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地方消滅の罠 の商品レビュー

3.1

36件のお客様レビュー

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2018/11/23

序章 地方消滅ショック 第1章 人口減少はなぜ起きるのか 第2章 地方消滅へと導くのは誰か 第3章 「選択と集中」論の危うさ 第4章 多様なものの共生へ 第5章 「ふるさと回帰」は再生の切り札になるか 第6章 持続する制度を生み出す 終章 新しい社会を選べるか 著者:山下祐介(...

序章 地方消滅ショック 第1章 人口減少はなぜ起きるのか 第2章 地方消滅へと導くのは誰か 第3章 「選択と集中」論の危うさ 第4章 多様なものの共生へ 第5章 「ふるさと回帰」は再生の切り札になるか 第6章 持続する制度を生み出す 終章 新しい社会を選べるか 著者:山下祐介(1969-、社会学)

Posted byブクログ

2018/10/28

【由来】 ・何で知ったのかは忘れたが、存在は知っており、図書館にはまだ入ってなかった。紀伊国屋でパラパラと見て、これは買って読んでおかないと、と思った。 【期待したもの】 ・「地方消滅」が今の人口減少問題を見る時の大きな視座になっているので、その反対側の議論も知っておきたい。 ...

【由来】 ・何で知ったのかは忘れたが、存在は知っており、図書館にはまだ入ってなかった。紀伊国屋でパラパラと見て、これは買って読んでおかないと、と思った。 【期待したもの】 ・「地方消滅」が今の人口減少問題を見る時の大きな視座になっているので、その反対側の議論も知っておきたい。 【要約】 ・ 【ノート】 ・人口減少という「不都合な真実」に、目を向けさせる狙いもあってか、センセーショナルな発表の仕方だった5月の増田さんの「地方消滅」論。その後、中央公論などで小泉進次郎なんかも乗っかった対談をして、「全ての地方は救えない」など、一見もっともな本音らしく聞こえる論陣を展開している。もちろん、地方がこれからの人口減少にどう対していくかというのは、その地方の特性によるので、一概に国が指導できる性質のものでもない。とは言え、かつて竹下政権時代にふるさと創成基金として1億円を配ったが、それが今でも活きている基盤づくりにつながった自治体はどれだけあるのかという現状を顧みると、単に助成金をばらまくだけでもダメだろう。そもそも地方の活性化なんてことは20年ぐらい前から言われ続けていることなのであって、昨日、今日になってから出現してきた問題ではない。よく「不都合な真実」という表現をされることが多いのは、そういう経緯にもよる。ある知り合いのシンクタンクのスタッフは「この問題が、今になって噴出しているのは(人口学者を主とする)学者の怠慢」と手厳しいことを言っていた。確かに、人口学というのは、他の学問に比べて推定精度が高いのだ。こんにちかくあることはずっと前から分かっていたことであり、それは知り合いの人口学者も認めている。 ・そして、その学者によれば、増田さんがセンセーショナル寄りの発表、言動をしているのは、今まで動くことのなかった、そして、先送りばかりされてきたこの問題の重要性を認識する世論を作るためではないかとのことなのだが、それはさておき。 ・首都圏への一極集中を避ける。それは人口の流出を止める、それが無理なら、せめて東京ではなくて、各地方に流出した人口の受け皿となる中核都市をダム的に形成していく、ということなのだ。 ・人口問題は極めて心理的な問題というのが、著者が繰り返す主張である。これに対して、知り合いの人口学者は反発している。 ・また、増田本で展開されている論理の展開には地方切り捨ての上から目線が見え隠れしており、それはかつての大戦前夜と似ている、とまで敷衍する。 【目次】 ・

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2018/08/17

「選択と集中」悪玉論を展開している。 それはいい。それは。 増田レポート批判をおこなっているようで、後半はよくわからない。政権批判なのか政策批判なのか、はたまた他なのか、中途半端である。 終章で「コンパクトシティ」云々を上げているが、批判のためには、これらを例示すべきであって、...

「選択と集中」悪玉論を展開している。 それはいい。それは。 増田レポート批判をおこなっているようで、後半はよくわからない。政権批判なのか政策批判なのか、はたまた他なのか、中途半端である。 終章で「コンパクトシティ」云々を上げているが、批判のためには、これらを例示すべきであって、終章に記述すべき政策ではないだろうという印象。 ピンぼけ。研究参考文献かなとおもったが、これはいただけない。 著者は博士課程中退組なのであるから、冷静に類型化、定義をして丁寧に記述しないと。アカデミックでは批判は重要であり、かつ難しいものなのは百も承知のはず。 著者の他の著作から比べてかなり劣る。残念極まりないしもったいない。

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2017/11/09

・子育てには、経済力以前に、ゆとりのある時間の創出が必要。 ・「増田レポート」の「選択と集中」に対して  「多様性の共生」の論理を示したい。 ・地方自治体がとりうる「人口減少対策」  1)少子化抑制戦略 2)人口減少適応戦略 3)定住人口獲得戦略 ・1980年代生まれのあ...

・子育てには、経済力以前に、ゆとりのある時間の創出が必要。 ・「増田レポート」の「選択と集中」に対して  「多様性の共生」の論理を示したい。 ・地方自治体がとりうる「人口減少対策」  1)少子化抑制戦略 2)人口減少適応戦略 3)定住人口獲得戦略 ・1980年代生まれのあたりから「ふるさと回帰」「田園回帰」の傾向は始まっている。

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2017/06/26

人口減少への解決策「選択と集中」に異を唱えます。 「増田レポート」の危うさを暴き、新たな解決策を提示します。 根本にある考え方には納得しませんが、方策はありかもしれないと思います。

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2017/05/16

増田氏の著書への反論があり、その流れでいくつかのアイデアが盛り込まれたりして、興味深く読んだ。増田氏は本人が自覚しているかどうかはともかく、恐怖で人をコントロールしようとする勢力のいい道具として使われてしまっているかもしれない(小泉竹中以降の自民党は日本を滅亡させようとしていると...

増田氏の著書への反論があり、その流れでいくつかのアイデアが盛り込まれたりして、興味深く読んだ。増田氏は本人が自覚しているかどうかはともかく、恐怖で人をコントロールしようとする勢力のいい道具として使われてしまっているかもしれない(小泉竹中以降の自民党は日本を滅亡させようとしているとしか思えない)。 二重住民票(多重)などは今後検討されるべきだろうと思う。皆が快適で永続可能な社会とはどういうものなのか、色んな考えをもっと出し合うべき。

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2017/01/12

「経済の原理」か「共生の原理」か 「選択と集中」か「多様性の共生」か 循環、持続、協動、自立 ちょっと読むのに疲れ、時間が掛かった。 そのため、最初の方は忘れたわ。 都合が悪くなったら社会学者だからと逃げ、 (学者の浅知恵と書いてる人もあったな(笑)) 途中では、産まな...

「経済の原理」か「共生の原理」か 「選択と集中」か「多様性の共生」か 循環、持続、協動、自立 ちょっと読むのに疲れ、時間が掛かった。 そのため、最初の方は忘れたわ。 都合が悪くなったら社会学者だからと逃げ、 (学者の浅知恵と書いてる人もあったな(笑)) 途中では、産まないから悪い。もっと産め。と読めるし。 家庭と言いながら、その辺の取り組みや突っこみは、ペラッペラだし。 お上と下僕が出てくるし、 いやいや。現実には制度もあり、そうなのかも知れないが、 地方分権論においては、そこに上下関係はないはずだ。 それを置いといて、それはないだろう。と。 それと、これが一番大きいのが、今の政治・政治家の利権主義と、官僚の自己中心・自省庁権益主義を、ドラスチックに変えないと、ちょっと今の流れは、変わらないかなー。 ま、も一回、読み直してみないと、正確な書評はできないでしょうが。 ちょっとアチコチ引っ掛かったわ。

Posted byブクログ

2016/12/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

2014年刊。著者は首都大学東京准教授。  日本の人口が減少を開始し、東京ですら近々減少することが確実視される中、自治体の構成人口が(高齢化のみならず)大きく減少してきている中で、自治体消滅を声高にうたうレポートが提示された(増田レポート)。  本書は、その増田レポートが目指す処方箋に対する批判的見地(もっとも、レポートが提示する数値データ自体は否定せず)から、独自の処方箋を開陳しようと試みる書。  確かに、急激な人口減に見舞われる中、総計としての富国化(一人当たりは兎も角)が困難(はっきり言って不可能)だろう。また、日本は大国という自意識は、机上の空論・張り子の虎の如きもので到底維持できる代物ではないという主旨は、残念ながら首肯せざるを得ないだろう。  あるいは、増田レポートのいう資源の「選択と集中」の実の批判は尤もと思う。  しかし、著者の処方箋もそれほど大したことは書かれていない。  誤解を恐れずに単純化すれば、小さい単位に分けて、そこに自由にやらせ、余り関与しない(つまり放置)というように読める。  また、その説明ロジックもどうかと思うところがかなりある。沢山ある中、幾つか例示すれば、ILC設置への批判や水道・ガス・電気、あるいは公共団体営団地などの公共インフラの維持管理費用の見積もりがなく、その負担の議論も皆無ということなどがそれに該る。  まあ、問題意識を持つためには一読しても良いかなという感じか。

Posted byブクログ

2016/05/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ぎっくり腰になって時間ができてようやく読み終わった本。 著者の言うことの内、増田レポートの「選択と集中」に対する反論は共感できる。 ただ、人口減少対策について、特に若い世代が減ることに対する危機感や対策については、あまり言及されてない気がする。 それと今後どうしていくべきかという点について、多様性を認めることは賛成やけど、二重住民票っていう考えはイメージしにくい。正確な人口をどうやって調査するのかとか、マイナスのイメージしか湧いてこんかった。 これからのライフスタイルとして、経済偏重とか価値観の転換とかにあるってことには大賛成。あれ?こんなようなこと述べられとらんかったっけ? ま、いいや。残すべきものを、経済とかにとらわれず、楽なほうへ進むんじゃなくて、大変かもしれんけど、残していこうっていう考え方が大事なんやろなって、改めて感じた。 藻谷さんの里山資本主義的なとこに通じるのかな。

Posted byブクログ

2016/02/19

他の方がレビューしているように、地域消滅論を俯瞰する上では大変参考になるものですし、大雑把ですが少子高齢化の実態もつかめるのではないかと思います。 しかし同様に、その解決策に関してはすこし難しいところがあり、「集中と選択」以外の選択肢を本書を通じて自分たちで考えていかなければな...

他の方がレビューしているように、地域消滅論を俯瞰する上では大変参考になるものですし、大雑把ですが少子高齢化の実態もつかめるのではないかと思います。 しかし同様に、その解決策に関してはすこし難しいところがあり、「集中と選択」以外の選択肢を本書を通じて自分たちで考えていかなければならない、かようなきっかけとなるでしょう。 少し分厚い本ですが、興味がある、もしくはそういった関連のまとめを読みたい方には強くすすめることができると思います。

Posted byブクログ