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絶唱 の商品レビュー

3.6

196件のお客様レビュー

  1. 5つ

    22

  2. 4つ

    71

  3. 3つ

    67

  4. 2つ

    12

  5. 1つ

    2

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2023/07/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ある災害をきっかけに運命が変わった人達の物語。 入れ替わった姉妹の話が1番ずしんときたな。 恋人の懐の広さすごいな。

Posted byブクログ

2023/05/08

じんわり心が温まる短編集。 震災を経験して助かった人同士がお互いに対して感じているわだかまり、そこに注目した話が印象に残りました。 悪意のある人は誰も登場しないのに、心に傷を持った人たち。 それぞれの再生に向けての物語が、トンガという楽園で少しずつ接点を持ち繋がっていきます。 湊...

じんわり心が温まる短編集。 震災を経験して助かった人同士がお互いに対して感じているわだかまり、そこに注目した話が印象に残りました。 悪意のある人は誰も登場しないのに、心に傷を持った人たち。 それぞれの再生に向けての物語が、トンガという楽園で少しずつ接点を持ち繋がっていきます。 湊かなえさんはこんな優しい物語も書くのですね。

Posted byブクログ

2023/04/15

複数の人物が、阪神淡路大震災という共通の経験をもとに楽園に吸い寄せられ、それぞれの視点で多角的に描かれた小説。 それぞれの人物との関わり方が面白い。 実際に体験し、目にした人にしか表現できない、気持ちや状況が描写されているなぁと感じながら読み進めていくと、最後にそういうことかとい...

複数の人物が、阪神淡路大震災という共通の経験をもとに楽園に吸い寄せられ、それぞれの視点で多角的に描かれた小説。 それぞれの人物との関わり方が面白い。 実際に体験し、目にした人にしか表現できない、気持ちや状況が描写されているなぁと感じながら読み進めていくと、最後にそういうことかという驚きもあり。

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2023/04/13

それぞれは短編のように違う主人公の視点で語られる物語だが、ベースには阪神淡路大震災を経験した人物の人生が語られている。震災を機に変わってしまった人生が、トンガという国で交わり、再生に向けて前に進む。これを読むと人との関わりって大切だなと思うし、思いがけない所でつながっている人がい...

それぞれは短編のように違う主人公の視点で語られる物語だが、ベースには阪神淡路大震災を経験した人物の人生が語られている。震災を機に変わってしまった人生が、トンガという国で交わり、再生に向けて前に進む。これを読むと人との関わりって大切だなと思うし、思いがけない所でつながっている人がいるのかもしれないと思ったりもする。トンガという国に興味が出る。作品中に描かれている「楽園」にいつかは行ってみたいような気もする。

Posted byブクログ

2023/02/27

全4編からなってそれぞれが関連しているお話。 トンガがメインとなる話でトンガの情景が頭にイメージできる内容だった。 想像していた湊かなえさんの小説とは少し異なったが、それぞれの人目線で話が描かれていて面白かった。 個人的には1番最初の楽園が面白かった。 別人として生きていることに...

全4編からなってそれぞれが関連しているお話。 トンガがメインとなる話でトンガの情景が頭にイメージできる内容だった。 想像していた湊かなえさんの小説とは少し異なったが、それぞれの人目線で話が描かれていて面白かった。 個人的には1番最初の楽園が面白かった。 別人として生きていることに葛藤を抱えて生きていた主人公が、楽園を求めてトンガにいく。 素晴らしい物語だった。

Posted byブクログ

2023/02/20

湊かなえシリーズの中では構成がライト。内容ではなくて。 震災と楽園を背景に進む数人のそれぞれのストーリー、他作のようなめくるめく伏線回収はないのだけれど、それぞれの視点、それぞれの人生を一つ一つ味わう。筆致が好みなのでするする読める。

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2023/02/08

阪神淡路大震災で心に傷を負った人達が辿り着いたのは南の島トンガ。初めは大好きな南国フィジーを思い出し、スナック菓子ボンゴが出てきたときは懐かしく、一時気分は楽園にいるかのような錯覚に陥ったりしたけど、最後の絶唱は重かった。震災当時、正に被害が大きかった地域と小さかった地域の境界線...

阪神淡路大震災で心に傷を負った人達が辿り着いたのは南の島トンガ。初めは大好きな南国フィジーを思い出し、スナック菓子ボンゴが出てきたときは懐かしく、一時気分は楽園にいるかのような錯覚に陥ったりしたけど、最後の絶唱は重かった。震災当時、正に被害が大きかった地域と小さかった地域の境界線上にいた私は、震災の事が話題に上がると「あの時は…」などと、深く考えもせず語っていたなと。あまりに傷つきすぎて、語る事すら辛く、またそんな話を聞く事で更に傷つく事もあると知り、苦々しい思いでいっぱいになった。

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2023/02/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

最後の絶唱は著者の実体験なのだろうか。 いずれにしても、後半につれ徐々に心が揺さぶられ、 考えさせられる内容になっていく。 震災にて、誰もが恐怖を感じとまどい、混乱していた。 そんな必要は無いのに、傷つけあってしまった苦しい思い出。 誰も悪くない。

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2023/01/29

阪神・淡路大震災を経験した4人の女性それぞれの、人生の再生の物語。 わたし自身震災時は12歳で、家は半壊、裏に住んでいた友人は家の倒壊によって亡くなり、電気もガスも水道も1ヶ月以上止まった生活となり、そういう意味ではもちろん被災者なんだけど、ありがたいことにたくさんの大人たちに...

阪神・淡路大震災を経験した4人の女性それぞれの、人生の再生の物語。 わたし自身震災時は12歳で、家は半壊、裏に住んでいた友人は家の倒壊によって亡くなり、電気もガスも水道も1ヶ月以上止まった生活となり、そういう意味ではもちろん被災者なんだけど、ありがたいことにたくさんの大人たちに守られていたおかげで、そこまで当時のことが何か大きな傷は残していない。と思う。 当たり前なんだけど、過ぎたことはもはやどうしようもないし、誰しもが歩んできた道を背負って生きている。どんなにつらいことがあろうと素晴らしいことがあろうと、それは誰かと比較しても仕様がないことで、なにがあろうと糧にして前に進むしか仕方がない。 トンガがすべてのお話のキープレイスとして出てくるんだけど、行ってみたくなっちゃったな。

Posted byブクログ

2022/11/24

阪神淡路大震災で傷ついた4人がトンガの度で癒され、ある女性に出会い一歩踏み出していく。 “大事なのは、何をするかでしょう?” ボランティアについて、偉いとか偉くないではない。 震災についても、考えさせられた。

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