ロスト・ケア の商品レビュー
介護の問題に一石を投じる作品。 洋子の救われたというのが当事者の真理なんだろう。 事の良し悪しは置いといて、何が本当に良かったのか、安全側にいる身としては答えがない。
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自分も仕事柄、介護に縛られて苦しんでいる家族をたくさん見て来ました。 介護の大変さは赤ちゃんを育ててた時の大変さに似てるなんて言う人もいるけど、介護はどんどんできないことが増えていくし、まず赤ちゃんみたいに可愛くはないし、未来がないから出口も見えない。でも見捨てることはできない。...
自分も仕事柄、介護に縛られて苦しんでいる家族をたくさん見て来ました。 介護の大変さは赤ちゃんを育ててた時の大変さに似てるなんて言う人もいるけど、介護はどんどんできないことが増えていくし、まず赤ちゃんみたいに可愛くはないし、未来がないから出口も見えない。でも見捨てることはできない。 子育てみたいに友達同士で集まって愚痴ったり相談したりする時間も機会もない。ほんと地獄。 人って死ぬのもなかなか大変なんですよね。 誰か殺してくれたら。。って思ってしまう人は少なくないと思う。 ロストケア。完全な悪だと言い切れない。 すごい作品に出会ったな、という感想です。
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2012年第16回日本ミステリー文学大賞新人賞 2023年 映画化 観てないですが 「ロスト・ケア」が 喪失の介護とは 高齢者に関係した現代社会の問題を 幾つもの方向から 何人かの視点から 描く 最終的には 介護制度の様態、 終末医療の精査、 といった広い視野で攻めてきました...
2012年第16回日本ミステリー文学大賞新人賞 2023年 映画化 観てないですが 「ロスト・ケア」が 喪失の介護とは 高齢者に関係した現代社会の問題を 幾つもの方向から 何人かの視点から 描く 最終的には 介護制度の様態、 終末医療の精査、 といった広い視野で攻めてきました 介護がテーマの作品となると 読む側もどこまで自分自身で経験しているか というところで感じ方は違ってくると思う 安全地帯での介護であるか この〈彼〉のように 人生の穴に落ちた介護であったか 〈彼〉の最終目標としての 日本の介護現状の周知 は、なかなか成功しないんですよね ネットのニュースで これは介護殺人だなと思う事件は、その後 全く報道されなくなる だからこそ 犯れるところまでやり続ける必要があったのだとも 日本の現状は、殺人の中で尊属殺人が一番多い そんな状況だからか、自宅で亡くなると どーしても警察が入り さんざん介護した上で 妙な取り調べを受ける 介護制度の難点にも触れていたけれど それでも介護ビジネスは、本当にありがたい 介護に携わってくださる方が きちんと評価されてほしい
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誰しも考えないわけにはいかない介護というテーマで描かれるミステリー、のめり込んで読了。 なんとも考えさせられる内容だった。
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日本の介護制度について深く考えさせられる一冊。途中まで団が犯人だと思っていたが、まさかの斯波。その斯波の供述が今の日本社会の歪みの全てを表しているようで、胸が痛んだ。
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先に映画を見て、良かったので本も読んでみた。 映画と本は全然ストーリーが違う。 犯人が最初からわかっていることもあって、本はあんまりだった。
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本じゃないけど、アマプラで解約手続きしてたら見つけたので映画鑑賞。介護のジレンマは普通にあるけど、ありそうで、なかなかなさそうな社会派の話。長澤まさみ推しです。
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重いテーマでした…。 普段目を背けている問題を正面から突きつけられるような迫り来るものを感じました。 この犯人は100パーセント悪なのか。 救われた人も中にはいるんだろうと思うと、 何が善なのか考えさせられる。 終盤に向けて徐々に「彼」の正体がわかるようになり、何度か序章を読...
重いテーマでした…。 普段目を背けている問題を正面から突きつけられるような迫り来るものを感じました。 この犯人は100パーセント悪なのか。 救われた人も中にはいるんだろうと思うと、 何が善なのか考えさせられる。 終盤に向けて徐々に「彼」の正体がわかるようになり、何度か序章を読み返して…。 この人ではないよなぁと思っていた人がまさに「彼」とわかった時は! 驚愕と共に哀しさを感じました。 ミステリーの面白さと、社会のテーマに迫る 一冊でした。 しばらく余韻に浸っています。
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◾️サマリー ・高齢化社会に潜む介護を背景としたミステリー。 ・犯人の43人殺しは、善か悪なのか。 ・いつかの自分ごととして読むことに価値がある。 ◾️気付き ・10代、20代で読んでいても心に響かなかった 内容。 ・40代を目の前に迎えたいま、もし自分が介護 問題の当事者...
◾️サマリー ・高齢化社会に潜む介護を背景としたミステリー。 ・犯人の43人殺しは、善か悪なのか。 ・いつかの自分ごととして読むことに価値がある。 ◾️気付き ・10代、20代で読んでいても心に響かなかった 内容。 ・40代を目の前に迎えたいま、もし自分が介護 問題の当事者になったら、どのような行動が 正解に近いのかを考えるきっかけができた。 ◾️感想 43人の要介護の老人を毒殺した斬波宗典について、私は最後まで憎めなかった。 性善説をとなえる検事 大友秀樹は、僅かな手掛かりから斬波を追い詰めていくものの、斬波の狙いは、この殺人の背景を世に広く知ってもらうこと。 介護される者、する者の幸せを考えた場合、斬波が行った犯罪は、法には背いていても、人の幸せを考えた場合、間違っているとは言い難い。 身体が不自由になり、認知症になって自分が誰なのか分からなくなってしまったら、私はそれでも生きたいと思うか?家族の重荷ではないのか?と考えて読んだが、いま時点では答えは見えず。 ヨボヨボになるまでには、納得がいく答えらしきものを掴みたい。 2024夏休みの1冊として、読了。 ◾️心に響いた箇所 ・P.371-372から抜粋 絆は、呪いだ。 それでも。 それでも、人はどこかで誰かと絆を結ばなければ生きていけない。 それでも、つなぐ。 たとえ行く先が地獄と分かっていても、人はつながることから逃れられない。 ならば、つなごう、せめて愛する人と。 絆でなく絆し(ほだし)なのだとしても。 呪いなのだとしても。
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※このレビューにはネタバレを含みます
介護の問題。 知りたくないような知りたいような。 皆知っているけど、現実は想像のもっともっと上をいくものだと思う。 今、自分は介護するくらいの世代にいますが、いずれ介護される側になるかもしれない。そして、その時が来て、周りに迷惑をかけるのなら死にたいと願っても到底思うようにはならないのだと常に思う。 お年寄りの持つお金を狙う犯罪、お金のないお年寄りが軽犯罪に手を染めるスパイラルみたいなもの、在宅介護や老人ホーム、マスコミの煽り、たくさんの社会問題とか介護の世界というのかがところどころに散りばめられていた。介護保険法の改正が、関係者にとって必ずしも良いようにのみ改正されているのではないということも記載されていた。高齢者の医療費については書かれてなかったかな? あまり心が晴れるものではありませんでしたが、読んでよかったです。
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