ロスト・ケア の商品レビュー
日本社会の闇に迫っている。 認知症が進んだ親や義理の親を介護せざるを得ない人たちが、人間の尊厳すら保つことができす、苦しみながら生きなければならない現実をつきつけられた。 私は姑に結婚以来10年以上いびられ、実家の家族までも蔑まれている。湧き上がる憎悪に蓋をして、自分を騙し騙し生...
日本社会の闇に迫っている。 認知症が進んだ親や義理の親を介護せざるを得ない人たちが、人間の尊厳すら保つことができす、苦しみながら生きなければならない現実をつきつけられた。 私は姑に結婚以来10年以上いびられ、実家の家族までも蔑まれている。湧き上がる憎悪に蓋をして、自分を騙し騙し生きている。この上、認知症になり、介護が必要になり、私が面倒を見ることになったとき、持ち堪える自信がない。こうなるとロストケアが本当に罪なのか、わからなくなる。ロストケアなど不必要な社会をつくらねばならない。 政治家は、介護を必要とする人と介護する人を仲介するとき中抜きする事実を洗い出し、まずこの悪事を正すべき。そして、我々もこの社会の闇に関心をもつべき。
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作品の犯人を援護したいわけではない。が、気持ち感情はよくわかる。 私はまだ親が元気で当事者ではないから何も言う資格はないけれど 倫理的に正しいのか 感情的、道徳的に正しいのか。 高齢化社会になっている日本の避けては通れない現状。 人間は長生きしすぎなのだろうか…とも考えてしま...
作品の犯人を援護したいわけではない。が、気持ち感情はよくわかる。 私はまだ親が元気で当事者ではないから何も言う資格はないけれど 倫理的に正しいのか 感情的、道徳的に正しいのか。 高齢化社会になっている日本の避けては通れない現状。 人間は長生きしすぎなのだろうか…とも考えてしまう。 スイスなどで行われている安楽死 私は賛成してしまう…
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映画にて これは賛否両論ある作品だと思う 安楽死が認められていないこの国だからこそ 認められないことがある 要は 医療の発達により人の寿命が伸びることで人は老いる その結果がこの国の介護問題に直面しているのだと思う この作品の犯人を擁護するわけではないが気持ちはわかる気はす...
映画にて これは賛否両論ある作品だと思う 安楽死が認められていないこの国だからこそ 認められないことがある 要は 医療の発達により人の寿命が伸びることで人は老いる その結果がこの国の介護問題に直面しているのだと思う この作品の犯人を擁護するわけではないが気持ちはわかる気はする 救われた遺族の気持ちも。
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社会派ミステリー。 自分自身でも『分かっているはずなのに』目を背けてしまう問題。 自分自身が身内の介護を強いられた時、『救われた』を完全否定できる自信はない。 安全地帯よりも穴の底側に近い自分。 分かっているのに・・・
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読んでる中でこの登場人物は誰が演じたんだろう?という興味で検索したら、うっかり自らネタバレ…。笑おかげでワクワク感は薄れてしまい、「私のバカー」と嘆きながら読んだ。 高齢化社会の現代、映画化されるべき、介護の辛さを未だ知らない私のような人間が読むべき本だと思う。 母が介護士で...
読んでる中でこの登場人物は誰が演じたんだろう?という興味で検索したら、うっかり自らネタバレ…。笑おかげでワクワク感は薄れてしまい、「私のバカー」と嘆きながら読んだ。 高齢化社会の現代、映画化されるべき、介護の辛さを未だ知らない私のような人間が読むべき本だと思う。 母が介護士で、私も昔は介護士を志していた。でも当時「介護は本当に大変な仕事だし、常に人不足で新卒でなくても絶対になれるから、他の職にした方がいい」と母から助言され、普通の民間企業で働いている。あの時もし介護士になっていたら、私は続けられていたんだろうか。何十年とこの仕事をしている母を、心から尊敬する。 でも休みの日に涼しい部屋で寝っ転がって本を読んでいる私は、この犯人の辛さは絶対わかりっこないんだろう。やらなきゃ分からない。だからこそ、やってないやつがどうこうと正義を振りかざすのは全くのお門違い。 誰にとっても他人事ではない話。今は関係なくても、いつか絶対自分事になる日が来る。 犯人が検察官に放った言葉が心に残った。 「もしも僕が本当は父を殺したくなんかなかったとしたら、殺したほうがましだという状況を作ったのは、この世界だ」 映画版は佐久間が出てこないのかな…?でもサブスク公開されたら絶対見る!
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
最悪。。 めっちゃ楽しみにしててやっとの思いで読み進めてたのに、映画のあらすじ見ちゃって完全にネタバレしてしまった。。読みながらの怒涛の展開がクセになる作者の本を面白半減にしてしまって後悔してます。 ただ、やはり安定の葉真中さん。これはフィクションだけど、フィクションではないんです。誰かの話と思いきや、自分の話かもしれない。そんな小説です。
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評判通り高評価に値する作品でした。自分の母も現在認知症、幸い、介護施設に預ける事が出来てます。しかし、施設に預けるまでは身内との議論、葛藤の日々でした。自宅介護すべきの意見も出ました。父は既に他界しており、実家1人暮らしの母をどう面倒を見ていくべきか、現実的に可能なのかどうか。日...
評判通り高評価に値する作品でした。自分の母も現在認知症、幸い、介護施設に預ける事が出来てます。しかし、施設に預けるまでは身内との議論、葛藤の日々でした。自宅介護すべきの意見も出ました。父は既に他界しており、実家1人暮らしの母をどう面倒を見ていくべきか、現実的に可能なのかどうか。日に日に症状が進行していく中で最終的には、お金の問題はあるにせよ、施設に頼る形を取りました。特養に関しては入居待ちの数があまりにも多く半年〜1年以上待たないと入れません。地域にもよると思いますが。非常に問題だと感じています。 要するに、小説としてのフィクションのみの作品ということではなく、現実的背景が本作ではベースになっていることが怖いと感じるわけです。また、必ず人はこの作中のいずれかの立ち位置になるわけで、簡単に言ってしまえば、明日は我が身。介護する側からされる側にもなります。殺人者になるということはないですが。この作品は、現在日本が抱える介護保険制度、介護職、高齢化社会の問題に向けて一石を投じているわけですが、このような大量殺人までをもしなければ、国の制度改善は見込めないのか、皆に知ってもらえないのか、問題提起出来ないのか、と思うと切なく悲しい気持ちになります。 現実さらに高齢者の数はこの先増えていくわけで、今のままでは多分色々な事が立ち行かなくなりそうで、不安ではありますが、改善につき自分に何が出来るわけでも無いので、選挙に行くことくらいですかね。。。 映画版もそのうち見てみたいと思います。
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「ロストケア」 なるほど。 犯罪なのは確かだけれど この介護の現実を知るにつけ なんともいいがたいなぁ。 実際自分の身に降りかかったら どう思うだろう。
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今の介護の問題、介護者が言葉にできないことをしっかりと表現している。家族介護は、私もやっているので非常に現実的な印象を受けた。現代の社会問題をキッチリと批判している。
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介護の問題というとよくも悪くも小説もいっぱい出ていて、更には現実でも介護疲れで親と無理心中なんて話が出てきてて、既に現実が小説の世界を超えていきつつあるんだろうと。 その状況でどうやって盛り上げて読者の歓心を買うかってのはなかなかに難問というか。そもそもがかなりセンシティブな問題...
介護の問題というとよくも悪くも小説もいっぱい出ていて、更には現実でも介護疲れで親と無理心中なんて話が出てきてて、既に現実が小説の世界を超えていきつつあるんだろうと。 その状況でどうやって盛り上げて読者の歓心を買うかってのはなかなかに難問というか。そもそもがかなりセンシティブな問題だしね。 とまぁそんなわけで盛り上げ方はなかなか良かったわけですよ。コンパクトにまとまってるしね。 検事が言いくるめられていくところは実に分かる、というこの上から目線。部外者でいるうちはこんなもんか。でも自分も介護が近づいているからな。。 まぁなんにせよノンフィクションと言われてもおかしくないような時代感がね、恐ろしくもあり、で。
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