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洋子さんの本棚 の商品レビュー

3.8

19件のお客様レビュー

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2022/06/20

第二章の「少女から大人になる」が特に印象に残った。自分も女だからだと思う。[人生には3回裁ちバサミがある]という文章が出てくるんだけど、それが私の心に響いてしまった。3回というのは、生まれるとき、自立するとき、死ぬときだ。凄く深い言葉だと思う。他にも、第四章の[過去は必然だった]...

第二章の「少女から大人になる」が特に印象に残った。自分も女だからだと思う。[人生には3回裁ちバサミがある]という文章が出てくるんだけど、それが私の心に響いてしまった。3回というのは、生まれるとき、自立するとき、死ぬときだ。凄く深い言葉だと思う。他にも、第四章の[過去は必然だった]、第五章の翻訳家の岸本佐知子さんの[翻訳に大事なのはからっぽな壺だ]という言葉が深い。 この本を読んで自分の読書について考えてみた。本を読むのはもちろん好きだから、という事と現実逃避。(これは最近気づいた) 小学生の時は結構図書館で借りて読んでたと思うけど、あまり覚えていない。犬の話とかは何となく覚えてるんだけど。あとは漫画ばかり読んでた。 学生の時もほぼ漫画。たまにX文庫とかコバルト文庫。(今でもあるのかな?)吉本ばななさんの「キッチン」は読んだけど、内容は覚えてない。ただ、冷蔵庫の音は何となく覚えてる。 社会人になっても相変わらず漫画を読んでた。でも、「世界の中心で、愛をさけぶ」を読んでから小説を読むようになった。どっぷり小説にハマったのは東野圭吾さんだ。友達に教えてもらって、ハマってしまった。 思い返すと、漫画ばかり読んでた。私にとって本を読むというのは、漫画が基礎になっている。二人の洋子さんみたいに感銘を受けた本は特にはない、という事に気づいてしまった。私が深読みをしてないということなのか?それはどうなんだろうと思いつつ、これからも読みたい本を読んでいこうと思った。

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2020/01/12

おだやかに静かに進む、本についての会話。すきなことについて、すきに語るひとたちの言葉はとてもうつくしい。

Posted byブクログ

2019/05/15

面白かった。少し世代が違うから、読んできた本が違うかなという印象だったけど、母と娘との関係性などについては同じだー、と共感しながら興味深く読んだ。 小川さんが旅嫌いというエピソードなども面白かった。「とにかく私、旅が大嫌いなんです。」「家にじーっといるのが好きなんです。旅に出るの...

面白かった。少し世代が違うから、読んできた本が違うかなという印象だったけど、母と娘との関係性などについては同じだー、と共感しながら興味深く読んだ。 小川さんが旅嫌いというエピソードなども面白かった。「とにかく私、旅が大嫌いなんです。」「家にじーっといるのが好きなんです。旅に出るのは、本当にやむを得ない場合だけです」(p114) 読みたい本メモ:山口文憲『香港 旅の雑学ノート』、宮本輝『錦繡』、アントニオ・タブッキ『インド夜想曲』、ポール・オースター『ナショナル・ストーリー・プロジェクト』、深沢七郎『みちのくの人形たち』、山田太一『月日の残像』 p53 小川 私も非常に反抗期がきつくて…(中略)。母親の理想とする親子関係と娘が心惹かれるものが根本的に違っていたんでしょうね。たとえば編み物していると「教えて教えて」と私が寄っていって、ふたりで「ここ、ちょっと間違えてるわよ」とやるのが母の理想。現実の娘は編み物なんて楽しくも何ともない(苦笑)。どうしてこの人たちは本を読まないのだろう。どうしてうちには『熱帯魚の飼い方』と『家庭の医学』しかないのか。 p73 (キャスリン・ハリソン『キス』をめぐって) 平松 血のつながりというのは、ある意味、そのくらい強固で、どこまでもついてくる課題なのかもしれない。私自身、この年になっても、まだその問題は終わっていないんだなと感じています。

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2018/05/15

二人の洋子さんのキャラのすみわけ、さらに意地悪くマウントの取り合いを味わう。カーヴァーの未読短編集「頼むから静かにしてくれ」と深沢七郎「みちのくの人形たち」を購入。

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2018/01/09

2017.11/30 似たような感性を持つ作家が、それぞれ気になる本をあげ、語り尽くす。とても深く興味深い。何冊も図書館予約のカートに入れてしまう。

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2023/04/03
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 「洋子さんの本棚」(2015.1)、面白かったです、とても(^-^) 1962年岡山市生まれ「最果てアーケード」「とにかく散歩いたしましょう」の小川洋子さんと1958年倉敷市生まれ「小鳥来る日」「味なメニュー」の平松洋子さんの「本棚」です!お二人の対談形式です。私が読んだ本も沢山出てきます。そんなときは会話に一緒に入りたくなります(^-^) これから読んでみたい本もいくつかチェックできました。巻末に人生問答があり、一夜をともにするなら、平松さんは光源氏、小川さんはチャールズ皇太子だそうです(^-^  小川洋子さんと平松洋子さんの本に関する楽しい対談集です。小川洋子さんは1962年岡山市生まれ、「最果てアーケード」いいですね。毎朝ジョギングとか。「はつ恋」「錦繍」などがお好きだそうです。平松洋子さんは1958年倉敷市生まれ、「小鳥来る日」いいですね。毎朝ウォーキングとか。「忍ぶ恋」「海鳴り」「月日の残像」などがお好きだそうです。「洋子さんの本棚」、2015.1発行、再読。①本は見てるだけでもきれい ②人はみな2回死ぬ。1回目は生きるのが終わった時、2回目は人に忘れられてしまう時。

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2015/12/11

小川洋子と平松洋子の二氏に夜、本にまつわる対談。 彼女たちがどうやって独自の世界を作り上げてきたか、影響を何から受けたかを知りたくて、そして、自分がまだ出会っていない本と出会いたくて手に取った。 本書の内容は全部で5章。 そして巻末付録として人生問答。 それぞれ、少女時代、青年...

小川洋子と平松洋子の二氏に夜、本にまつわる対談。 彼女たちがどうやって独自の世界を作り上げてきたか、影響を何から受けたかを知りたくて、そして、自分がまだ出会っていない本と出会いたくて手に取った。 本書の内容は全部で5章。 そして巻末付録として人生問答。 それぞれ、少女時代、青年期への移行、家から出る、日々の習慣、旅立ちなどのテーマに沿って進んでいく。 少女時代に読んだ本で気になったのは『にんじん』。 母の実家にあった本の中で、なんだか嫌な気がしたのにいつも読んでしまった物語だ。 実の母から厭われている「にんじん」。 確かにあれは、悲しい、とか辛い、とかではなく、妙に冷めた文体だった。 でももう一度読みたくはないな.....。 『トムは真夜中の庭で』も何度も読み返した作品だ。 不思議な世界が広がっていて、『秘密の花園』と通じるものがあった。 旅立ちの章では、以前から気になっていた『ナショナル・ストーリー・プロジェクト』が挙げられていた。 誰もが物語を持っていて、その物語をそのまま描くことで、大きな物語になるという。 私なんて別に面白い生き方をしていないよ、といったって、生きてきた中には必ずその人しか感じ得ない「物語」がある。 ああ、読んでみたい! もう一つ、『みちのくの人形たち』も怖いと思いながらもきになる本だ。 産声を上げる前に殺してしまえば、もともといなかったことになる.....。 恐ろしい風習だ。 野蛮、ということもできるが、生きていくために必死なら、その選択しかなかったのかもしれない。 昔私がこけしに感じた恐ろしさは、もしかしたら遺伝子の記憶なのかもしれない、そんなオカルティックなことを考えもする。 巻末の人生問答はおかしみにあふれている。 結婚の極意。 干渉し合わない。 なるほど!亭主元気で留守がいい、は箴言かもしれない。 また、子供にまつわる記憶も素敵だ。 ママの方が叶姉妹よりかわいい、だなんて! 息子にそんなことを言われたらキュンキュンしてしまうなあ。 娘の葛藤もいい。 ちょっとだけ、残しておく。 いいなあ。 その一方で、佐野洋子の「産んだだけ」「生まれただけ」というのがすごい。 そこまで突き放せると、寂しいけれど、楽かもしれない。 親子にまつわる話は、楽しい反面苦しいことも多くある。 いたらいたで、いないならいないで。 とりあえず、辛いことがあったら風呂に入って寝る。 これが一番のようだ。 あれれ、本とは関係ない??

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2015/09/23

 言葉では通じ合わないし、共有できるものも何もないんだけど、でも「自分の目の前に何者かがいる」ということが、その人がそこにいる意味を支えている。 (P.94)

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2015/08/23

小川洋子と平松洋子。お二人ともファンなので、図書館で借りたのに、なかなか読み始められなくて、慌てて読んだことが悔やまれる、物語に対する読み手としての深い考察と、読書に対する愛情と、過ぎし日への郷愁に満ちた素敵な対談集。 お二人よりは一世代下なので、子供の頃の思い出話が全て当ては...

小川洋子と平松洋子。お二人ともファンなので、図書館で借りたのに、なかなか読み始められなくて、慌てて読んだことが悔やまれる、物語に対する読み手としての深い考察と、読書に対する愛情と、過ぎし日への郷愁に満ちた素敵な対談集。 お二人よりは一世代下なので、子供の頃の思い出話が全て当てはまる訳ではないけれど、高度経済成長期の空気感に共感することもしばしば。 そして、その時代の中で二人の小さな洋子さんが感じたこと、成長のひとつのきっかけになった、読書の思い出話は、本当に素敵としか言いようがない。 5章からなる読書対談+人生問答の6つの中で、特によかったのは、第3章の「家を出る」。 大人への本当の一歩を踏み出したお二人自身の話もよいけれど、娘を東京に送り出す母の涙を、今ならわかるけれど当時はわからなかったというくだりに、わかりやすいくらいもらい泣き。子供がいるわけではないけれど(笑) 本書で取り上げられた本は、半分も読んでいないけれど、今後読みたい本リストとして、備忘録的にいかに記す。 (★をつけたのは、今後読みたい本) 第1章 少女時代の本棚 【小川さんの5冊】 ★『トムは真夜中の庭で』/『シャーロック・ホームズの冒険』/『にんじん』/『アンネの日記 完全版』/『はつ恋』 【平松さんの5冊】 『トムは真夜中の庭で』/『点子ちゃんとアントン』/ 『ノンちゃん雲に乗る』/『いやいやえん』/『夜と霧』 第2章 少女から大人になる 【小川さんの2冊】 『アンネの日記 完全版』/『海を感じる時』 【平松さんの3冊】 ★『パリから 娘とわたしの時間』/『パーマネント野ばら』/★『キス』 第3章 家を出る 【小川さんの2冊+1本】 ★『インド夜想曲』/『リンさんの小さな子』/映画『道』 【平松さんの5冊】 『香港 旅の雑学ノート』/★『美味放浪記』/★『十一面観音巡礼』/『インド夜想曲』/★『暗い旅』 第4章 人生のあめ玉 【小川さんの3冊】 /『自転車と筋肉と煙草』/『ヴェニスに死す』/『錦繍』 【平松さんの4冊】 ★『珍品堂主人』/『ラブ・イズ・ザ・ベスト』/『洋子』/『海鳴り』 第5章 旅立ち、そして祝福 【小川さんの2冊】 『冥途』/『ナショナル・ストーリー・プロジェクト』 【平松さんの2冊】 ★『みちのくの人形たち』/『月日の残像』

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2015/08/15

岡山生まれの2人の洋子さんが少女時代から成長の節目に読んで来た本のリストの交換とそれに伴う対談。私も読んだーと思う本もあれば、読まねばと思いつつ読んでいない本、まったく知らない本など、積読本がさらに増えます。面白いセンテンスの応酬が続きますが、最後の最後に小川洋子さんが東京に出張...

岡山生まれの2人の洋子さんが少女時代から成長の節目に読んで来た本のリストの交換とそれに伴う対談。私も読んだーと思う本もあれば、読まねばと思いつつ読んでいない本、まったく知らない本など、積読本がさらに増えます。面白いセンテンスの応酬が続きますが、最後の最後に小川洋子さんが東京に出張してきたとき、皇居を走るというセンテンスを読んであまりにもイメージと異なる姿にびっくりし、その前に読んできた内容をすべて忘れてしまいました。半蔵門のジョグリスに行くと、TOKYO FMから小川洋子さんの声で本の紹介を耳にすることがありました。やっぱり半蔵門でお仕事をすると走りたくなるのかな。

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