失われた夜の歴史 の商品レビュー
◯面白かったところ レンブラント『夜警』の本当のタイトルは『フランス・バンニング・コック隊長の市警隊』。夜警はあんなに綺麗な格好ではない。 人工光の無い生活を送っていた昔のヨーロッパ人は第一の眠りの後に1時間程度起きる習慣があった。その後に第二の眠りに入っていた。現代ではその習...
◯面白かったところ レンブラント『夜警』の本当のタイトルは『フランス・バンニング・コック隊長の市警隊』。夜警はあんなに綺麗な格好ではない。 人工光の無い生活を送っていた昔のヨーロッパ人は第一の眠りの後に1時間程度起きる習慣があった。その後に第二の眠りに入っていた。現代ではその習慣は失われている ↑現代人でも夜に目が覚めることよくあるし、ちょっと極論な気がする。
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夜についてあらゆる角度からまとめた一冊。昔の人が夜に対して何を思っていたのか、夜に何をしていたのか、夜の問題点などなど、なんとなく想像してみたことはあったけど知らないことばかりで面白かった!特に夜中に一度起きるとか、知らない人と同じベットで寝ることもあったとかには驚いた。 読み物として面白いし、数百年前の人々の暮らしに思いを馳せることができて新鮮な体験ができた。
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夜、という自然現象についての、西欧中心で中世(ざっくり10世紀あたり)から近世までの社会、文化、習俗をまとめたご本。読み応え抜群。「文明の光が都市に、村落に届くまでの世界」への解像度がめきめき上がる楽しさがあります。
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読み終わった、ぶあつい。 ヨーロッパの歴史、産業革命前にスポットをあてて、庶民~下層階級の人たちの暮らしまで、幅広く拾い集めた本。 「夜」がキーワードになっていて、それをめぐる小さな事実や逸話、エピソードや文章や格言などを拾い集めながら、私たちにとっての夜がどのような存在だっ...
読み終わった、ぶあつい。 ヨーロッパの歴史、産業革命前にスポットをあてて、庶民~下層階級の人たちの暮らしまで、幅広く拾い集めた本。 「夜」がキーワードになっていて、それをめぐる小さな事実や逸話、エピソードや文章や格言などを拾い集めながら、私たちにとっての夜がどのような存在だったのか、を紐解いていく。 構成がおもしろく、長い長い夜の歴史のあとに、にわかに訪れる明るい夜明けの一筋。その鋭さが本当に夜明けのようで痛烈。 内容について言及すると、夜というものが、獣や魔物といった人外のものへの恐怖から少しずつ、人の中にある凶暴な感情へと移動していくという流れがあり、その中で、夜というのは弱者の味方であったのだなあと思った。 昼に強者からこき使われ、公正さを欠いて力づくで奪われたものを奪い返すために、彼らは闇夜にまぎれて奪い返した。そうしてバランスをとっていた。 ふとどき者がなぜ、そのようなことをするのか。秩序とは何なのか、無秩序すらも秩序を取り戻そうとする揺れ動きなのかもしれない。だから私たちは革命の物語にあれほど心を奪われるのかもしれない。 闇夜は照らされ、私たちは、暗く静かな内省の夜を奪われっぱなしである。しかし快適な夜になったことに違いはない。回顧主義ではない、しかし、「自分だけの夜を取り戻したい」と。これを読んだ人なら、誰もが思うのではないだろうか。 アンダーグラウンドなもの、サブカルチャーなものの持つ魅力は、今も私たちのなかに残り続けている。街灯を管理する力と同じように。
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【由来】 ・紀伊国屋ウェブの「おすすめ」本で 【期待したもの】 ・「神々の沈黙」に通じるものを感じた ※「それは何か」を意識する、つまり、とりあえずの速読用か、テーマに関連していて、何を掴みたいのか、などを明確にする習慣を身につける訓練。 【要約】 ・ 【ノート】 ・ニーモ...
【由来】 ・紀伊国屋ウェブの「おすすめ」本で 【期待したもの】 ・「神々の沈黙」に通じるものを感じた ※「それは何か」を意識する、つまり、とりあえずの速読用か、テーマに関連していて、何を掴みたいのか、などを明確にする習慣を身につける訓練。 【要約】 ・ 【ノート】 ・ニーモシネ 【目次】
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ヨーロッパの夜の生活史である。この本は、14世紀から19世紀の初めをあつかい、地域はイギリスが中心だが、植民地アメリカ、フランス・スペイン・イタリア・ドイツ・ポーランド・ロシア・北欧の史料を引いており、その守備範囲はたいへん広い。 基本的には、人工照明が普及していなかった時代の夜の危険について書いている。夜の空気が有害だとされており、横行する盗賊団などは幽霊や悪魔に変装していた。これは現代の幽霊伝説にもつながるだろう。 18世紀(1730〜1830)には、都市では召使いや徒弟や学生が、夜に暴動を起こしていた。通行人を襲ったり、物を盗み奪い、奇声をあげて走り回り、器物をこわし、金持ちの家を襲っていた。農村でも作物や家畜や樹木が盗まれ、家屋が放火されるという事件が頻発していた。くみ取りなどの不潔とされる仕事は夜におこなわれていた。19世紀に警察が整備されるまえは、夜警がいたが、レンブラントの絵に描かれたようなものではなく、つかれた老人か貧乏人でたいした力はなかったらしい。それでも「夜警は売春より古い職業であろう」と著者は指摘している。 この本の特徴は、産業革命以前の人間の睡眠が分割睡眠であったことを指摘した点である。だいたい、七時か八時くらいにベッドに入り、「第一の眠り」に入る。真夜中に目覚めて、同衾者と話したり、性行為をしたり、省察をしたり、夢を解釈したりした。そのあと、「第二の眠り」についたのである。これはアフリカの民族学や「太古の眠り」を再現する医学実験でも確認されており、ヒト本来の睡眠ではないかと指摘されている。産業革命以後、人工照明が発展し、警察が整備されたことにより、就寝時間がおそくなり、この分割睡眠の習慣は消えてしまった。 一般に、パン屋が怒りっぽいのは、夜も働いていて、睡眠時間が短かったからだとか、召使いや奴隷がのろまだったのも、近代的「勤労精神」を欠いていたからではなく、寝不足のためであったとか、こういった点は歴史や文学を読むのに、大事な点だろう。 全編をよんでみて、柳田国男の『明治大正史』ににているなと思った。密度の濃い歴史書である。フランス革命なども「夜の暴動」の延長かもしれないと思う。 注釈を全部訳していないのは残念である。
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月明かり・星明かり、そしてロウソクのようなほのかな灯り しかなかった時代、「夜」は一つの別世界だったことが実感 できる本。当時の文献や日記から膨大な量のエピソードを 博物学的に収集してまとめている。その圧倒的な調査量には 驚くばかりだ。 ただ、個人的にはこの手の「集めてまとめま...
月明かり・星明かり、そしてロウソクのようなほのかな灯り しかなかった時代、「夜」は一つの別世界だったことが実感 できる本。当時の文献や日記から膨大な量のエピソードを 博物学的に収集してまとめている。その圧倒的な調査量には 驚くばかりだ。 ただ、個人的にはこの手の「集めてまとめました」という 本はあまり得意ではない(苦笑)。その頃は二分割睡眠が 当たり前だったという話は興味深かったが。 照明というものは人間から漆黒の闇を奪い、人間の生活や 社会どころか、人間そのものを変えてしまったのではない だろうか。
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おそろしく緻密な研究を積み重ねられてきたことが、文章にとめどなく現れてくる大量の事例たちから読み取れる。今や24時間営業のお店も当たり前となったこの時代。いつでもどこでも仕事に追われる悲しいこの現実。かつての夜がたたえていたその寂しさ、恐ろしさ、孤独さといったものは、今ではなかな...
おそろしく緻密な研究を積み重ねられてきたことが、文章にとめどなく現れてくる大量の事例たちから読み取れる。今や24時間営業のお店も当たり前となったこの時代。いつでもどこでも仕事に追われる悲しいこの現実。かつての夜がたたえていたその寂しさ、恐ろしさ、孤独さといったものは、今ではなかなか感じ取れなくなっている。 大量の事例集が延々と続く箇所などは眠さに負けたけれども、じっくり読めばまた新たな発見も多かろう。かつて、ひとびとが「夜」に感じ、抱いてきた気持ちとは、いったいどのようなものであったのか?
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ヨーロッパを対象に、人々が夜をどう認識してきたかを、膨大なエピソードとともに紹介している。 夜イコール闇だったものが、人工の光の進歩に応じて、徐々に「昼」化していく。 物理的な、つまり、明るさで計った時の夜はどんどん短く、はっきりとしてきているのに対して、ヒトにとっての夜は相...
ヨーロッパを対象に、人々が夜をどう認識してきたかを、膨大なエピソードとともに紹介している。 夜イコール闇だったものが、人工の光の進歩に応じて、徐々に「昼」化していく。 物理的な、つまり、明るさで計った時の夜はどんどん短く、はっきりとしてきているのに対して、ヒトにとっての夜は相変わらず神秘的で。
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[メモ] ・産業革命以前は「夜」の定義が違っていた。 古代以来は、時間の区分もあいまいだった。 もっとも一般的なのは、日没から夜明けという自然の推移によるもの。 ・近世の住居は狭苦しかった。プライバシーなどない。 カーテンをひいておくことはむしろ怪しまれた。どんな秘密も召使い...
[メモ] ・産業革命以前は「夜」の定義が違っていた。 古代以来は、時間の区分もあいまいだった。 もっとも一般的なのは、日没から夜明けという自然の推移によるもの。 ・近世の住居は狭苦しかった。プライバシーなどない。 カーテンをひいておくことはむしろ怪しまれた。どんな秘密も召使いたちの格好の餌食。 ・「プライベート」という語は1400年代に初めて使われ、 シェイクスピアの時代には日常語の一部となり、その劇中でも使われている。 (略)近世の人々にとって、地域の監視と制裁の脅威は、人目のない状態をいっそう貴重とみなす気持ちを助長した。 (P.230) ・夜は魔術にとっても絶好の機会。 16世紀の文書には魔術について「好きで貧しい暮らしをしているわけではない物、あるいは 貧しさに耐えられない者の中に潜む悪の根源であることが多い」と記されている。 夜になると、ぎりぎりの生活をしているこうした人々は、「超自然的秩序」に参加することを熱望し、 (略)魔法の呪文に希望を託した。 (P.349) ・魔術はいつ何時でもかけられたが、その力が最も強くなるのは霊が動き回っている時だと考えられていた。 (P.351) ・「同衾者」がいるのが一般的だった。 ・産業革命以前には、「第一の眠り」と「第二の眠り」があった。 18世紀末までは、時間の区切りを示す表現として普通に用いられていた。(P.434) ・二回の眠りの間には、祈ったり、同衾者と話したり。(P.424) 「失われた夜の歴史」ロジャー・イーカーチ インターシフト、2015.2 第1章 夜の恐怖 天上と地上 第2章 生命の危険 略奪、暴行、火事 第3章 公権力の脆弱さ 教会と国家 第4章 人の家は城壁である よい夜のために 第5章 目に見える暗闇 夜の歩き方 第6章 暗闇の仕事 仲間と共に 第7章 共通の庇護者 社交、セックス、そして孤独 第8章 騎士(ナイト)ウォーカー 王侯貴族たち 第9章 束縛から放たれて 庶民 第10章 寝室でのしきたり 儀式 第11章 心の糸のもつれ 眠りを妨げるもの 第12章 私たちが失った眠り リズムと天啓
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