が感慨深いものが大きいと思います。榛名と事務長がMVPです。

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2023/11/13

シリーズ中で一番良かった。 もちろんそれはこれまでにシリーズ3作品を読んだから言える感想だが。 大学時代の一止たちがキラキラしている。進路に悩む姿も初々しい。 大狸先生たちが本庄病院で「24時間365日」の看板を掲げた当初の苦労や、駆け出しの一止の奮闘も面白い。 何よりハルさん...

シリーズ中で一番良かった。 もちろんそれはこれまでにシリーズ3作品を読んだから言える感想だが。 大学時代の一止たちがキラキラしている。進路に悩む姿も初々しい。 大狸先生たちが本庄病院で「24時間365日」の看板を掲げた当初の苦労や、駆け出しの一止の奮闘も面白い。 何よりハルさんのファンとしては冬山でのハルさんの活躍にシビレた。が、欲を言えばハルさんと一止の馴れ初め的な話にもう少し踏み込んでほしかったけれども、それは作者が出し惜しみしているのか(笑) タイトルになっている「神様のカルテ」について、3シリーズ終了した後の本作で初めて言及されたのも感慨深いというか、最初から作者はこのシリーズゼロも描きたかったのだろうと思う。 このシリーズはどれを読んでも、読後に清々しい気持ちになれる良作だ。

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2023/07/16

栗原先生と科は違うものの、悩んで塞ぎ込みがちな夫君へ 引用して提言したい文がいくつか。 206頁 「神様がそれぞれの人間に書いたカルテってもんがある。俺たち医者はその神様のカルテをなぞっているだけの存在なんだ」 「人ってのは生きる時は生きる。死ぬ時は死ぬ。栗ちゃんがいくらその...

栗原先生と科は違うものの、悩んで塞ぎ込みがちな夫君へ 引用して提言したい文がいくつか。 206頁 「神様がそれぞれの人間に書いたカルテってもんがある。俺たち医者はその神様のカルテをなぞっているだけの存在なんだ」 「人ってのは生きる時は生きる。死ぬ時は死ぬ。栗ちゃんがいくらその生真面目な頭を振り絞って考えたって、國枝さんの人生が大きく変わることはない。國枝さんには國枝さんのために神様が書いたカルテってのがもともとあるんだよ。そいつを書き換えることは、人間にはできないんだ」 「医者にできることなんざ、限られてる。俺たちは無力な存在なんだ」 (大狸先生) できることは限られている。 人の命を定めるのは、確かに神様の領域だ。 だがそれは人の領域を放棄してよいことにはならないだろう。限られたなかでも力を尽くすのが人であるのなら、人間にはずいぶんとやるべきことがあるはずだ。 (栗原一止)

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2023/07/03

うちにあったので、あーこれめちゃめちゃ話題すぎて逆に読みそびれてたやつだなあ、でも「ゼロ」ってついてるってことはもしやシリーズ前日譚ってやつなんじゃ?と思いながら恐る恐る読んだら大ピンポンでした。がっくし。やっちまったなー。 でも話題になっていたのがわかる読みやすさと感動力でもう...

うちにあったので、あーこれめちゃめちゃ話題すぎて逆に読みそびれてたやつだなあ、でも「ゼロ」ってついてるってことはもしやシリーズ前日譚ってやつなんじゃ?と思いながら恐る恐る読んだら大ピンポンでした。がっくし。やっちまったなー。 でも話題になっていたのがわかる読みやすさと感動力でもうちょっと読みたくなってきたのでシリーズを頭から順に読んでみることにしました。ケレン味は少なめなのでどちらかというとジュブナイルに近いと思うけど、全世代に安心してお勧めできるクオリティでもある。特に、医学を志す人には若いうちに一度読んでもらいたい。

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2023/06/22

冬山のハルさんを見ると、完全にファンになってしまう。 それぞれの事情を抱えて生きていく。 優しさとは、想像力。 金山事務長は、たんたんと自分のやるべきことをやっていくオーベルシュタインのような格好良さ。 タツはやはりアツイ男。

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