マクドナルド 失敗の本質 の商品レビュー
日本出店以来の長年にわたる経営戦略の成否を主に数字を分析することによって浮かび上がらせた労作。中国の工場の事件などは全体の中では一エピソードに過ぎないことがわかる。 直営店とフランチャイズ店の利益の出し方の違い、特に後者がかなりの程度不動産収入に頼っているという指摘は目から鱗だっ...
日本出店以来の長年にわたる経営戦略の成否を主に数字を分析することによって浮かび上がらせた労作。中国の工場の事件などは全体の中では一エピソードに過ぎないことがわかる。 直営店とフランチャイズ店の利益の出し方の違い、特に後者がかなりの程度不動産収入に頼っているという指摘は目から鱗だった。しかしそれはアメリカ型の戦略の輸入であり、何より株主の短期的な利益要求に引きずられて魅力のある商品やサービスを提供できなくなっている欠陥は、グローバリズムの悪影響全般に通じる。
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マクドナルドの栄枯盛衰が描かれた本。 藤田時代はデフレ時代に乗っかり低価格路線で戦えたものの、一度価格を下げると上げるのは難しいと感じた! 原田社長時代はアメリカ式でプレミアムブランドとしてのマインド低下、社員も憤りを感じていた模様。 fc率が原田時代にあがっていったのも感慨深い...
マクドナルドの栄枯盛衰が描かれた本。 藤田時代はデフレ時代に乗っかり低価格路線で戦えたものの、一度価格を下げると上げるのは難しいと感じた! 原田社長時代はアメリカ式でプレミアムブランドとしてのマインド低下、社員も憤りを感じていた模様。 fc率が原田時代にあがっていったのも感慨深い。
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藤田田と原田泳幸両名10年の社長時代の業績が酷似しているその主な要因が、米国本社からの指示による影響である事が分かった。
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マクドナルド(米国本社、日本)の歴史をマーケッティング理論の見地から読み解いた本と感じた。 現状の分析から始まってはいるが、マクドナルド兄弟が成功した理由、そして藤田田氏が日本流にマクドナルドを輸入して土着化していく歴史、原田氏が逆にアメリカ流に日本マクドナルドを変えていく歴史...
マクドナルド(米国本社、日本)の歴史をマーケッティング理論の見地から読み解いた本と感じた。 現状の分析から始まってはいるが、マクドナルド兄弟が成功した理由、そして藤田田氏が日本流にマクドナルドを輸入して土着化していく歴史、原田氏が逆にアメリカ流に日本マクドナルドを変えていく歴史は興味深い。 しかしながら、現状では日本マクドナルドは八方塞がりの状態にしか見えない。いろいろな意味でビジネスモデルが古くなってしまったのだろうか。今後のマクドナルドの経営戦略に注目していきたいと思う。
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マクドナルドが成功した理由は、低価格でバリューの高い商品をスピーディーかつ効率的に清潔で居心地のよい空間で提供することができたから。そのマックが今、JCSIのサービス品質では、吉野家等、他のファーストフードに比べて大きく点数が劣る状況にある。収益性や効率性を優先するあまり、ロイヤ...
マクドナルドが成功した理由は、低価格でバリューの高い商品をスピーディーかつ効率的に清潔で居心地のよい空間で提供することができたから。そのマックが今、JCSIのサービス品質では、吉野家等、他のファーストフードに比べて大きく点数が劣る状況にある。収益性や効率性を優先するあまり、ロイヤルティの高い顧客を失い、100円マックやコーヒーで長い時間居座るマック難民を増やしている。子供たちがハッピーセットのおもちゃを持って遊びまわる光景は、とんと見なくなった。店舗大量閉店とQSCの低下による客離れ。値ごろ感の喪失。他の大手飲食チェーン(ファミレス、和風ファーストフード)に対する競争上の劣位。再成長を始めたコンビニエンスストアの脅威・・・。マックを取り巻く環境は依然として厳しい。この状況からのV時回復が、もしあったとすれば、凄い。これからのマックに注目したい。
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当初うまくいったビジネスモデルでも、ずっと続けるのは難しい。規模が大きくなれば、外部からは見えづらくなるが、内部に矛盾を抱える。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
日本マクドナルドのこれまでの財務状況や藤田・原田の戦略比較等の概略をわかりやすく解説している。 身近な商品だけに興味深い。 一部日本語が分かりにくい表現があるのと,今後の展望に触れられていないのが,残念。
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プレミアムローストコーヒー、むしろ、まずいと思ったのですけど。これを礼賛するマスコミって。価格を上げれば、他業態の店へ行きますよね?個人的に衝撃的なのは、P148 マクドナルド、モス、吉野家の比較。「他の顧客のマナーが良い」で最低って。
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活気のなさ、微妙な清潔感、割高感で最近マックに行く機会がめっきり減ったなあ。本書の分析が正しいのかどうかは別として、まあ、ずっと勢いが続く外食企業ってないよね。そう考えると、頑張ったほうかも。
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藤田田氏(藤田商店)の日本的経営での創業、そして原田泳幸氏の米国モデルへの大転換。それぞれが成功したが、数年後には失速したという歴史はほぼ同じ。単にハンバーグに飽きたということに留まらず、このビジネスそのものが賞味期限切れなのか?原田氏の改革も失敗した今、深刻な危機にあると思う。...
藤田田氏(藤田商店)の日本的経営での創業、そして原田泳幸氏の米国モデルへの大転換。それぞれが成功したが、数年後には失速したという歴史はほぼ同じ。単にハンバーグに飽きたということに留まらず、このビジネスそのものが賞味期限切れなのか?原田氏の改革も失敗した今、深刻な危機にあると思う。2014年の食の安全問題がそこに最悪のタイミングで到来したのだ。上場へ向けた藤田氏の拡大路線が今日を招いているとすれば皮肉。都心か郊外か、FCか直営か、日米の大きな路線の違いが社会構造に起因するものであれば、原田氏の改革の失敗は必然だったのかと思う。実は米マックの収益が不動産リースモデルによるものが大きいのだ!
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