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森に願いを の商品レビュー

3.8

35件のお客様レビュー

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2022/10/09
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

いじめ、就職、恋愛、不治の病…… さまざまな思いを抱えた人々の運命を変える言葉とは? 静かな感動を呼ぶ「森」のミステリー。 僕は死に場所を探しに、この森に入った―― 登校拒否の息子を持つ母親、自分に合った仕事が得られず世間に不満を抱く女、余命間近である瞬間を見たいと思い続けている青年、リストラされた中年男…… 希望を失い、森に迷い込んだ人々に森番の青年は語り掛ける。 「ここはとても気持ちのよい森なんです。どうか歩いてみてくださいませんか?」 そして、最後に明かされる、森と森番に秘められたミステリーとは? (アマゾンより引用) 最後のお話がすべてに繋がって、めっちゃ感動!!

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2022/01/26

街中にポツンと現れる深い森、苦しい悩みを抱えた様々な人たちが森を訪れて出逢った森番の青年に穏やかに救われていく優しいお話。 悩みがとても現実的でドキドキする、特にイジメが原因でひきこもってしまった息子にどう対応したらよいのかわからない母親や、辞めた職場の上司を憎み続ける女。「森...

街中にポツンと現れる深い森、苦しい悩みを抱えた様々な人たちが森を訪れて出逢った森番の青年に穏やかに救われていく優しいお話。 悩みがとても現実的でドキドキする、特にイジメが原因でひきこもってしまった息子にどう対応したらよいのかわからない母親や、辞めた職場の上司を憎み続ける女。「森番の青年は木だった」っていうファンタジー的な話なのかな、と思ったらちゃんと人間で、彼にもつらい過去が。 優しいなかにも考えさせられる言葉がたくさん。良いお話でした。

Posted byブクログ

2022/01/25

フォローしているレビュアーさんのレビューを読んで、久しぶりに読み返したくなった。 北海道の街中、近くに駅やマンションや中高一貫校などがある普通の街の中にある『違和感』いっぱいの森。 『開拓期からそのまま打ち捨てられたような』森には『ブナ、ヒノキ、ミズナラ、ハルニレなどの巨木が』...

フォローしているレビュアーさんのレビューを読んで、久しぶりに読み返したくなった。 北海道の街中、近くに駅やマンションや中高一貫校などがある普通の街の中にある『違和感』いっぱいの森。 『開拓期からそのまま打ち捨てられたような』森には『ブナ、ヒノキ、ミズナラ、ハルニレなどの巨木が』たくさんある。 そんな森に吸い寄せられるかのように入ってきたのは、迷える人たち。 学校に行けなくなった男子中学生。 就職に躓いた女性。 自ら治療を放棄した余命わずかの青年。 学校生活に挫折した男子高校生。 リストラ勧告を受けた中年男性。 何もかもうまくいかないと嘆き怒る女性。 そして彼らを迎えるのは『森番』と彼らが呼び自らもそう認めるミステリアスな男性。 森の管理をしているが、見た目は華奢で声も高めのテノール。彼らの事情に深入りはせずにただ森の魅力を案内する。 最初は『森番』を見下したり鬱陶しいと感じる彼ら(一人だけは違う)だが、次第にこの森に生きる木々や植物たちの姿に何かを感じ取り、『森番』に支えられ変わっていく。 雑誌掲載時は2013年~2014年なので、十年近く前の作品になる。そのせいか時代を感じるところもあるがホッとする話で温かく読めた。 ただ彼らの問題が解決できたわけではないので、その後の話が知りたかった気持ちもある。 『森番』のミステリアスさをそのままにして欲しかった気もするが、それが明かされたからこそのこの森が作られた理由や『森番』が迷える人々に絶妙な距離感で寄り添える理由が分かって良かった部分もある。 木々や自然に教わることは多いだろうが、ただのんびりと美しい森の風景を見つめて溶け込んでみるのも良いかも知れない。ただこの森も自然に美しさを保っているのではなく『森番』をはじめとする人々の手に委ねられているというのも考えさせられるところがある。

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2021/03/04

「メグル」を読んだ流れで乾ルカさんの著書を続けて。 みなさんの書評をみて、やっぱりそうか。と。 カムイミンタラ、がでてきました! 「神さまたちの遊ぶ庭」(宮下さんの)が大好きだったので、ちょっとだけつながってうれしい。 心に何かを抱える人たちが、森に、森の番人に救われていきます...

「メグル」を読んだ流れで乾ルカさんの著書を続けて。 みなさんの書評をみて、やっぱりそうか。と。 カムイミンタラ、がでてきました! 「神さまたちの遊ぶ庭」(宮下さんの)が大好きだったので、ちょっとだけつながってうれしい。 心に何かを抱える人たちが、森に、森の番人に救われていきます。 挫折して人は変わっていく。最後はいい方向に変わったと信じたいですね。 時間は自分のもの。人の不幸を祈って自分の時間を使うのはもったいないです。みなさんのコメントと一緒で、いい年して。。。と思ってしまいました。 +++ 数年前の台風で樹々の多くが倒れました。 なぜかこの1-2年でさらに多くが倒れ、モデルとなった森はすかすかになってきています。驚きを通り越して寂しいです。 これも森の再生のために必要な自然現象、ということであればいいのですが、地球温暖化に伴う異常気象が原因であるのなら、私たち人類の責任になります。 樹齢800年の樹はこの本ではミズナラとして登場していますが、実際にはクリで、さらに公園の広さは本から想像できる広さでは全然ないです。(端まで行ったら簡単には戻ってこれませんがな)

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2019/01/04

本気で死ぬつもりなら 違う場所をみつけていたはず 。 /////////////// あなたがそうだったように。 森とはそういう場所なのかもしれませんね。 ____________________________________________ 街中の森に訪れる人たちの7つのスト...

本気で死ぬつもりなら 違う場所をみつけていたはず 。 /////////////// あなたがそうだったように。 森とはそういう場所なのかもしれませんね。 ____________________________________________ 街中の森に訪れる人たちの7つのストーリー。 半分くらいらほろっと泣けて 最後の章で ぐっ と胸熱になりました。 疲れたり 病んだり 悩んだり 怒ったり 浄化できないものが言葉にできないものが そこへと導いてしまう、 自分がそうだったように、 きっと笑顔は取り戻せる。 そう信じて、祈って、森に願いを 。

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2018/07/30

内容(「BOOK」データベースより) いじめ、就職、恋愛、不治の病…さまざまな思いを抱えた人々の運命を変える言葉とは?静かな感動を呼ぶ「森」のミステリー。 ミステリーなのかどうかわかりませんが、表紙がいい、森感がとても良く出ていて名作表紙です。こういう白っぽくてクリーム色で、木...

内容(「BOOK」データベースより) いじめ、就職、恋愛、不治の病…さまざまな思いを抱えた人々の運命を変える言葉とは?静かな感動を呼ぶ「森」のミステリー。 ミステリーなのかどうかわかりませんが、表紙がいい、森感がとても良く出ていて名作表紙です。こういう白っぽくてクリーム色で、木が書いてあって動物も配置されていて好きです。表紙がいいと思わず手に取ってしまいます。 さらりと読めて癒される内容です。

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2018/04/28
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

街中に不意に広がる居心地の良い大きな森。 季節の花々やブナ、ミズナラ等の巨木、エゾリス、エゾフクロウ等の小動物、あずまやが森を訪れる人達をひっそりと待っている。 そしてテノールの声を持つ森番の彼も、丁寧に森を管理しながらいつも優しい佇まいで出迎えてくれる。 森を訪れるのは不登校、就職難、病気、リストラ等人生に挫折した老若男女。 悔しさや遣りきれなさの中でもがく彼らは、森に癒され森番に諭されることにより、笑顔を取り戻して再び各々の道を歩き始める。 傷付いた人達に優しく寄り添う森番の彼の強さの訳に胸を締め付けられた。 挫折を経験した人は優しさと強さを得る。 私もこんな安らげる秘密基地がほしい。

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2018/04/24

街の中にある森に 自然と引き寄せられた人が、森番の青年と出会い それぞれが抱えている悩みや葛藤に向き合っていく姿が生々しくてハラハラドキドキした。 悩みや葛藤も 誰しも一度は経験するような内容で 共感できるところが嬉しかった。 森番の青年の心の広さと優しさが嬉しかった。

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2018/02/06

街の中にある森に集う人々の話。 この森にやってくる人には必ずと言っていいほど悩みがある。それを癒やしにやってくるんだよね。 悲しい思いをしている人ばかりなので、こちらもガクッと気分が下がってしまうのが難点だけれど、森で救われるのだからね〜。自分の心に痛みがある人は、他人の痛みにも...

街の中にある森に集う人々の話。 この森にやってくる人には必ずと言っていいほど悩みがある。それを癒やしにやってくるんだよね。 悲しい思いをしている人ばかりなので、こちらもガクッと気分が下がってしまうのが難点だけれど、森で救われるのだからね〜。自分の心に痛みがある人は、他人の痛みにも敏感で優しく接することができるということなのか。

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2017/11/28

札幌のどこかにある都市森林公園を舞台にした連作短編集。どこがモデルになっているのか気になるけど、それぐらい気になる気持ちのよい森。森林公園に逃げ込んでくる人々と、彼らが出会う森番。どの話も最後は彼らの抱えた葛藤を克服して森を出ていく。最後の1話はよくある通り森番自身の話。よくある...

札幌のどこかにある都市森林公園を舞台にした連作短編集。どこがモデルになっているのか気になるけど、それぐらい気になる気持ちのよい森。森林公園に逃げ込んでくる人々と、彼らが出会う森番。どの話も最後は彼らの抱えた葛藤を克服して森を出ていく。最後の1話はよくある通り森番自身の話。よくある話の構成だけど、読後感が爽やかで、読んでも苦痛にならない。

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